今日はバイトを休んで子供の学童遠足へ。

かまぼこを自分達で作ったり博物館へ行ったりと楽しかった。 ま、仕事するより疲れましたけど。

2号も結構楽しんでました。


さて・・・もうね・・妄想もうとうとしながらなので。


話のシリーズ違うのにキャラが別の話の人が出てきたり・・・(爆)


・・・・いい加減過ぎるよ・・・ワシ。


手直ししないとな・・・


手直ししたり読み直したりしないのが悪いんだな。うん。


あははは・・・と開き直ってみる。



もうね・・・ホントリハビリ状態なんです。

妄想小説ってばワシにとって。


ま、のんびりお付き合いいただければこれ幸いです。


ま、ゴチャゴチャしててもあくまでも妄想なんで良いかとか思ったりするものの。

でもやっぱりちゃんと読み返さないとね・・・自分で。


こうやって自分だけでなく人様に晒すわけだし。


まぁボチボチとやっていきますね。


しっかしワシに何かあったりして私物をチェックされたとき

妄想ネタノート見られたら・・・そう考えたら・・・(怯)


人格疑われそうですな・・・

明日子供の学童での遠足のため今日バイト行ってきますた。


気がつけば・・・10日じゃないの・・・


ということで。


ヴァレンタイン妄想小説・・・ヴァネさん編からお送りします。


でもね・・・本人結構不本意な内容です。


まぁ・・・爽やか路線なので・・・(笑)


では・・・どうぞ。


(今回もちょっとした話にリンクする内容にしています・・・)





「You’re My Sunshine -so sweet time-」





「14日には一緒には居れないけど・・一日早いだけだよね・・・」

あたしはカレンダーを見ながら浮かれていた。


《汐音は11日って何してる?》

《日曜日だから家で掃除洗濯かな・・・ヴァネスは?仕事でしょ?》

《久々のオフ。そっちに戻るよ》

《ホントニ?帰って来れるの?》

《二日間だけど・・》

《(*^o^*)》

《?》

《そっか。顔文字は縦じゃなくて横で見て。》

《なるほど解った。帰るからね。》

《待ってる。XXX》


いきなりのヴァネスからの嬉しいメールにあたしは早くその日が来ないかと

仕事をしながらメールを見て浮かれていた。

ヴァレンタイン当日は無理でも二日間も彼とずっといられるなんて。


あたしは仕事の全てを11日のために必死にこなした。


とうとうヴァネスが帰ってくる前日の夜あたしはキッチンに立っていた。

食べないにしても彼に渡そうと手作りチョコを作るためだ。

「一口くらいなら・・食べてくれるよね。」

あたしはチョコレートを湯煎して溶かしながら大好きなあの歌を歌っていた。

時計に目をやると後数時間で彼が戻る当日になる・・・

ヴァネスは何時ごろ来るんだろう・・

時間は言ってなかったけど。朝一番の飛行機で来るとしても・・・

きっとお昼頃だろう。

そんな事を考えながら作業を続けた。


「出来た~!・・・・ちょっと不恰好かも。・・・でも愛情はたっぷりだもんね・・・」

あたしは冷蔵庫に作ったチョコレートをしまってボウルに残ったチョコレートを舐めてみた。

・・・甘くて幸せな味がする・・・

思わず笑顔がこぼれる。きっと本当のチョコの甘さよりも

今のあたしの気持ちがチョコの甘さを増しているに違いない。


時計に目をやるともう日付が変わっていた。

「お昼頃には帰ってくるかな・・・それまでゆっくりしてなくちゃ。

 ヴァネスと一緒の時間は寝てる時間もないもんね・・・」

あたしはそう言いながら自分とヴァネスが一緒の時を思い浮かべて赤くなった。


「寝れるかな・・・でも寝なくちゃ・・・」

あたしは残ったチョコレートは後で何かに使おうとラップをして

片付けて朝方眠りについた・・・




「ん・・・」

知らない間に眠りについたあたしは頬に何かの感触を感じて意識を戻した。

「今・・・何時だろ・・・もう昼頃?」

目を閉じたまま独り事を呟いた・・・

「8:30AM」

綺麗な発音の英語の答えがかえってきた・・・

「・・・八時半かぁ・・・・・・・え?」

あたしは目を開けた・・・まさか・・・

・・・あたしの目の前にヴァネスが笑っていた。

ヴァネスは腕時計をあたしに見せながらニッコリ笑っている。

「・・・・ヴァネス?」

「おはよう汐音」

「何で?この時間にここにいるの?今日だよね?帰ってくる日って・・・」

「だから今汐音の前にいるんじゃないか・・・俺合鍵持ってるし。汐音の部屋の。」

「そうじゃなくて・・・」

「あぁ・・・昨日の最終便で大阪に着いたんだ。朝一の新幹線でって思ってたんだけどね・・・

 汐音に早く会いたくなっちゃってさ・・・・TAXIでこっちにそのまま来たんだ。

 さすがにずっとTAXIに乗ってたからね身体が痛いや。

 ドライバーも長距離だって喜びながらも文句言ってたな・・・」

ヴァネスは思い出しながら楽しそうに笑って言った。


「ところでさ・・・汐音おかえりって言ってくれないの?」

あたしはベッドから起きてヴァネスに抱きついた。

「ごめん・・・驚いちゃって。

 おかえりなさい・・・ヴァネス。

 会いたかったよ・・・無理して早く帰ってきてくれてありがとう・・・」

「ん。俺も汐音に会いたかったよ・・・ただいま。」

あたしたちは笑っておかえりのキスをした。


「そうだ・・・ずっとタクシーに乗ってて食事もしてないんでしょ?

