- 9.11同時多発テロを実行したテロリスト19人が、もしサイバー能力をそなえていて銀行一行を攻撃していたら、ワールドトレードセンター・ビル二棟を崩壊させるよりもずっと深刻な打撃を、アメリカ経済と世界経済に与えていたはずです。
- バンク・オブ・ニューヨークやシティバンクは、一日に三兆ドルの金融取引を扱っている。アメリカの年間GDPは十四兆ドルです。
銀行のデータが破壊されたら、金融は大混乱に陥る。現金をおろすことができず、残高もわからず、支払いが済んだかどうかもわからない。
そういうプロセスが破壊されたとしたらどうするか。富はたいがいの場合、コンピュータに保存されたデータという形をとっている。現代の銀行は、実存する金や現金ではなく、入力されたデジタル・データへの保証と信頼の上に成り立っているのだ。
ごく少数の人間が、アメリカと世界の経済を破滅さえ、米ドルへの信頼を打ち砕くことができます、とマコネルはいった。事実上、防御はないも同然だし、システムは攻撃に対してさらけ出されています。送電網、長距離通信、航空交通管制-どれもコンピュータに依存している-で、サイバー攻撃を受ければ、ひとたまりもない。
「閣僚全員に説明してほしい」 オバマはいった。
「国家としてそれにどう対処すべきか、行程表を用意してくれ」 (P28より)
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人間を情報源とする情報と、通信傍受や衛星・無人機の画像などの技術情報という、ふたつの諜報の精華を組み合わせた結果、アメリカはパキスタンの部族支配地域で画期的な諜報作戦の大成功を収めていた。
だが、突破口を切り拓いたのは人間の情報源だとマコネルはいった。
ブッシュ大統領は、あらゆる犠牲を払ってでもそれを護ろうとしていた。無人機は基本的に、ミサイルを搭載した空飛ぶ高性能のビデオカメラでしかない。それをターゲットに向かわせる唯一の有効なやり方は、どこを探し、追跡し、殺せばいいかを地上のスパイからCIAに報告させることだ。
スパイがいなかったら、プレデターの送ってくる画像はなにも映っていないテレビ画面も同然である。(P22)
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大統領に当選したときから、自分は世界の難問に責任があると見なすようになったことを、オバマは認めた。
「みんなが、あなたは世界でもっとも大きな力を持つ人間だ、という。これをどうにかするのが当然でしょう、と」
(P30)
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☆著者は、かつてウォーターゲート事件をスクープした米国を代表するジャーナリストだそう。
「9・11から8年、大統領に就任したオバマはテロリストの温床であるパキスタン-アフガニスタン国境地帯の部族支配地域と、こう着状態のアフガニスタン戦争を政権の最優先課題に据えた」
「米国を代表するジャーナリストが、オバマ政権・CIA・軍部の状況を数々の極秘情報と圧倒的取材力で再現した全米No.1ベストセラー」
(表紙みかえしの言葉より)
☆うーん、今現在も、スパイっているのですよね・・・。小説のような、現実のような。本書はドキュメンタリー形式で、小説のように、選挙中からオバマとその側近や軍部の動きを再現して、政策決定や実施の内幕を描き出しています。
圧倒的な取材力、というのは、つまり、ものすごく登場人物が多くて、情報量が多い、ということで、本編だけで534ページ、分厚いです。。読みこなせるかな?
それにしても、そうでした、現実の世界にいまも戦争や紛争は、あちこちで起こっているのでした。。 国際情勢も少しずつ勉強していこう。明日は原爆の日。 いろいろメディアはいうけれど、自分なりの意見をきちんと持ちたいと思うのです。