忘れてました・・・
今日は13回目の結婚記念日だということを。(爆)
・・・13回目だと忘れるもんです。ハイ。
なので珍しくご馳走してもらいました。
・・・明日は荒れ模様の天気になるでしょう。(謎)
さて・・・久々にヴァネさんの小説です。
昨日お伝えしたとおりの「Arrangement」シリーズです。
では・・どぞ。
長くなりそうなので・・・引っ張りますが(笑)
「Arrangement」 その2
「とりあえず腹減らないか?」
ヴァネスがアケさん達と別れてあたしに声をかける。
「ライブ後にすぐアケさんの所に来たから何も食べてなかった・・そういえば」
「じゃぁ行こうか。何食う?」
「うーん・・・手持ち少ないしね・・ファーストフードかな・・・」
そういうあたしにヴァネスは笑った。
「心配すんなよ。俺がご馳走するよ。アレンジもしてもらうし」
「アレンジの報酬はこのギターじゃん・・」
「ま、気にしない。折れたネック替えるにも金かかるだろ?」
「・・・そうだけどさぁ・・まぁ・・この際つまらない意地張っても仕方ないか・・ご馳走になります」
「OK。喜んで。俺久々に肉食いたいんだけど・・美和は肉平気?」
「は?そりゃぁ好きだよ。」
「それじゃ決まり。行こう」
あたし達は二人でギターケースを手に歩き出した。
「あのさぁ・・聞いても良いかな?」
「何?」
あたしは歩きながらヴァネスに尋ねた。
「アケさんの彼・・と同じ仕事だって言ってたよね?」
「あ?孝天のことか・・そうだけど。」
「孝天さんとアケさんてどうやって知り合ったのか知ってる?」
「あぁ・・なんとなくはね。日本で会ったのがきっかけだって言ってたな。」
あたし達ふたりは店に入りながら話を続ける。
「あの店がオープンするときにアケちゃんを日本から来させたって言ってたな・・何でだ?」
「いや・・何か不思議だったんだよねぇ・・アケさん腕が良いのにさ・・」
「あぁ・・まぁね。あの腕のよさはなかなか居ないよな・・ここでは。
正直ツアースタッフとして欲しいくらいだし。うん」
ヴァネスはメニューを見ながら話を続ける。
「そんな人が日本を離れて一人でさ・・まぁ今は孝天さんいるけど」
「孝天がかなり強引にこっちに引っ張ってきたって感じかな・・。
あいつ音に関してはかなりシビアだからね・・。
アケちゃんが日本に居る時も暇を見つけてはギター探しに日本に足運んでたみたいだしな」
「ふ~ん・・そうなんだ」
あたしはアケさんと孝天さんがお似合いなのも納得できた。
「何食う?そうだなぁ・・・久々に俺は・・Tボーンかな」
「あたしも同じので。」
「ヒレのほうが柔らかいよ。美味いし」
「そうなの?よくわからないから一緒が良いかなって思ったんだけど・・・じゃぁヒレで」
店員に注文をしながらヴァネスは上着を脱いでリラックスしていた。
寒いというのに上着の中はタンクトップ一枚だ。
「久々なんだ・・・美和のお陰で肉食える理由が出来たよ。サンキュ。」
ヴァネスは嬉しそうにあたしに言った。
「はぁ・・普段は肉食じゃないんだ?」
「肉食?あぁ・・普段は我慢してるね。身体キープするためにね」
「あぁ・・なるほど・・」
「ま、我慢しすぎるとさ反動で食う量が増えちゃうからたまにはね」
あたしはヴァネスに断りを入れてからタバコに火をつけた。
「・・・で?何の仕事してるの?孝天さんとヴァネスって・・プロのミュージシャン?」
「ミュージシャンかぁ・・他にもやってるけどね。」
「他って?」
「そうだなぁ・・映画だろ・・孝天はドラマもやってるけどね。俺は映画だけかな最近は」
「へぇ・・つまり有名人ってことかぁ・・」
「美和が知らなかったってことはさ・・・俺も孝天もまだまだだね・・」
笑ってあたしにそう答える。
「どうだろ・・あたしがその関係疎いだけだと思うけど・・・
テレビも映画も見ないしね・・聞く音楽は洋楽ばっかりだしさ」
話をしていると料理が運ばれてきてヴァネスは嬉しそうに食べ始めた。
「あのさ・・少しそっちのとこれ・・交換しない?」
「え?あ・・半分どうぞ。こんなに大きいと思わなかった。食べきれないよ」
あたしは自分のを半分切って彼にあげた。
「サンキュ。」
嬉しそうにヴァネスは食べ続ける・・・
あたしはずっと聞きたかったことを聞いてみた。
「で?アレンジって・・・」
ヴァネスは食事をしながらニッコリ笑った。
「ん?あぁ・・仕事の話はさぁ・・後にしないか?