 おなか空いてない?何か作ろうか?」

「う~ん・・・確かにお腹減ってるけどね・・・ずっとTAXIに乗ってたから

 このまま汐音とベッドで眠りたいかな・・・食事よりさ・・・・」

そう言いながらあたしの横に大きな体で伸びをしながら寝転んだ。

「それならそれで良いけど・・・」

「少し寝てから食事しよう・・・・ほら。こっち来て。」

ヴァネスは自分の腕を広げてあたしに来るように言った。

あたしは笑いながら彼の脇へと身体を潜り込ませた。

久しぶりにヴァネスの胸元に顔を近づけて胸いっぱいに彼の匂いを吸い込む。

「・・・・何してるの?汐音」

「え?ヴァネスの匂い・・・久々だなって・・・」

「そっか・・・俺も久々に汐音の香り嗅いだな・・・」

「え?あたし香水とか特につけてないけど・・・匂う?」

あたしが自分の腕やパジャマに鼻を近づけるとヴァネスは笑ってあたしを抱き寄せた。

「何してるんだよ・・・シャンプーの香りだよ・・・変わってないね・・・好きなんだ・・この香り」

そう言いながらあたしの髪を指で弄びながら自分の鼻先に近づけて香りを嗅いでいた。


あたしは目を閉じているヴァネスにそっとキスをして

ヴァネスの腕の中で眠った・・・





昼過ぎに目を覚ましたあたしはヴァネスがシャワーに入っている間に

昼食の用意をしていた。


「さっぱりした・・・」

頭を拭きながらヴァネスはキッチンで用意をしているあたしの背中から覗き込んだ。

「メニューは何だろ?」

「ええと・・・温野菜のサラダとフルーツと・・・プレーンベーグルと低脂肪乳です。お客様。

 卵はどう調理いたしましょうか?」

あたしはふざけてヴァネスにそう答えた。

「・・・Boiled eggが良いかな・・・白身のみね。」

「かしこまりました。お席についてお待ちください。」

そう答えたあたしに笑ってヴァネスが頬にキスをした。

「よろしく・・・腹ペコなんだ。」


あたしは料理をテーブルに運んでヴァネスと向かい合って食事を始めた。

久々に見るヴァネスの姿何をしていても嬉しくて仕方がなかった。


ヴァネスの食べる姿をあたしは頬杖しながら眺めていた。

「ん?どうした?汐音は食べないのか?」

「ん?食べるよ。味はどうかなって・・・」

「このサラダのドレッシングってさいつも行くお店のじゃない?ちょっと変わった?」

「あ、店で教えてもらったんだよ。材料揃わなくってちょっとアレンジしたけどね。」

「そっか。お店のより美味しいな・・・・・」




あたしはニッコリ笑ってそう言ったヴァネスの笑顔を見てふと思い出した・・・

「そっか・・・やっぱりヴァネスの笑顔と似てたんだ・・・」

そう呟いたあたしにヴァネスが不思議そうな顔をした。

「汐音?何が?突然・・・」


「あ、ゴメン。あたしね・・・最近良く同じ夢見るの。

 その夢にね会ったこと無い知らない女の人が出てくるんだけどね

 凄い綺麗な人なんだよ・・・

 夢の中に出てくるその女の人あたしの顔を見ていつも穏やかな顔で微笑んでるの。

 その笑顔が何かヴァネスの笑顔に似てるかもって思ってたんだけどね・・・

 今ヴァネスが笑った顔見てやっぱりそうかって納得しちゃった・・・」


「汐音の知らない人なの?見覚えないの?その女の人ってさ・・・」

「うん。多分一度も会ったことないと思う・・・」


「なのに何度も同じ夢で出てくるんだ?」


「そうなんだよね・・・不思議なんだけどね・・」


「ふーん・・・で?俺は?」


「え?」


「汐音の夢の中に俺は一度も出てきたことないの?」

ヴァネスはサラダをフォークで突きながらあたしにそう言った。


「・・・ひょっとして・・・ヴァネス夢の中のその女の人にヤキモチ妬いてないよね?」

「・・・少しね・・・」

そうあたしの顔を見つめたままサラダを突き続けて言った。


「ヴァネスも夢の中に出てくるときあるよ・・・もちろん。

 でも会いたくなっちゃうの・・・ヴァネスに・・・だからちょっぴり見ると寂しくなっちゃうかな」

そう言いながらヴァネスの口元をナプキンでそっと拭いた。


「そか・・・でも今は夢の中じゃなくてちゃんと目の前にいるよ。」

ヴァネはあたしの手をそっと掴んで笑いながら手にキスをした。


「うん。そうだよね。夢じゃないよね。」

あたしは笑って食事を始めた。



食事が終わった後キッチンでコーヒーを落としながらあたしは食事の後片付けをしていた。

ヴァネスがカウンターに置いておいたチョコレートのボウルを覗き込んでいた。


「汐音・・・これってチョコレート?」

「あ、そうだよ。昨日ヴァレンタインデー用のチョコレート作るのに使った残り。

 後でフルーツに付けるのに使うかホットチョコレートに使おうと思って。」

「ちょっと・・・味見して良いかな?」

「え?もう固まったんじゃないかな・・・少し湯煎しようか?柔らかいと美味しいよ。待ってて。」

あたしは洗い物を終わらせてボウルを湯煎して冷蔵庫のイチゴをチョコレートにくぐらせた。

「甘いの好きなんだっけ?食べて良いの?」

「ちょっとならね・・・甘いの好きなんだ。」

チョコレートにくぐらせたイチゴをヴァネスに渡した。

「・・・美味いな・・・」

「そう?良かった。バナナでも美味しいんだよ。お祭りで売ってるの。

 チョコバナナ。スプレーチョコとかまぶしてね・・可愛いんだよ。」


「へぇ・・・今度おまつり行って食べてみたいな・・・」

「うん。一緒に行こうね・・・あ、コーヒー出来たみたい・・飲む?口の中甘いでしょ?」

あたしはカップにコーヒーを注いでヴァネスに渡した。

「このままでも美味そうだな・・・」

ヴァネスはボウルのチョコレートを指ですくって舐めた。

「ん。甘いかな・・・でも美味しいな・・・」


「何だぁ・・チョコレート好きなの知ってたらもっと沢山作っておいたのにな・・・」

「ん?何を?」

「ヴァネスあんまり甘いの食べないと思ってたから。

 ヴァレンタインのチョコ。作ったんだ・・・トリュフチョコ。」

「汐音の手作り?」

「うん。あんまり上手に作れなかったけど。」

「楽しみだな・・・」

「うん。後でプレゼントするね。」

ヴァネスは嬉しそうに笑ってチョコレートをすくってまた舐めた。

「コーヒーおかわりする?そんなに食べてると甘いでしょ?」

カップを受け取ったあたしはコーヒーを注いでヴァネスに渡そうと振り返った。


あたしが振り返った瞬間にヴァネスのチョコレートのついた指先があたしの頬に撫で付けられていた。

「ちょっと・・・もう・・・」

あたしもボウルに指を入れてヴァネスの頬にお返しにチョコをつけた。

ヴァネスはあたしのおでこや首筋にチョコレートをつけていった。

「もう!食べ物で遊んだら駄目だよ・・・」

あたしの身体からチョコレートの甘い香りがしている・・・

「もう・・・」

あたしはティッシュを探してチョコレートをふき取ろうとした。

「そんなんで拭いたら勿体ないよ・・・」

そう言ったヴァネスはあたしの頬のチョコレートを舐めて笑った。

あたしは驚いて慌ててティッシュを手にしようとした。
「髪にチョコレートが付いちゃうよ・・・あんまり動いたら駄目だよ・・・」

「じっとして・・・汐音。」

ヴァネスはあたしの髪を片手でまとめて持ってあたしの首筋についたチョコレートを

舐め始めた・・・

チョコレートを舐めていたはずのヴァネスはあたしの首筋に強く吸い付いていた・・・


「ん・・・もう・・・チョコレート取れたでしょ・・・もう・・・」

思わずあたしは力が抜けそうになる・・・

「ん。甘さが違うね・・・やっぱり。」

そう笑いながらヴァネスはチョコレートをあたしの唇に少しつけて今度は唇を味わい始めた・・・

ヴァネスのチョコレートの付いた指先は広く開いたVネックのシャツの胸元にチョコレートをつけた。

「フルーツなんかより汐音につけたほうが・・・美味しいね・・・」


そう言いながらあたしの胸元をゆっくりと舌でチョコレートを舐め取っていく・・・

あたしは思わず目を瞑ってヴァネスを抱きしめた・・・


「汐音が一番やっぱり甘くて美味しいな・・・」

「・・もう・・ヴァネスってば・・・」

「チョコレートより甘い汐音を久しぶりに味わいたいな・・・」

あたしの目の前でヴァネスが自分の指のチョコレートを舐めて言った。


「甘いもの食べすぎじゃない?身体絞ってるのに・・・ヴァネスってば・・・」

「ん?運動すれば平気だよ。」


「・・・だから・・・今運動してチョコレートの分だけでも消費しないとね・・・・」

そう笑いながらあたしを抱きかかえていた。

あたしはヴァネスの首に腕をまわしていた。


「チョコレートより甘いのはね・・・ヴァネスのキスでしょ・・・・」

チョコレートより甘い甘いヴァネのキス・・・・


それは特別な日じゃなくてもいつでも会えば口に出来る・・・

あたしはそれを口にすると元気になれる・・・

今日から個人FCの申し込みはじまりましたね・・・


とりあえずパソコンで申し込みしておきました。


HPの画像もサンプルあがってましたねぇ・・・


うーん・・・個性爆発ですな・・・


とにかく楽しみなものです。



振込みは少し落ち着いてからでも良いかな。

15日以降じゃないと給料厳しいのう・・・(しみじみ)



もうすぐ孝天のコンサですね・・・・


とりあえず準備したのは・・・


青のルミカをバイト先で別注して箱で購入しました。(爆)

なので同行させていただく皆さんに配りまくります~♪


あと準備しなきゃいかんのは・・・名刺かぁ・・・


時間を見つけて作らないとなぁ・・・・


バイト先で一緒のルミカ発注担当の方・・・


なんと「墨攻」を見に行ったそうでっ!


・・・盛り上がったぁ~♪


むふ。また話で盛り上がりたいのぅ・・・♪


・・・でも華流のことには残念ながら詳しくなかったけど。



爽やかなままとりあえずいきます・・(笑)


結構爽やかなままって辛い・・・孝天の場合。


とりあえずどこまで爽やか路線でいけるか・・・・


ある意味自分的にもチャレンジって感じです・・(笑)


では・・どぞ。



「No Mark」 その3




孝天と付き合っていることがすっかりバレたあたしは

なんとなく仕事での後輩からの対応が違ってきていた・・・


まぁね・・・あたしが彼女達の立場側だったら許せないだろな・・・

そう思う自分も冷静にいたりして・・。


それでもあたしは自分の気持ちには嘘つけないし。

仕事上のことまでプライベートが絡んでくるなんて。

女は面倒だ・・・と最近では思うことが多くなった。


後輩だけじゃない・・・

同じ部署の男性社員も少し変わった気がする。

あたしより年下の社員はあたしが自分に手を出すんじゃないかと

怖がって話しかけなくなった。

・・・・あたしは年下だからって手当たり次第に手出さないってぇの。

あたしにも選ぶ権利ぐらいあるのに。


すっかりあたしは「雌カマキリ」のようなイメージが定着しつつあった。




孝天といつものように残業の無い日は外で会っていた。

一緒に外で食事をしながらあたしはその日会社であった話を

少しだけする。

今日はあたしが食べたいと思っていた韓国料理の店に来ていた。


「雌カマキリ?・・・はぁ?」

孝天はサンチュに肉やらエゴマの葉などを巻きながらあたしの顔を見た。

「そう。あたしはどうやら雌のカマキリらしいよ・・・あはは。」

「カマキリってあのカマキリか?」

「うん。昆虫の。知ってる?」

「あぁ。カマキリぐらい知ってるけど。」

「そそ。このカマキリね。」

あたしは手を鎌のようにいや孝天は知らないだろうけど昔ラビット関根がやっていた

蟷螂男のように交互に振りかざしてマネをした。

「雌のカマキリって凄いの。交尾したらさ・・・雄を栄養のためにその直後に食べるのよ。」

「へぇ・・・って杏里がその雌のカマキリな訳?」

「うん。会社の後輩や同じ部署の男性社員からはそういうイメージみたいね。」


あたしは孝天が作ってくれた焼肉を受け取ってほおばった。

「ふ~ん・・・なるほどね。つまりオレは杏里とナニをした後食われるってことか・・・

 皆解ってねぇなぁ・・・実際は逆なのにな・・・」

「まぁね・・・イメージでしょ。年上の女と年下の男のカップルのさ・・・」

あたしはお茶を飲みながら笑った。

「雌のカマキリどころか・・・甘ったれの猫みたいなのにな・・・」

ニヤリと笑いながら孝天はあたしを見つめた。


「・・・・否定はしませんけどね・・・うん・・・・」

あたしはお肉をひっくり返しながら答えた。

「でも・・・平気か?そんな中仕事してて・・・」

「ん?大丈夫。ある程度は覚悟してるからね・・・」

「そっか・・・何かあったらオレに言えよ。」

「会社のことは平気。二人の時に甘えてるからね・・・」


あたしは孝天の顔をじっと見ていた。

孝天は会社で何か言われたりしてないのかな・・・

全然会社でのこととか話さないから解らないけど・・・

そう思いながらいたら孝天と目が合った。

「ん?何?」

「・・・・孝天は会社の人から言われたりしないの?」

「あ?何が?」

「・・・・年上と付き合っててさ・・・言われたりしない?」

「あぁ・・・まぁな。でもチャカされて『大したもんだ大人の女をモノにするとは』とか言われるくらいかな・・・」

「ふーん・・・そうなんだ。」

「割と否定的な意見はあんまり言ってこないかもなぁ・・・ま、表向きだけかもしれないけどな」

「そっか・・・嫌じゃない?」

「別に・・・言われたからって羨ましいのか?って思うくらいだしなぁ・・・」

「・・・何それ・・・羨ましいって・・・」

あたしは笑いながら孝天に尋ねた。


孝天はじっとあたしを見ながら言った。

「年下の俺が杏里みたいないい女を夢中にさせてるってことだろが・・・その位解れよな・・・」

そう言った孝天の目を見るとあたしは彼の目に吸い込まれそうになった・・・

「・・・・うん。夢中だよ・・・確かに。認めちゃう・・・」

そう赤くなって答えたあたしの頭を笑いながらクシャクシャと孝天は撫でた。

「ん。素直が一番・・・」


こうやってあたしは彼にどんどん夢中になっていくのだと自覚する・・・・



「先輩・・・・これ。お願いします・・・」

次の日の定時間際に後輩があたしのデスクに山のような資料を置いた。

「・・・・何これ・・・あたしの仕事じゃないよね・・・」

「羽生田課長が先輩にやらせろって・・・」

「・・・課長が?」

「えぇ。課長に確認しても構わないですけど・・・・」

「・・・解った・・・了解しました。」

「それじゃ・・・お先です。」

後輩は定時に帰っていった。


「おい・・・塩崎・・・」

「あ、ハイ。課長」

「これ明日までに上げてくれ・・・」

課長があたしを呼び出して資料を手渡した。

「あの・・・課長からの仕事既に一つ渡されましたけど。」

「あ?オレは渡してないぞ・・・」

「・・・資料をどっさりと・・・課長からじゃないんですか?」

「はぁ?何寝ぼけたこと言ってるんだ?恋愛ボケか?」

「・・・・いえ・・・スイマセン。」

・・・・あのヤロウ・・・押し付けたな・・・あたしに。


あたしはデスクに戻って思わず突っ伏した・・・

・・・・ここまでやるか?

