あなたはいつ死んでもおかしくない

だから私は

自分がいつ死んでも悔いのないように

言いたいことを言おう

あなたがそうしてきたように


人生の出会いの中で一番

姑が強烈であった。

勝ち気で、気位が高く、頭のよい人。

物言いがきついので、気の弱い私はいつも、姑の言葉に傷付いた。

一言二言話すだけで…

そんな姑も90になり、物忘れからくる自分の弱さで丸くなる。

一件落着と思われた。

私はそこからスイッチが入った。

どんなに現在、穏やかな関係でも、過去の我慢が甦る。

私は時に、過去の辛かった話をきちんと話した。敢えてというより、関連性のある話題になった時、ここぞとばかりに過去をぶちまけた。

被害者的に…。

姑は侘びるが、私の気持ちに対してというより、言った記憶がない不確かな事実に、その場しのぎの言葉であった。


姑を知る方から言われたことが胸を付く。

「相撲取りなさい!」

私はいつも逃げていた。土俵に上がる力がなかった。その方は姑と相撲が取れた。取った後は、違う景色が見えていたから、私にアドバイス出来るのだ。


姑との最後のお別れは、泣かないと誓っている。

それが姑から頂いた、強さなのだから…