仕事の話はさスタジオに入ってからゆっくり説明するから。
今は食事を楽しまない?」
「まぁ・・そう言うなら・・」
あたしは拍子抜けしながらも食事を始めた。
「いただきます・・・あ・・柔らかいね・・美味しい!」
「だろ~?ここの美味いんだ。L.Aにいた頃通ってた店に味が一番似ててね」
「ヴァネスってL.Aの出身なんだ?」
「そうだけど?」
「へぇ・・良いなぁ・・」
「何で?」
「だって・・あそこってさ・・ライブハウス有名なところ沢山あるでしょ?羨ましいよ」
「あぁ・・美和が好きそうなバンドがやってそうな場所確かに多いな。
でもさ・・L.Aっていうよりシアトルじゃない?美和の好きなのって」
「あぁ・・シアトルね・・確かに好きだけど。でもL.Aスタイルのバンドも好きだな・・・」
「美和はL.Aには?」
「え?行ったことがあるかってこと?」
「うん。」
「あるわけないじゃない。新しいギター買うのにヒーヒー言ってるのにさ」
「あ・・なるほど」
「まぁこれから先も行くことはないだろな・・・」
あたしは肉を口にしながらそう答える。
「そういえばさ・・美和は何でバンドを?」
「え?まぁ音楽好きだったし。自分も弾けたら楽しいだろうなって・・そんな感じかな」
「なるほど・・」
「しかし・・あのギター治るかなぁ・・・」
「結構古いよな?あのギターさ・・」
「うん。あのギターさぁ・・必死にバイトしてお金貯めて買ったんだよね。
だから凄い思い入れがあるんだ・・大切だし。」
「まぁ・・アケちゃんが何とかしてくれるだろ・・・アケちゃん腕確かだし」
「うん。だと良いけどね・・・」
「大丈夫だよ。心配すんな。」
ヴァネスはニッコリ笑ってあたしを安心させる。
「ヴァネスは何でギターをやろうとしたの?あ・・仕事の話は後でだっけか・・」
「ん?それは仕事の話とは違うから別に構わないよ。」
食事を終えたヴァネスが話を続ける。
「ライブで弾きたいと思ってさ・・ダンスだけじゃね。
新しい事にチャレンジしないと成長できないしね。」
「成長かぁ・・なるほどね。」
あたしはプロとアマチュアの違いを少しだけヴァネスの話を聞いて解った気がした。
「さてと・・あんまりここでのんびりしてると遅くなるよな。美和は時間平気なのか?」
「ん?あぁ・・別に。帰っても誰が待ってるわけじゃないしね」
「そっか・・・んじゃスタジオに行くか・・・」
ヴァネスとあたしは店を出た。
「どうもごちそうさまでした。久々に美味しいお肉食べた~!」
「いえいえ。アレンジ頼みます・・よろしく」
ニッコリ笑いながらヴァネスがあたしに言う。
「はぁ・・頑張りますけど・・気に入るのが出来るかどうか・・」
あたしは少し困ってそう答えるとヴァネスはあたしの顔を覗きこんだ。
「ん?あぁ・・そこは納得するまでやるよ。OK?」
「OKですよ。
このギターと美味しい食事と同等の仕事は出来るように頑張ります」
「ん。よろしく。」
あたし達は笑って握手をした。