・・・・女ってだから嫌なんだ・・・ってあたしも女だけど。


ため息をつきながらヤケクソで課長からの仕事を始めた。

・・・多分日にちが変わる頃までかかるだろうな・・・終わらせると。


あたしは普段会社では吸う事がないタバコが無性に吸いたくなった・・・


コーヒーを片手にパソコンの画面に必死に向かって仕事を進める。

とりあえずは今日中に課長の仕事を終わらせることが出来た。

伸びをしながら横を向くと後輩があたしに押し付けた資料が目に入って

あたしはげんなりしていた。


携帯がいきなり震えてあたしは驚いた・・・

携帯を開くと孝天からだった。

「もしもし・・・」

『あ、オレ。今どこだ?』

「会社だけど・・・孝天は?」

『オレもまだ会社。一緒に帰るか?』

「あ~・・・無理。多分夜中までかかるから。」

『はぁ?そんなに忙しいのか?杏里の部署って。』

「うーん・・・あたしだけ・・忙しいっていうか。」

『・・・・何があった?』

「落ち着いたら話すよ。ごめんね。切るよ。仕事遅くなるからさ。」

あたしはこれ以上話すと孝天に嫌な思いをさせると思って一方的に電話を切った。


あたしは後輩が置いていった置き土産を途中で放り出そうとも一時考えていたけれど

それができない性分で・・・

ストレスを溜め込みながらも結局は彼女の思惑にまんまと自らはまっていく。

「・・・・始めますか・・・」

あたしは高く積まれた資料を一つ取って仕事を始めた。



日付も変わった頃あたしはストレスと目の疲れでしばらく忘れていた感覚に陥り始めていた・・・

「はぁ・・・最近は無かったのにな・・・」

全ての自分の行動が機械じかけのように早くなっている感覚に陥っている。

きっと診療内科とかに診断されたら脅迫観念とか言われるんだろうか・・・

あたしは意識しながらワザとゆっくりと作業をこなしていく・・・

それでも自分の中の体内時計がいつもより早く進んでいる感覚になっていた。


あたしは耐えられなくなって立ち上がって自分の身体を抱きしめるように

ぎゅっと押さえつけた。

「・・・・落ち着けってば・・・もう・・・」

声に出して少しでも落ち着かせようとしてみるけれど変わりそうも無かった。


深呼吸を大きくしながら身体をゆっくりと大袈裟にひねった。


「・・・・何してんだ?杏里」


「・・・え?」

ひねりながら振り向くと・・・・孝天が立っていた・・・

「・・・・何してんだ?一人で・・・」

孝天は笑いながらコンビニの袋を手にしていた。

「・・・・どうしたの?帰ってなかったの?」

「あ?ちょっと気になってなぁ・・・まだ仕事か?」

「あ・・・ゴメン・・・うん・・・仕事。」

あたしはまだ自分の動作が早く感じていたのでゆっくり目に孝天に答えた。


「・・・どうした?何か変だぞ・・・杏里。」

「あ・・・ゴメン。ちょっとあたし今パニックになっててさ・・・」

「大丈夫か?」

「あ・・・言っても誰もわからない症状なの。何か自分のやることが全部早く感じててね・・・」

「別に普通だけどな・・・」

「うん・・・多分精神的にそう感じてるだけだと思う・・・だから・・・気にしないで・・・」

「とりあえずこれ・・・食え。何も買いにいく時間もないだろ?どうせ。

 食ってないんだろ?だからだよ・・・」

「あ・・・ありがと。置いておいて。今はちょっと食べれそうもないや・・・」

「・・・ホントに平気か?」

「あ・・・平気。・・・・だと思う。」

そういっぱいいっぱいのあたしは孝天に言った。


「・・・・どうして欲しい?」

そう言った孝天があたしの頬にそっと触れた。

「あ・・・平気だってば・・・」

「・・・・言えよ・・・杏里。オレが出来ることを言えよ・・・」

「・・・・じゃぁ・・・とりあえずぎゅっとして・・・」

「ん・・・解った・・・」

孝天はあたしを強く抱きしめた。

あたしも孝天の大きな背中に腕を回した。

「・・・・どうだ?」

「・・・・うん・・・」

「まだ駄目そうだな・・・これならどうだ?」

そう言いながら孝天があたしに激しいキスをした・・・

いきなりあたしの口元に舌を滑り込ませてあたしの舌に絡ませる・・・

あたしは驚きながらも彼の舌を味わっていた・・・


息を切らせたあたしを見て孝天がようやく唇をあたしから離した。

「・・・・どうだ?」

「・・・・少し楽になったかも・・・っていうか・・・すっかり忘れてた・・・」

「そっか・・・なら良かった。仕事終わるまで一緒にいてやるよ。」

「・・・・平気だってば。仕事は仕事だから。」

「・・・・杏里らしいな・・・わかったよ。終わったら連絡しろよ。迎えに来るから。」

「・・・・平気だよ。元気貰ったからね。」

あたしは孝天に笑ってそう答えた。


孝天は心配そうな顔をしていたけれどあたしに言われて帰って行った。


孝天には大丈夫だと言ったけれどあたしはあまり大丈夫にはなっていなかった・・・

これ以上心配かけたら絶対に一緒にいると思ったからだ。

孝天の置いていったコンビニの袋を覗くとおにぎりと一緒にチョコレートがあった。

あたしは一欠けら口に含んで少しだけ落ち着いた気になった。


それからあたしは自分を騙し騙し何とか仕事を終わらせた。

「はぁ・・・終わった・・・もう・・・限界。」

あたしはパソコンの電源を切って会社を後にした・・・

外に出て頃あたしはもう身体がおかしいのも限界になっていた。

「・・・・あ・・・本気でマズイかも・・・」

あたしはその場に思わずしゃがみこんでいた。

もう思考回路と身体がバラバラになっていた・・・


「久々・・・ここまで酷くなったのって・・・」

「・・・・落ち着け・・・・あたし・・・」

あたしは自分を両手で抱えこんだ・・・


「・・・・連絡しろって言っただろが・・・この馬鹿が・・・」

声がしてあたしはふいに抱きしめられていた・・・

「どうして無理して連絡しないんだよ・・・杏里・・・」

耳元で何度も聞きなれた孝天の声がする・・・

「・・・・ひょっとして待ってたの?ずっと・・・」

「ん?車の中でのんびりしてた・・・平気か?」

「・・・・平気じゃないかも・・・・」

「立てるか?車に着くまで何とか頑張れ。オレの家で休め。」

「・・・・うん。ありがと。」

あたしは孝天の手を借りて何とか車に乗り込んだ。

「ったく・・・誰だ・・・・どうせ人の仕事押し付けられたんだろ・・・」

「・・・・何で・・・解る・・・の?」

「バーべQの時だってそうだったろうが。お人好しなの知ってるしな。杏里がさ。」

「・・・・ハハ・・・・そうだった・・・ね・・・」

「もう良いよ・・・話すな。これ以上・・・」

そう言いながら孝天はあたしの頭を自分の肩に寄りかかるように抱き寄せた。



孝天はあたしを部屋に抱きかかえたまま入りあたしをベッドに横たわらせた。

「待ってろ・・・水持ってくるから・・・」

「・・・良いから・・・お願い・・・側にいて・・・」

「・・・解った・・・どうして欲しい・・・杏里」

「・・・・ずっと側にいて・・・」

あたしは胎児のように丸くなったまま孝天にお願いをした・・・

「・・・・解ったよ・・・側にずっといるから・・・安心しろ・・・」

そう言いながら孝天は丸くなっているあたしと向かい合わせに横になって

あたしのことを強く抱きしめ続けてくれた・・・


「・・・・ありがと・・・しゃお・・・」

「ん。良いから・・・寝ろ・・・一緒に仕事に行こう」

「うん・・・」

あたしは耳元で孝天にそう囁かれたのを聞いて目を閉じた・・・



「おはようございます・・・」

あたしは出勤して皆に挨拶をしていた。

体調は孝天と一緒に眠ったお陰で少し楽になっていた。

「先輩おはようございます。」

「あ・・・おはよう。」

「昨日残業だったんですって?お疲れさまで~す。」

「課長からの仕事も2件あったからね・・・」

「・・・え?」

「ま、終わったけど。」

「言ってくれればあたしがやったのに・・・」

後輩は悪気もない顔で笑顔であたしにそう答えた。




「・・・・やばかったよ・・・羽生田課長ってばホントに先輩に仕事頼んだらしいよ・・・」

「でもさ・・・先輩ってばあたし達の分の仕事も仕上げたんでしょ?

 馬鹿だよね・・・課長に頼まれたって言えばやるんだもん。

 ま、お陰で合コンも出れたけどさ・・・便利な人だよね。

 孝天先輩と会えなかったんじゃない?でもちょっといい気味だったよね~」


あたしがトイレに入ろうとしていると近くの給湯室の中から後輩達の楽しそうな会話が聞こえた。

さすがにあたしは頭にきていた・・・我慢も限界に達していた。


「・・・・やっぱりな・・・お~い。聞こえたか?片桐。」

あたしは思わず孝天の声が聞こえたので振り返った。


そこに孝天と女子に人気がある片桐君が立っていた。

片桐君は呆然と女子の会話を聞いていた。

「・・・・解ったか?お前が良いって言ってる彼女達の本音が。」

「・・・・あぁ・・・信じられないな・・・最低だな・・・」

「・・・片桐先輩・・・・あの・・・これには理由が・・・」


あたしは慌てて給湯室に駆け寄った。

「なに言ってんのよ~。あたしが頼まれてたの忘れたんじゃないの・・・あんた達。

 身から出たサビってやつよ。うん。

 合コンがあるのにやらせようとしたあたしが悪かったんだよね~。

 ごめんなさい。ホントっ!ごめんなさい・・・」

あたしは皆に頭を下げた。


「・・・おい・・・」

「・・・塩崎先輩・・・先輩がそこまで言うなら・・・そうなんですよね・・・」

片桐君はふぅっと息を吐いて彼女達に言った。

「孝天が塩崎先輩に惚れるのが納得できたよ・・・行くか・・・孝天」

「・・・あぁ・・・」


孝天と片桐君は仕事場へ戻って行った。


あたしは頭を上げてその場から何も言わずにデスクへ戻った。

もう・・・どうでも良い。

自分の馬鹿さ加減に頭にきていた。

彼女達を庇う自分も馬鹿だしその庇い方もあまりにもお粗末だった・・・


あたしはまた昨日の悪い状態に戻りかけていた・・・


デスクに戻ったあたしは昨日孝天が置いていったチョコレートを一口食べた。

それから大きく深呼吸をした。

「・・・・先輩・・・」

声がしてあたしは慌てて普段どおりにして振り返った。

後輩達が並んでいた。


「・・・・な、何?」

あたしは緊張して彼女達を見た。

「・・・・スイマセンでした。2時過ぎまで仕事したんですね。タイムカード見たんです。」

「あ・・・まぁ・・・終わらせないとね・・・うん。」

「・・・・酷いこと言って・・・スイマセンでした・・・」

「あ・・・ゴメン・・・あたしこそ変な誤魔化し方して・・・かえって印象悪くしたよね・・・片桐君にさ・・・」

「そんなことどうでも良いです・・・先輩に酷いことしてスイマセンでした。」

「あ・・・良いよ・・・孝天との事皆納得しないの知ってるからさ・・・別に。」

あたしは体調が悪いのもあってもうこれ以上は何も言わなかった。


それでも彼女達があたしに謝ったことで少しだけ気分が楽になっていた・・・


まだあたしと孝天のことを認められないだろうけど・・・

あたしはそれでももう構わないと思った・・・


孝天の行動は驚いたしやり方にも疑問があるけれど

あたしのことを思ってくれての行動だった・・・


携帯が震えてあたしは電話に出た。

孝天からだった。

「もしもし?」

『・・・怒ってるか?杏里・・・』

「まぁね・・・ちょっとやり方がさ・・・彼女達かなりへこんでるよ・・・」

『お前の体調まで悪くさせたんだぞ・・・へこむ位なんだよ・・・』

『・・・・今日は?残業なしで帰るだろ?』

「・・・うん。また調子悪くなってるからね・・・」

『・・・大丈夫か?』

「・・・駄目かも・・・早く帰る予定。」

『一緒に帰ろう・・・俺んち泊まれよ・・・』

「・・今日は帰るよ・・・自分の家にさ・・・」

『・・・一人だと辛いんだろ?』

「・・・大丈夫。なんとかなるよ・・・」

『・・・杏里・・・』

「・・・解ったってば・・・」

『ん。後でな・・・』


あたしは携帯をしまってふぅっと一息吐いた。


体調は最悪だったけれど気分は少しだけ晴れていた・・・

あたしは孝天と帰るその時を励みに仕事にとりかかった・・・


これからもこういうことがあるかもしれないけれど

あたしは孝天と一緒ならきっと大丈夫だ・・・

どうやら本格的に立ち上がるようですね。


F3の個人FC。明日から受付開始とか。


ま、一度に皆殺到するのかな・・・


会員番号とか気にしない性質なので落ち着いてから申し込もうかと思います。


さて・・・妄想小説も昨日で締め切りとさせていただきました。


ま、孝天のほうは「年下の後輩」てなことで。


ヴァネさんは爽やかに「You’re~」になりましたね。


出来る限りこちらで書ける範囲の内容にしたいと思っております。(笑)



刺激が強いのをお望みの方はどうぞ別館でお楽しみください。


予定では・・・


こちらの大人部分を別館でリンクさせる予定です。

別の話も良いけど・・・時間の都合がワシ的個人の関係で。


時間があれば別の話アップしたいと思ってます。


本日の孝天編も時間はわかりませんがアップしたいと考えてます。


昨日子供を寝かしつけたら1時に目が覚めてしまいまして・・・


またもや仕事が出来ませんでした。あうぅ・・・


でも妄想は辞められないですけどね・・・(呆)



どうも。皆さんアンケートにご協力いただきありがとうございます。


大体まとまってきましたかね・・・


明日で締め切らせていただいていよいよ小説書き始めようと思います。


とりあえずこちらでアップできる程度の内容でいこうかと思ってます(汗)


さて、いよいよ


孝天、ヴァネさん、仔仔の個人FCが立ち上がりそうですね・・・


我が家はさすがに全て入るのは無理かなと・・・


それぞれのカラーが出て面白そうなんですけどね。


とりあえず


ワシは孝天は外せないと。


子供のためにヴァネさんに入る予定ではいるんですが。


やっぱりそれぞれになってしまうと寂しい感はありますね・・・


でも考えようによっては4人4様のカラーがあるのがF4だし。


もちろんSMAPのようにそれぞれが活躍しながらもグループでいてくれるのは

一番嬉しいことなんだけどね。


決してワタクシジャニーズが好きってタイプではないけど

ここの部分は思うんですよね。うん。


4人での姿は難しいかもしれない・・・・

それでも日本が好きになってくれて来てくれるのは嬉しいことです。うん。


ワシ自身もF4としての魅力より個人個人の魅力のほうが重要になってきてはいるかな・・・

それでも4人がじゃれあう姿を見てみたいと思う自分もいるし。


4人が揃ったらそれはとても嬉しいサプライズだと思うことにしています。

個人個人がもうそれぞれ名前が大きくなってるし。

4人がきっかけで今まで洋楽ばかり聴いていた自分が


ジェイやリーホンの音楽を聞くようになったし。


今では韓国のSHINHWAまで聞いてるし。


やっぱり原点としては4人なんだろな・・・



仕事でばたばたしてまして・・・コメまだレスしてません。

スイマセン。


アンケートのほうは水曜日でとりあえず。ということなのでお願いします。


今の所 孝天編は 「年下の後輩 弟~」ですかねぇ?


ヴァネさん編は 「You’re My Sunshine」になるのかな?





さて、話変わって・・・


只今MTVで「高校卒業式」でのサプライズライブ 参加校を募集してますね~。

その名も「mtv JAMMED」


このMTVは元々海外で確かこういう企画やってたな・・・


見たことあるのは・・・韓国での・・・もしかしたら記憶おぼろげだけど・・・シナ?


後は アメリカでの「ノーダウト(スペル忘れてすまん)」がありましたねぇ。


日本では何年か前にガクトがどっかの高校で歌った記憶があります。

去年はAIだったんだね~凄いなぁ・・

その前の年は中島美嘉


今年はどのバンドなんだろ・・・MTVのHPに載ってるんですかね?



ワシの高校生のころってこんな企画なかったよ・・・


全国の高校が候補だってMTVらしいです。


高校生で今年卒業の皆さん。

まぁ学校の校長次第なんだろうけど・・・


申し込みしてみたらどないでしょ?


まぁ学校側との交渉が大変そうだが・・・

私立だったらいけそうな気がするんだけども。



良い思い出になるんだろなぁ~♪




ヴァネさん編です・・・


今回は今までと違った雰囲気かも。


某小説と少しシンクロしてるかも・・・(笑)


では・・・どうぞ。



「Arrangement」 



オレはギターショップに来ていた・・・

ライブでギターを弾こうと思ってからギターを本格的に始めていた。


「アケちゃんこんちは。ギター見てくれるかな・・・」


「あ、ヴァネス。今日は一人なんだ?」


「・・・・孝天と一緒が良かった?」


「・・・・別に・・・それより今日はどうしたの?その子調子悪いの?」


オレはギターショップに来ていた。

アケは日本から来たリペアで台湾でちょっとした名の売れた子だ。


日本にいたときに孝天と出会ったらしい。

日本のショップから強引にこっちに引き抜かれた。

ま、孝天が一枚絡んでたんだけど。

孝天と今は上手くいっていてオレのギターも面倒見てくれていた。


「ん。ちょっとね・・・見てもらえる?」

「ん。良いよ。その子見せて。」

アケはオレのギターケースを受け取ってギターを取り出した。

アケのチューニングは特別だ。

孝天が納得したのもわかる。

アケと孝天が日本でセッションしたときに二人は不思議なくらいに音が合ったと言っていた。

アケは丁寧かつスピーディーにストリングスを張り替えてチューニングをしなおした。

普通はチューニングマシンを使うのだけれどアケは音叉だけであっという間に終わらせる。

そして綺麗なハーモニクスを奏でていく。


「うーん・・・ちょっとネックが反ってるかも・・・でも心配ないと思う。」

「そか・・・普通に扱ってるんだけどね・・・」

「あとはピックアップ換えてみたらどうだろ・・・音が多少違ってくると思う。」

「ん。じゃぁお願いしようかな・・・」

「承知しました。じゃぁピックアップ選んでくれる?」

「う~ん・・・お任せしたいところだけど。」

「じゃぁあたしが選んでおくね。少し時間かかるよ?」

「店の中周ってるよ。」

「うん。そうしてて。」

オレはアケにギターを預けて店内を見て周っていた。


「もう一本買うかな・・・この際だから。」

オレは色々なギターを目にしながらそう考えていた。

孝天はヴィンテージが好きだがオレはどちらかというと

最近のが好きだったりする。

音楽のスタイルが違うし、俺は孝天より始めたのも遅いから孝天のようにまでは

まだまだ弾けないからだ。

好みのメーカーも違うし。


「これも結構COOLなギターだな・・・」

E,S,Pのギターを眺めながらオレは呟いた。


店内に聞き覚えのある曲が聞こえた。

でも元の曲とはアレンジが違っている。

「この曲って元はスローバラードじゃなかったっけか・・・」

オレは曲を弾いている人間がどんな人間なのか興味が湧いてきていた。

かなりパンキッシュなアレンジだったからだ。


ギターが並んでいるブースの奥から聞こえてくる音に引き寄せられるように

オレは音のほうへと歩いていった。

ひょこっと顔を覗くと予想外なことに女の子が弾いていた。

「ふーん・・・結構良い音出すな・・・この子。」

ギターをアンプから抜いて店員に返しているところだった。

「美和はギターの扱い悪いって。もっと大切にしてやれよ・・・」

店員が呆れ顔でその美和と呼ばれている女の子に言っていた。


「ヴァネス。ギター上がったよ。あれ?美和また来てたの?さっきの音でわかったけど。」

アケがオレを呼びに来てその女の子に気がついて話しかけた。

「あ・・・アケさん。うん。またリペアお願いできます?」

「・・・美和・・・あんたまた殴ったの?ギターで・・・」

「・・・仕方ないじゃん・・・演奏の邪魔するからさ・・・客が。」

「可哀想に・・・あの子。持ってきたの?見せてみなさいよ。」

「ごめん・・・あ、お客さんの先にやってあげてよ。」

美和と呼ばれる女の子はオレに気がついてアケにそう伝えていた。


「ヴァネス。ギターチェックして。美和はギター持っておいで。」

オレはアケと一緒にリペアコーナーへ戻った。

「なぁ・・アケちゃん。あの子知り合い?」

「ん?美和のこと?」

「うん。さっき原曲がバラードの曲をさかなりアレンジして弾いてた子だよな?」

「うん。あの子お得意さんなの。バンドやってるんだけどね。」

「ふーん・・・」

オレはアケと歩きながら話をしていた。


「とりあえずネックは大丈夫だと思うよ。でも今度ゆっくりメンテナンスしたほうが良いね。

 ピックアップは少しパワーあるのに変えておいた。

 かなり弾くと違いがあると思う。弾いてみる?」

アケはそう言いながらギターをアンプに繋いでオレに渡した。


オレは一番好きな曲のさわりの部分を弾き始めた。

今までよりかなり音が違う。良い感じだ・・・

「あ・・・Greendayだ。へぇ・・・良いギターなんだぁ・・・」

そう声がしてオレはギターから顔を上げた。

さっきの女の子がオレを見ていた。

「あ、美和ギター持ってきた?見せなさいよ。」

アケが美和からギターを受け取ってケースから取り出していた。


「・・・・美和・・・あんたねぇ・・・」

アケがため息をつきながら美和を睨んでいた。

「・・・ゴメン・・・アケさん・・・だってさぁ・・・」

「・・・うわ・・・こりゃ・・・凄い傷だな・・・」

思わずオレは覗き込んで声に出してしまった・・・

「・・・何・・・いきなり人のギター見て・・・失礼な。」

美和と呼ばれるその女の子はオレを睨んだ。

「ヴァネスの言うとおりよ。酷い傷だよ・・・可哀想に・・・」

「・・・この人と知り合いなの?アケさん・・・」

「・・・孝天の友達。ヴァネスよ。」

「あぁ・・・アケさんの彼氏のお友達かぁ・・・そりゃどうも。」

「・・・どうも。アケちゃんの知り合い?」

「知り合いどころか・・・世話になりっぱなし。あたし美和。」

美和はそう言いながらもギターをじっと見つめていた。


「どう?直りそうかな?アケさん・・・」

「うーん・・・すぐには無理かもよ・・・スペアあったっけ?」

「・・・これ一本だもん。どうにかしてよ・・・今夜ライブあるんだ」

「・・・そりゃ無理でしょう・・・ネックかなりヒビ入ってるよ・・・・」

「・・・・最悪・・・今日は持ち帰ってこれ弾くしかないかぁ・・・」

「・・・誰かに借りたら?」

「・・・貸してくれるわけないじゃん・・・アケさんが貸してくれる?」

「・・・冗談でしょ・・・あんたの弾く音には合いませんから。あたしのギターは。」

「安いの1本スペアで買いなさいよ。この際だからさ」

「・・・この子が気に入ってるんだってば。それに金ないもん。」

「・・・ローンで買えば?」

「・・・ローンかぁ・・・今でも生活ギリギリだしね・・・」


「とりあえずこの子一度持って帰るわ。また持ってくるよ。」

「ん。これ以上何かあったらネック折れるかもよ・・・気をつけなさいよ・・・美和」

「了解。今日のライブ終わったら明日メンテだすよ。」

「ん。それじゃね。」

美和はケースにギターを戻してアケに手を振って店を出て行った。

「凄い傷だったな・・・あのギター。」

「まぁね。ステージ激しいからあの子のバンドって。パンクバンドだし。

 客も結構激しいの。モッシュしたりダイブしたりするから。ステージに上がってくるし。」

「なるほど・・・今日のステージって?この近くでやるの?」

「ん?あぁ・・・すぐ側のライブハウスじゃないかな・・・いつもそこでやってるからさ。」

オレはさっきのアレンジを聞いて少し興味が湧いていた。

「何時頃からライブやるんだろ?」

「うーん・・・いつも夜だけどね・・・チケットあるんじゃないかな?」

「ふーん・・・後で覗いてみようかな・・・それじゃ孝天にもよろしく。」

オレはアケからギターを受け取って会計を済ませて店を出た。


「しっかし面白いアイデアだよな・・・バラードをアレンジでああいう感じにするのも。」

オレは自分のアルバムの曲のアレンジを丁度ライブ用に考えていたので

面白いアイデアだと思った。

ライブならではのアレンジの違いでギターを弾きながら歌うにも丁度良いかもしれない・・・

そう思いながら時計に目をやってライブハウスへ向かうことにした。


ライブハウスは小さい箱だった。

それでも客はかなり入っていて俺は手にしていたギターを預けて中へ入っていった。

どうやらさっきの女の子がいるバンドと他のバンドが何組か一緒にやるようだった。

周りは若い血の気が多そうな男が多くいたが中には女の子も割りといた。

オレの格好はあきらかにその場では浮いていたがあまり気にせず少し離れた場所で

演奏を聴いていた。

客の何人かはオレに気が付いて話しかけたりしていたがそれほど気づかれずにのんびりとステージを見ていた。


バンドの演奏が終わって次のバンドが入ってくるらしい・・・

客の雰囲気がガラリと変わるのが明らかにわかる・・・

メンバーがステージに上がっていた。

さっきの女の子・・・美和がいた。

演奏が始まると客たちは一斉にモッシュを始めた。

「・・・・凄いな・・・」

オレは演奏と客の様子を見て思わず呟いた。

ステージに上がった客が客席に向かってダイブしている。

ステージ上に上がったままの客もいた。

演奏しているバンドのことなどおかまいなしだった。

客がギターを弾いている美和にぶつかっていた。

美和は客を蹴り飛ばしながら演奏をしていた。

「・・・・なるほど・・・こりゃギターも傷だらけだわな・・・」

オレは下を向いて笑いを堪えた。

バンドはそんな騒ぎの中かなり良い音を出している。

オレの好きなバンドのコピーも演奏していてオレはご機嫌で聴いていた。


突然アンプから鈍い金属音が鳴り響いた。

オレはステージ上に目をやった。

美和のギターのネックが折れていた・・・

客が思いっきり暴れて美和のギターにぶつかったらしい・・・

美和はただ呆然としていた・・・

演奏は中断されていた・・・

ぶつかった客もさすがに慌てて冷静になっていた。

「・・・悪いけど・・・少し待ってて。」

ボーカルの人間がマイクでそう伝えていた。


「・・・・ギターどうすんだ?あれしか無いって言ってたよな・・・」

オレはステージの美和の姿を心配そうに見つめていた。

10分くらい経った後ステージにボーカルの人間が戻ってきた。

「・・・・悪いけど今日はこれで終わり・・・」

客が大騒ぎでブーイングを始めていた。

「・・・ギターが折れたんだから仕方ないだろ・・・」

ボーカルの人間が説明しているが騒ぎが収まる気配は無かった。

「・・・・仕方ないな・・・」

オレはため息をつきながら預けていたギターを受け取りに行った。

ギターを持って戻ってきた俺はステージ上のボーカルの人間にギターを手渡した。

「これ・・・ギターの彼女に使うように言って。見ればわかると思うから。」

「・・・は?アンタ誰?」

「・・・・美和の知り合い。」

ボーカルの人間がステージから一旦消えて美和が慌ててステージに現れた。

「ちょっと・・・来てたの?何で?これ使えって・・・何で?」

「・・・・とりあえず演奏続けろよ・・・客が待ってるぞ・・・」

オレは笑って美和にそう答えた。


「・・・・傷だらけになっても知らないからね・・・後で文句言わないでよ・・・」

美和はオレにそう言いながらオレのギターをアンプに繋いだ。

オレはその姿を見ると後ろのほうへ戻ろうとしたが客の波に押されてステージの前から

動けなくなっていた・・・

「んじゃライブ再会といくか・・・」

ボーカルがそう言って再び演奏が始まった・・・・




「・・・・ありがと・・・助かったけど・・・何でここに来たわけ?」

ステージが終わったライブハウスでオレと美和は話していた。


「ん?あぁ・・・アケちゃんからここでやるって聞いてさ・・・興味あったし。」

「ふーん・・・」

「ギターどうすんだ?折れちゃて・・・・」

「・・・・参ったよね・・・明日アケさんに怒られるだろうな・・・はぁ・・・」

「もう一本買ったら?この際だからさ」

「・・・・無理。しばらくはライブも無理かな・・・」

そうため息をつきながら折れたネックをなでながら美和はギターを見つめていた。


「名前・・・何だっけ?」

「・・・あ?ヴァネスだけど・・・」

「ヴァネス・・・もバンドやってるの?」

「ん?オレ?バンドやってないよ・・・おれどっちかというとHIPHOPとR&B側だし。」

「ふーん・・・ま、格好がそんな感じだもんね。でもならどうしてあたしのバンド見にきたわけ?」

「あぁ・・・店でギター弾いてたろ?スローバラードをアレンジしてさ。

 あのアイデア面白いと思って。それにオレ結構好きなんだ。この手の音もね。良く聞くし。」

「そういえば・・・店でGreenday弾いてたもんね・・・・なるほど。」

「ん。色々聞くからなぁ・・・そうだ・・・今何時だ?」

「ん?10時ちょっとすぎかな・・・」

そう美和が答えてオレは携帯を取り出した。

地下のライブハウスは圏外になっていた。

「ちょっと待ってて・・・」

オレは美和に断って店の外へ出てアケに電話をしていた。


「もしもし?アケちゃん?店にまだいるかな?」

『うん。まだいるけど。店もうすぐ閉店だけど・・・』

「今からちょっと行くから。待っててくれるかな?」

『あ・・・孝天が来るけど・・・待ってて貰うよ。ヴァネスに会えるからって伝えとく』

「サンキュ。それじゃ後で。」

オレは電話を切って店へ戻った。


「よし。今連絡したから。アケちゃんの所へ急いで行くぞ。」

「は?何?いきなり・・・」

「良いから。そのギター持って。荷物も!早く。」

オレは自分のギターと美和の荷物を持って二人で店を出た。



「・・・・美和・・・・とうとうやったんだ・・・可哀想に・・・この子」

アケはギターケースの中の無残な姿のギターを見てため息をついた。

「・・・・ゴメン。アケさん・・・客が思いっきりぶつかってきてさ・・・・」

「いきなりで避けられなかったんだよ・・・アケちゃん・・・美和が悪いわけじゃないって・・・」

「はぁ・・・ネック取り寄せて上手く直るかだね・・・結構このギター古いからね・・・」

「・・・・直せるかな?」

「・・・わかんないなぁ・・・やれるだけやるけど。」

「・・・よろしくお願いします・・・アケさん。」

美和はかなり落ち込んでいた。


「どうすんの?代わりのギターは・・・」

「うん・・・」

オレは美和の腕を掴んでギターが並ぶ店内を歩いた。

「・・・・どれか1本選んで。」

「・・・何?急に・・・ちょっと冗談はやめてよ・・・」

「ギターが無いと困るんだろ?早く選んで。」

「・・・・まさかギター買ってやるとか言わないでしょうね・・・ヴァネス」

「・・・・アイデア貰ったからね・・・美和に。コンサートのさ。そのアイデア料として。」

美和は慌ててオレの腕を振り解いていた。


「・・・・何訳わかんないこと言ってんの?冗談やめてよ。」

「・・・・冗談じゃないけど・・・何で怒ってる?」

「意味わかんないことするからに決まってるでしょ。」

「あぁ・・・そか・・・」

オレは美和に自分のアルバムのスローナンバーのアレンジで悩んでいたときに

美和の演奏を聞いてアイデアが浮かんだことを説明した。

「だからって買ってもらう理由にはならないでしょ・・・何なの・・・ヴァネスって何者?」


「買って貰ったら?アイデア料としてさ・・・良いんじゃないかな・・・甘えても。」

振り向くと孝天がアケと立っていた。

「悪いな・・・アケちゃん引き止めて。約束してたんだって?孝天」

「ん。久々に仕事早く終わってな。久しぶりヴァネス。」

「あ・・・どうも。」

美和は孝天に軽く頭を下げていた。

「ギター無いと困るんでしょ?ヴァネスに甘えたら?美和・・・」

「アケさんまで・・・何言ってるんですか・・・」


孝天は頭を掻きながら下を向いていたが顔を上げて美和に言った。

「ライブで演奏するのにさ・・・結構アレンジって悩むんだよ・・・確かに。

 美和ちゃんの演奏聞いてアイデアが浮かんだんだろ?ヴァネスはさ・・・

 ギター無いと困るんだし・・・

 それにプロのアレンジャーに頼んだらギター1本分より高くつくんだよ・・・

 ヴァネスにとっても助かるんだしさ・・・」

「そうは言っても・・・・」


「それに何よりも・・・・オレはアケと早く家に戻って二人の時間過ごしたいんだ。

 久々にアケとの時間持てるんだよ・・・解るか?

 早くアケのこと襲いたいんだよ・・・飯食ってさ・・・だから早く買って帰らないか?」

「・・・・孝天!何言ってるのよ・・・」

アケが真っ赤になって孝天の脇を小突いていた・・・


「アケちゃんと孝天のためにもさ・・・どうだろ・・・オレの申し出受けてくれよ・・・」

「・・・・でも・・・」

「それじゃ・・・オレのギターを渡す。それでオレが新しいの買うから。それで決まりだ!」

「ちょ、ちょっと。あのギター凄い良いギターのはず・・・」

「そうだけどオレに買わせないならそれしかないだろ・・・なぁ?アケちゃん」

「・・・・そうだね・・・どうすんの?美和。決めなさいよ。」


「・・・・解ったってば!買ってもらいます。好意に甘えます。

 あのギター貰うより全然気分が楽だし。

 それで孝天さんとアケさんが早く帰れるし、ヴァネスも気が済むなら・・・」

美和は諦めて一気にヤケクソ気味にそう答えた。


「ん。決まりだな・・・ヴァネス。」

孝天はアケちゃんの肩を抱いて笑っていた。

「それじゃ・・・早速選んで。あたしストリングスとかチューニングの用意するから。

 孝天は二人と一緒にギター見る?」

「あ?オレはアケと一緒にいるさ・・・二人の邪魔しちゃ悪いしな・・・

 お二人さんごゆっくり・・・・なのは困るけど良く見て選んでこいよ・・・」

そう笑いながら孝天とアケちゃんはリペアブースに歩いて行ってしまった。


「・・・・ホント皆強引なんだから・・・」

「美和もかなり強情だと思うけどな・・・」

「・・・強情とかの問題じゃないよ・・・いきなりギター買ってくれるっていうほうがおかしいって。」

美和は呆れながらギターを眺めていた。

「・・・・せっかく買って貰うから・・・高いけど・・・これで良いかな?」

美和は1本のギターを手にした。

「これ?別にかまわないよ・・・」

「本当に?ヴァネスって何者?このギター高いよ・・・

 そりゃヴァネスのあのギターよりは全然安いけど・・・・」

「ん?孝天と同じ仕事してる人間。孝天から聞いてないのか・・・」

「うん。孝天さんはアケさんの彼氏だってのは知ってるけどさ・・・

 仕事は何してるか知らないし・・・」

「そか・・・」


「決まったか~?」

孝天が大声で声をオレ達に尋ねてきた。

「おう。決まったぞ。今持っていく。お待たせ」

「あ、そうだオレもついでに・・・・」

オレは美和が選んだのと同じギターを手にした。

「練習用に1本買おうと思ってたんだ・・・これも気になってたしな」


「どれにしたの?あ、この子か・・・良いんじゃない?

 あれ?ヴァネスも同じのにするの?」

「練習用にね・・・あとこいつ今日メンテ出して行くよ。」

「OK.それじゃ2本とも今用意するね。」

アケちゃんは笑顔でオレと美和のギターを手にして作業を始めた。


「ケースはどれだぁ?アケ・・・」

「あ・・・ハードケースだよね?そっちの棚にあるやつ。孝天取ってくれる?」

「ん。了解。」

孝天はアケの作業を手伝いながら楽しそうに動いていた。


「・・・お礼言ってなかった・・・・どうもありがとうございました。」

美和はオレの顔を見て恥ずかしそうにそう言った。

「いえいえ・・・アレンジのアイデア貰ったしね。助かった。」


「アレンジって・・・自分の曲?」

「ん。アルバムの曲」

「プロのミュージシャンだったんだ・・・ヴァネスって。」

「ミュージシャンっていうかなぁ・・・」

「ヴァネスどの曲をアレンジするんだ?」

「あぁ・・・『I Hate~』をアレンジしてやろうかと思ってさ・・・」

「へぇ・・・楽しみだな・・・」

「かなりパンキッシュにしようかと思ってさ・・・」

「面白いかもね・・・良いアイデア貰ったじゃない。美和に」

「だろ?ギター一本だったら安いよな・・・」


「・・・意味わかんないんだけど・・・あたしだけ・・・・」

美和はきょとんとした顔でオレたちを見た。

「後で原曲聞かせるよ・・・アレンジしてみてくれよ・・・」

「はぁ?あたしが?」

美和は驚いた顔をして言った。

「そりゃそうだろ・・・ギター1本分のアイデアは出さないと・・・」

孝天が大笑いしながら美和に答えていた。


アケがチューニングを仕上げる音が店内に響いた。

「ほら・・・出来上がったよ。お待たせ。」

「サンキュ。美和も確認しなよ・・・」

「あ・・・うん。」

「あたし店長に会計頼んでくるね。」

「あ、支払い済ませないとな・・・一緒に行くよ。」


支払いを済ませたオレはケースを二つ手にして孝天とアケちゃんと美和と一緒に店を出た。

「店長ありがとうございました。遅くまで付き合ってもらって。」

アケが店長にお礼を言っていた。


「さて・・・オレ達はこれで帰るからな・・・やっとアケと二人っきりの時間過ごせそうだな。

 またな・・・ヴァネス。今度はのんびり飲もう。今日は悪いけど帰るよ・・・」

「OK.アケちゃんと楽しい時間過ごしてくれよ・・・

 アケちゃんもサンキュ。つき合わせちゃって悪かったね。」

「いえいえ。お買い上げありがとうございました。

 美和のことよろしく。

 美和もちゃんとヴァネスにお礼言うのよ。

 アレンジもちゃんとやりなさいよ・・・」

「解ってます・・・アケさん、孝天さんありがとうございました。

 お休みなさい・・・」


孝天とアケちゃんは笑ってタクシーに乗って行ってしまった。


「さてと・・・どうするか・・・」

オレは美和の顔を見て言った。

「・・・腹減ってないか?アレンジ頼む前に飯食ってくか・・・」

「・・・今から?アレンジするんですか?」

「・・・当たり前だろ・・・アイデアはすぐに形にしないと消えちゃうんだ・・・」

「・・・解りました・・・原曲聞いてからですね・・・」

「ん。飯食ってからオレんちのスタジオに篭るか・・・二人で。」

「は?スタジオまであるんですか?何者?」

驚いた顔の美和を見てオレは笑った。


「・・・飯食いながらゆっくり説明するさ・・・行くか・・・」

不思議そうな顔をしている美和に声をかけて

オレ達もタクシーに乗り込んだ。


きっと美和はオレの仕事を知っても大して驚かないだろう・・・

オレからしてみればあのライブハウスでの美和のほうがよっぽど驚く姿だ。

これからのスタジオでの美和との時間を想像して

オレはとてもワクワクしていた・・・




昨日子供を寝かしつけていたら起こされたのが午前3時・・・


仕事し損ねました・・・(号泣)


ま、起きてスッキリとした久々の朝でしたが。



さて、木曜の孝天編に引続きヴァネさん編のアンケートのお願いです。


来週あたりからボチボチと書き始めるので・・・

来週の水曜あたりまでで締め切りになるかなと・・・


それまでは皆さんは良く考えて見てくださいね~♪

(つか自分も考えてみないとな。)


ヴァネさん編て孝天迷のワシがF2であるヴァネさんのを書いてみたのがきっかけで。

なのであまり本数はないのよね。(汗)


「あたし専用」


これがヴァネさん編での初めての小説だったな。

パーツ編で登場しましたね。

個人的には物凄い好きです。

でも、登場人物の名前ないけど(笑)


「気になる人」

これは実は「あたし専用」の前の出会い編ということで書いたんだけど。

実は違ったりして。(笑)

ヴァネさん=踊るのが好きからイメージして書いて

あっという間に書き上げました。

ヴァネさん=紳士的というイメージ確立してたな・・・

「Novenber Rain」

その1   その2   その3   その4   その5   その6

これがヴァネさんでの長いシリーズの幕開け?

ヴァネさんて雨に濡れてるのが何かイメージできるんですよね。

孝天が雨で濡れてる姿も良いけど。

あの綺麗な前髪から滴り落ちる雨粒・・・

言葉の端はしに見えるヴァネさんの優しい感じ。

・・・ま、ワシのイメージでのヴァネさんでしたが。

「You’re My Sunshine」

その1   その2   その3   その4

これはヴァネさんのあのBigSmileを思い浮かべての作品でした。

イメージがそのまま太陽だったんで。

少し大人しい女の子とも付き合いそうなヴァネさんをイメージして。

ま、あくまでもイメージってことで。

実はこれ・・・出会いの所を孝天で書くのに考えていたんですよ。

でも・・・ヴァネさんのほうがしっくりくるかなと。

同じ御題でそれぞれを書いたら・・・

シチュエーション指定で書いたら違いがあって面白いかもなぁ・・・

それにこれは1話で終わらそうと思ってたんです。

でもその後もダラダラと書いてしまったんですよねぇ。

完結で終わらすことが出来ないのはワシの悪いところなんだろな。

と、いうことで(何が?)

作品は非常に少ないヴァネさんですが。

よろしければヴァネさん編もアンケートにご協力ください。

記入方法は孝天編と同じです。

コメ欄へ記入してくださいね。

1. コメント欄にまずカップル名でなく「作品名」を記入。

2. その作品が好きな理由

3. 爽やかなのが良いか それとも否か・・(笑) を記入


ま、こんな感じでよろしくお願いします


暴走別館でもヴァレンタインデーネタやろうか考えてます。

あっちは完全に暴走しますけど。(爆)


さて・・・今日のヴァネさん編の小説・・・夜にでもアップしますね。



明日からバイトが休み前日だけ3時までにシフト替えてもらいました。


ま、2時間伸びるんだけど、お弁当持参で行くことになりそうです。



さて、本日も妄想小説参ります・・・


木曜日は孝天の日。(ってなんだそりゃ)


今までの小説をアンケート用に見直してみると続きを確かに書きたくなるもんですね。

ま、とりあえず今は先週から始めた続きってことで。


こちらがひと段落したら・・・その後シリーズでツラツラと書いてみたいと思っています。


では・・・どぞ。




「No Mark」 その2 




あたしはふとしたきっかけから年下の孝天と付き合うことになった。

自分でも一度彼の申し出を断ったのに・・・


年下の割にやたらと落ち着いてたり堂々としている所に

それに何よりも普段の自分を素直にさらけ出しても受け止めてくれる

そんな彼に惹かれたのかもしれない・・・


とは言え後輩の女子社員からも人気がある孝天と

年上のあたしが付き合っていることは

周囲から見ればかなり首を傾げる不思議な組合せに見えるみたい・・・


「・・・杏里先輩。KEN先輩と付き合ってるって本当なんですか?」

同じ部署の後輩から尋ねられた。

「あ・・・うん。そうだけど・・・」

「・・・・どうしてですか?」

「え?どうしてって・・・」

あたしは返答に困る・・・どうしてって言われてもねぇ・・・

・・・好きだからに決まってるじゃない・・・

「先輩のほうが年上なのに・・・」

「・・・まぁねぇ・・・確かに。」

・・・・年上・・・その理由だけでどうしてと尋ねられるのがキツい・・・


「・・・先輩がまさか年下に手出すなんて・・・」

出た・・その手出すって言葉・・・言われると予想はしてた・・・

「手・・出すって・・・あのねぇ・・・」

思わずあたしは後輩の顔を呆れ顔で見た・・・

冗談で言っているようではないみたいだ・・・


ま、明らかに周りにはあたしが孝天をたぶらかしたように見えるってことか・・・


下を向いてあたしは苦笑いをして顔を上げた・・

「あ・・・」


「・・・オレが彼女に惚れたんだけど・・・・」

あたしと話していた後輩の後ろから孝天が声をかけた・・・

「あ・・・先輩・・・」

顔を真っ赤にして後輩はその場から逃げるようにいなくなった・・・・


「お疲れさまです・・・」

あたしは孝天にとりあえず挨拶をした・・・

「お疲れ・・・何だ?今の・・・皆暇なんだなぁ・・・人の恋愛に顔突っ込むなんてさ・・・」

「まぁね・・・皆納得いかないんじゃないかな。孝天の付き合ってる相手があたしでさ。」

あたしは笑いながらそう孝天に答えた。

「・・・ん?何で?」

「あたしの方が年上だからでしょうねぇ。

 しかも一度キッパリと断っておきながら結局は付き合ってるてのも 納得いかないんじゃないのかな。」

「ふ~ん・・・何だかなぁ・・・ま、関係ないな。気にすんなよ。」

孝天はそう言いながら笑ってあたしの頭をポンと軽く叩いた。

「ん。」

あたしは笑いながら頭を掻いた。

「ところでさ・・・昼飯行かねぇ?」

「・・・まだ仕事残ってるから・・・行かねぇ。」

「・・・冷たいなぁ・・・」

「夜なら・・・一緒に行けるかな・・・」

「解った。じゃぁ絶対夜飯は付き合えよ?」

「はいはい。喜んで。」

孝天はあたしの顔を覗き込んで笑った。

「じゃぁな」

そう言ってまた孝天はあたしの頭を軽く叩いた後昼食を取りに行った。


あたしは周りを見回しながらため息をついた・・・

「・・はぁ・・気ぃ使う・・・」


自分のデスクに戻ると後輩があたしの顔を見て何か言いたげだった・・

「・・・何?どしたの?人の顔見て・・・」

思わずあたしは後輩に声をかけた。


「・・・何か意外です・・・先輩があんな風に言われてるの見るの。」

「ん?あぁ・・・孝天と話してるところ見てたんだ?」

「はい・・・別に覗き見してたんじゃないんですけど・・・」

「あはは。別にそうは思ってないってば。」

「KEN先輩と一緒にいるときって雰囲気違いますよね・・・」

「そうかな?そうかもね・・・あたし案外甘ったれなの。プライベートだとね。

 まぁ相手が年下だからおかしいかもしれないけどね。」

「・・・・何かガッカリです・・・先輩に。」

「あぁ・・そう?ガッカリねぇ・・・」

あたしは苦笑しながらも言われるだろうと思っていた・・・


「甘える相手なら先輩だったら他にもいるのに・・・どうしてKEN先輩なんですか?」

「うーん・・・どうして彼だと駄目なの?」

思わずあたしは彼女に尋ねた。

「・・・・だって先輩より年下なんですよ。」

結局年下ってことかい・・・


「うーん・・・年下だけどねぇ・・確かに。でも孝天はしっかりしてるよ。

 甘えるあたしをすんなり受け入れてくれるしね・・・」

「KEN先輩のこと好きだった子多かったんです・・・あたしも含めて。」

「そっか・・・でもそれに大してあたしは謝ることも必要ないと思ってるけど・・・」

あたしは頭を掻きながら彼女に言った。


「仕事に支障きたすのはやめようよ・・・仕事は仕事だしさ。 

 ま、それで孝天とあたしが別れるってことも今はありえないし。」

「・・・・わかりました・・・すいません。変なこと言って。」

「いえいえ。」

彼女は自分の仕事に戻って行った。


自分が孝天と付き合うことがこんなにも周りに支障をきたしているとは・・・

思わずあたしはデスクに突っ伏した・・・



その日の夜あたしは孝天と一緒に会社を出た。

「・・・・・何だそれ。・・・女って面倒くせぇなぁ・・・」

歩きながら昼間の後輩とのやりとりを孝天に話していた。

「ん・・・面倒だぁね・・・」

「・・・で?杏里はどうすんの?」

「ん?どうするって?」

「・・・オレと付き合うのやめるとか?」

「・・・・何で?」

「仕事に支障きたすならとか言いそうだからなぁ・・・お前さ。」

知らないうちに孝天にあたしは「お前」と呼ばれていることが心地よかった。

「・・・・あのねぇ・・・そんな簡単に付き合うのやめるなら最初から付き合わないってば。」

「ん。そうだな。オレも杏里と別れるつもりないし。やっと振り向いてくれたんだしなぁ・・・」

そう笑ってあたしの顔を覗きこんだ。


「そうだ・・・飯オレんちで食わない?ゆっくり飲みながらさ・・・明日休みだろ?」

「・・・え?うん・・・まぁ・・・休みだけどね」

「何だよその間は・・・嫌なのか?」

「いや・・・嫌じゃないけど・・・」

「二人っきりでのんびり過ごしたいんだよ。」

そう言いながら孝天はじっとあたしを見つめた。


「うん。わかった。行く。」

「ん。素直が一番!」

孝天はそう微笑んであたしに言った。


二人で街中を歩いていた。

外は例年よりは暖かいとはいえ日が落ちるとさすがに冷え込んでいた。

「昼間は温かいけどさ・・・やっぱり夜は冷えるね・・・」

「ほら・・・」

孝天はそう言いながらあたしに手を差し出した。

「ん?何?」

「手・・・貸して」

「ふぇ?良いよ・・・別に・・・」

思わず照れるあたしの手を強引に孝天は繋いだ。

孝天の手はとても暖かかった・・・

「・・・冷たい手だなぁ・・・」

「・・・・心が温かい証拠だよ・・・」

「何だ?そりゃ・・・」

「知らないの?手が冷たい人って心が温かいって言うじゃん・・」

「知らねぇ・・・じゃあオレは心が冷たいのか?」

「うーん・・・そうだったりして・・・」

「・・・・お前ねぇ・・・」

「冗談だってば・・・」

笑いながらあたし達は手を繋いで歩き続ける。

あたしは幸せな気持ちで心が温かくなる・・・



「杏里先輩!お疲れさまです!」

あたしを呼ぶ声がしたので振り返ると昼間の後輩がいた。

「あ・・・お疲れ~」

あたしは思わず繋いでいた手を離そうとした

けれど孝天が強く握り返して離れないようにしていた・・

「へぇ・・・ホント先輩達って仲良いんだ・・・何かラブラブなカップルって感じ・・・」

「・・・そう?」

思わずあたしは彼女のトゲのある言葉に焦っていた。


「まぁね。オレが惚れちゃってるしね。それに杏里もオレの前では凄い可愛いんだ」

「ちょ、ちょっと孝天・・・」

「ん?何だよ?ホントのことだろ?」

「そりゃそうだけど・・・」

・・・・何もそこまでこの子に言わなくても・・・・


「へぇ・・・彼の前だと仕事の時と違うんですね・・・先輩って。

 なんか・・・やっぱりがっかりだな・・・・」

「・・・え?何で?・・・・彼の前だと仕事の時と違うと駄目な訳?」

思わずあたしは彼女にそう尋ねてしまう・・・

「な~んか・・・仕事できる先輩尊敬してたのになぁ・・・・」

そう彼女に言われてあたしは思わずうつむいてしまった・・・


そんなあたしの様子を見た孝天はクスっと笑った。

「・・・・別に良いじゃん?」

後輩は孝天のそんな態度に驚いたようだ。

そんな後輩の態度を気にしないで孝天は彼女の目を見たまま言った。


「仕事ができる女だって好きな男の前では甘えたりするし、可愛い顔みせるんだよ。

 オレはオレの前ではそうして欲しいしね。杏里にさ。」

そう彼女に言いながらあたしの頭をくしゃっと軽くなでていた。

「ま、皆から見たらオレと杏里が付き合ってるのは不思議かもしれないけどさ。

 少なくともオレ達本人達は自然にこうなってるんだし。

 ま、お互い必要としてるしね。・・・だから放っておいて。」

そう孝天はさらに彼女に言った。


「・・・スイマセンでした。何かあたし失礼なこと言ったみたいで・・・・」

孝天に言われた後輩はもうそれ以上はあたし達のことを何も言おうとしなかった。


「あ、良いの。皆がそう思ってること知ってるからさ・・・」

「それじゃ・・・先輩また明日会社で。」

「ん。お疲れ~気をつけてね~」

後輩はあたし達に手を振って帰って行った。


「・・・・全く・・・何だかな・・・ほら・・行こう。」

孝天はそう言うとあたしの手を握ったまま歩き出した。

歩き出したあたしは何も言わず下を向いていた・・・

「・・・気にすんな・・・」

「うん・・・孝天ありがと。」

「・・・はぁ・・・何か泣きそうだ・・・あたし」

「・・・泣いてるのか?」

孝天が立ち止まってあたしの顔を覗きこんだ。

「・・・泣いてないって・・・・ただ泣きそうなだけ・・・」

「・・・何で?」

「うーん・・・何でって・・・良く解らないけどね・・・

 何か悔しいのかな・・・仕事できる人間は好きな人に甘えちゃいけないのかなって・・・

 あぁ・・・全くもう・・・泣きたくないのにぃっ!」

あたしは上を向いて泣きそうなのを必死に堪えていた。


そんなあたしを呆れ顔で見ていた孝天はあたしに笑いながら言った。

「全く・・・我慢する必要なんてどこにあるんだよ・・・

 オレに甘えるのも、泣きそうなのになくの我慢することないだろが・・・」

そう言って孝天は歩道のガードレールに腰を下ろしてあたしを自分の胸に抱き寄せて

あたしが泣いても周りから見えないようにしっかりと長い腕で包みこんだ。

「・・・・泣きたかったら素直に泣けよ・・・ほら・・・オレしか見てないから・・・」

「・・・うん・・・ありがと・・・孝天・・・」

あたしは小さくしゃくり上げて彼の胸の中でしばらく泣いた

「ん・・・杏里はちっとも悪くなんかないさ・・・」

孝天はそう言いながらあたしの頭をそっとなでていた。


しばらくしてあたしは泣きやんでクシャクシャの顔を慌ててハンカチで拭いていた。

「・・・スッキリしたか?」

「ん。おかげさまで・・・」

「よし!景気付けに美味いもんでも食いに行くか・・・・

 あ・・・でもなぁ・・・

 やっぱり・・・オレの家で何か作って食うか。」

「別に食べて帰っても良いよ・・・」

「・・・その顔じゃぁ外で食うのもなぁ・・・」

そう笑ってあたしの頬を指でなぞりながら孝天が言った。

「・・・そんな酷い顔してる?あたしってば・・・」

「・・・ん。まぁね。」

「・・・そか・・・って酷くない?その台詞。」

「ほら・・途中で飯の材料買って行くぞ」

「ん。解った。」

あたしは顔を少しこすって孝天とまた歩き出した。


スーパーで買物をしていくことにしたあたし達は並んで材料を眺めていた。

「杏里は何食いたい?」

「うーん・・・そうだなぁ・・・何か元気が出るもの」

「何だそりゃ・・・」

「ってさぁ・・・料理できるの?孝天ってば」

「ん?あぁ・・簡単なものならね。結構得意だし。」

「そういえば、バーベキューの時も得意だって言ってたもんね・・・」

そう話をしている間にも孝天は適当に材料を吟味してはカゴに放り込んでいった。

「今日の夕飯の材料はこんなもんかな・・・」

「今言ったらお楽しみが減るだろ・・・」

「はーい。了解しました。」


レジで会計を済ませるためにあたし達は並んだ。

「作ってもらうからあたしが払うよ。」

「ん?別に良いよ。今日全部使わないしな・・」


「うーん・・・あ、じゃぁワインでも買って行く?」

「ワイン?弱いんじゃなかったっけ?」

「・・・何か飲みたい気分なのだ。」

「ふーん・・・飲みたい気分ねぇ・・でも飲みすぎて酔い潰られてもなぁ・・・」

「・・・介抱してくれるんでは?孝天がさ・・・」

「・・・嫌だね。」

「・・・冷たいなぁ・・・」

「冷たいとかじゃなくて・・・酔いつぶれたらオレが困るの。」

「・・・別に酔ったからって暴れたり荒れたりしないけど?

 単に笑うか泣くか・・・寝ちゃうだけだし。」

「寝られるのが一番困るだろが・・・」

「何でさ?眠くなるもん・・・酔ったら・・・」

あたしはふくれっ面で孝天にそう言った。

そんなあたしを見て笑いながら孝天が耳元で言った。

「・・・寝ちゃったらさ・・・杏里のこと襲えなくなるだろが・・・」

「・・・あ。そういう事かぁ・・・」

「そういうことだね。」

「・・・・・」

「・・・・照れてる?杏里ひょっとして・・・」

「別にぃ・・・」

・・・・平気でサラリとこういう台詞言える孝天にある意味感心してるだけ・・・

照れるなんてありえないし。

ただ不安ではあるけど・・・


「んじゃ・・・2本だけ買っていこうか。」

「OK.じゃぁワインはご馳走になるかな。」

「うん。そうさせて。」

あたしはワインを孝天と一緒に選んで買物を済ませた。



「杏里呼ぶ前に片付けとけばよかったな・・・ほら。入って。」

「お邪魔しま~す。・・・十分片付いてるじゃん。」

「そうか?なら良いけどさ。」

あたしは部屋を見渡しながら買ってきた荷物を一緒にキッチンへ運んだ。

「で?何手伝う?あたしは・・・」

「は?とりあえずゆっくりしてなよ。オレがやるから。

 普段会社で動いてるだろ。人より余計にさ・・・

 オレと一緒の時はのんびりしてろよ・・・」

「でもさ・・・落ち着かないんだよねぇ・・・何か。」

孝天はそう言ったあたしの顔を呆れながら見て言った。


「杏里。オレがそうして欲しいの。OK?」

「・・・はい。」

あたしは言われて仕方なくキッチンの孝天が見えるソファーに腰を下ろした。

孝天は楽しそうに料理を手早く作り始めていた。


・・・今まで付き合った人は何人かいたけど、あたしにゆっくりしてろと言った人っていなかったなぁ・・・

あたしはそう思い出しながら孝天を見ていた。


「あ?どした?」

視線に気がついた孝天があたしを不思議そうに見ていた。

「ん?別に。・・・ただ孝天を見てただけだよ」

「そか・・・」

孝天は笑って料理を続けた。


あたしは仕方なく部屋を見回した。

色々なCDがオーディオのそばに置いてあったのを見つけて

彼の音楽の趣味が幅広いことに気がついた。

「孝天ってさ・・・古い時代の音楽も聞くんだね・・・」

「まぁな・・・知ってるのってある?」

「ん。何枚かはね。」

「へぇ・・どれ?」

あたしは孝天に言われてCDのタイトルを言った。

「杏里もそれ聞くんだ・・・へぇ。」

「うん。今はあんまり音楽自体聞く暇あんまりないけどね・・・

 一時期良く聞いてたよ・・・懐かしいなぁ・・・」

「CDかけて構わないよ・・・オレも聞きたいし。」

「了解。」

あたしはCDをオーディオにセットした。

二人で好きな曲の話をしたりして孝天の料理が出来上がるまでの

時間を一緒に過ごした。


「お待たせ。出来たぞ。運んでくれるか?」

「もちろん。」

あたしは彼の作った料理をテーブルに運んだ。

美味しそうな料理が次々とテーブルに運ばれた。

「凄い・・・孝天ってば良いお嫁さんになれるね・・・」
「・・・お嫁さんって・・・何だそりゃ・・・」

笑ってあたし達は席についた。


孝天がワインを手馴れた手つきで開けた。

「ほら・・飲みすぎるなよ・・・」

「はぁ~い。頂きます。」

乾杯をしてワインを一口呑んだ。

「・・・美味しいねぇ・・・。料理食べても良い?」

「おう。温かいうちに食べよう。」

「頂きます・・・あ・・・美味しい。」

「そうか?なら良かった。」

「料理本当に上手なんだね・・・美味しいよ」

「まぁ一人が長いからなぁ・・・昔から作ってるし。作るのが好きなだけだよ。」

「ふーん・・・そっか。しかし本当に文句のつけようのない男ですな」

「は?」

「料理できる男の人ってポイント高いでしょ・・・」

「別に・・・そうでもないな。料理が全く出来ない女から見れば逆に嫌じゃないかな」

「そうかな?」

「自分より料理上手なんだぜ・・・ある意味嫌だろ・・・」

「そういうもんかねぇ?」

「杏里は自分も料理できるからそう思うんだよ。」

「なるほど・・・言われればそうなのかもね。」


あたし達はお互いの色々な話をした。

仕事の話ではないお互いの好きなもの、嫌いなもの。

そんな普段の話を色々とした・・・


「ごちそうさまでした・・・ホント美味しかった~♪

 片付けはあたしがやらせてもらうよ。料理のお礼だし。」

「んじゃよろしく。」

「あい。了解しました・・・」

「ワインどうする?まだ残ってるぞ・・・」

「うーん・・・飲みながら洗うかな・・・」

「解った。」

あたしは運んだ食器を洗いながらワインを時々口にした。


最初は後輩に言われた言葉を忘れたいために飲みたかったお酒だったけど

いつしか楽しいお酒に変わっていた。

それはきっと孝天が一緒にいてくれたからだ・・・

落ち込んでいたり辛いときに誰かが側にいてくれる。

それだけで何よりも幸せな時間なのだとあたしは感じていた。


楽しいお酒であたしはほろ酔いになっていた・・・


「お~い。飲みすぎんなよ・・・杏里」

「・・・あ~い。まだ多分大丈夫です。・・・・しゃお。」

あたしは彼の名前を最後まで言えないほど酔っていた・・・

「しゃおって・・・酔ってるだろ・・・かなり・・・」

「んなぁ~こと・・・ないですよ~おしっ!終わったぁ!」

あたしは洗い物を終わらせてワイングラスを片手に孝天の座っている

ソファーに腰をおろした。


「おいおい・・・大丈夫かよ。杏里」

「ん。大丈夫ですぅ。だってさぁ・・・今凄く幸せな気分だし。久々に楽しいお酒飲んだぁ~」

「なら・・・良いけどな。楽しい酒なら酔っても良いよ。」

「うん。酔ってしまいましたぁ~」

「はいはい。」

孝天は呆れながらも笑ってあたしの頭をなでた。


そんな彼をあたしはじっと見詰めてると幸せで泣きそうになる・・・

「・・・・ありがと・・・しゃお・・・」

「しゃおって・・・ん?どした?杏里」

あたしの様子がおかしいのに気がついた孝天はあたしの顔を覗きこんだ。

「うーん・・・ありがとなの。

 こんなあたしに付き合ってくれてさ。好きになってくれて。」

「何言ってんだか・・・酔ってるな・・・かなり。」

「・・・でもさ・・・もし・・・あたしに付き合いきれないって思ったらさ・・・ちゃんと言ってねあたしに。」

「・・・何言い出してんだ?いきなり・・・」

「いやさぁ・・・あたしってば甘えるとね・・・

 ドンドンもっと甘ったれになるの。そしたらしゃおに迷惑かけると思うから」

あたしはグラスの中のワインをじっと見つめながらそう呟いた。


「・・・そんな事考えてんの?お前・・・・」

「ん。そうするとさ・・・悪いし。しゃおに我慢させちゃうと思うし・・・」

そう言ってあたしはグラスのワインを一気に飲み干した。


あたしのグラスを孝天が取り上げてテーブルに置いた。

それからあたしを自分のほうへと向かせた。

「あのなぁ・・・オレが我慢できないのはオレのことをお前がそう考えてることだ・・・」

「・・・・え?」

「解ってないだろ・・・オレは杏里がオレの前で我慢したりするのが嫌なんだよ。」

「・・・・別に我慢してないもん・・・・」

「・・・してるだろが。オレに迷惑かけるからって・・・そう考えてること自体無理したり我慢したりしてる証拠だろ」

「うー・・・だって・・・しゃおに嫌われたくないもん・・・」

あたしは酔いにまかせて子供のように唸っていた・・・


「・・・ならもっと素直になれよ・・・杏里」

「・・・・やだ。泣きそうだもん・・・これ以上素直になったら泣き虫になりそうだもん」

「はぁ・・・別に泣いてもいいじゃん・・・」

「あたしが泣きたくないの・・・」

孝天は笑いながらあたしの顔を見つめた


「なら・・・オレにどうして欲しい?言ってみろよ・・・」

「・・・・言うのやだ・・・」

「・・・杏里・・・・」

今にも泣きそうな顔をしているあたしの顔を覗き込んで孝天は微笑んでみせる・・・


「・・・・ぎゅ~ってして欲しい・・・・」

あたしは小さい声で呟いた。

「ん。わかったよ。・・・ほら。来いよ・・・杏里」

そう言いながら両手を広げた孝天の胸元に顔をうずめた・・・

孝天の腕があたしをそっと包み込んだ・・・

あたしは彼の広い背中に手をまわしてそのまま彼の胸元の匂いに酔っていた・・・

「素直な杏里が一番なんだ・・・・よく言えました。」

「・・・うん。」

「オレは泣き虫だったり甘ったれの杏里が好きなんだからな・・・わかったか?」

「ん。」

「オレにして欲しいことはちゃんと言えよ・・・オレがしてやれることはしてやるからさ・・・」

「・・・・しゃお・・・好きだよぉ・・・」

「はいはい・・・」


年下とかもう関係ない・・・あたしにとっての孝天は

本当の甘ったれの情けないあたしを好きになってくれた一人の素敵な

愛する人なだけだ・・・


あたしは孝天の胸の中でそっと目をつぶった・・・

大きな腕で背中をトントンとなでる孝天の腕の中であたしは幸せを感じた・・・