モデルナワクチンは確実に私の腕に作用した。

結構、痛いです😅。

今日がヨガの日でなくて良かったよ。


先週末はスイデンテラスでたくさん読書した😆。

気になる本がたくさんあるものだから、ほとんど拾い読みになってしまったけど。

そんな中で、一冊、とても印象に残った絵本があるのでご紹介します。


「百年の家」

作: J・パトリック・ルイス

絵: ロベルト・インノチェンティ

訳: 長田 弘

講談社


ある一軒の家が家族を迎え、見守った1900年からの100年間を静かに語る絵本。

林の中の古い家を修復し、一つの家族が住み始めます。花嫁を迎え、皆が祝い、子供が産まれて。

その希望にあふれる感じ!家を建てたことがある人ならきっとわかるのでは。


けれど、すぐに夫は第一次世界大戦に行き、残った家族の住む街も少しずつ戦火が近くなる。

残された妻はなんとかその家で子供を育て、やがて子供は家を出て街へ行き…

100年を経て家族はついにいなくなっていく。そんな様子を静かに静かに、家の目線で語る絵本。

その家もいつしか古びて、取り壊される。やがて土になり、風になる。

そしてまた、そこには次の新しい家が建てられ、新しい暮らしと時代が始まる。


100年の間、ただ家族の日常の繰り返しが歴史を作っていくことが、美しい絵と深く静かな、最小限の言葉で語られる。嬉しいことも、悲しいことも、戦争も、結局は起きた出来事を受け入れるしかないということを。

詩人である長田弘さんの翻訳も素晴らしい。


昨年、私の実家は建て替えをした。

何度か改築は重ねてきたものの、それこそ100年を超える古い日本家屋だった。

居間には黒光りした古い柱があり、代々、悪さをした子供たちはお仕置きとして柱に縛り付けられたと父から聞いたことがある😅。遠くの街からわざわざ川で運んだと聞く、立派な木材が多く使われていた。

田舎の大きな家で、お盆には親戚がたくさん泊まりに来たものだ。


亡くなった両親は「今はこんな家は建てられないのだから、建て替えずにずっと住みたい」と言っていたのだが、時代には逆らえない。

断熱材を入れた今の住宅に比べたら、冬はかなり寒くて、薪ストーブ(今風のオシャレなやつではない)を常用していたけれど、共働きの兄夫婦が日常的に使う暖房としてはとても不便。


夏はヘビやオニヤンマといった生き物が入ってくるくらい、隙間はたくさん!


私の子供時代はあの家とともにあり、お嫁に出てからも二十年以上、いつでも迎え入れてくれた、思い出深い家。

それは私だけでなく、あの家にルーツを持つ沢山の家族にとっても皆、同じ。マンション暮らしとは違い、土地と共にそこに生きる農家にとって、家の持つ意味はとても大きいと思う。

取り壊して一年が経ったけれど、今も鮮明に思い出す、あの古い家。


そうは言っても、便利さには程遠い家だったから、兄夫婦や甥にこれからもあの家に住み続けろとはとても言えなかった。


両親が相次いで亡くなって、父の一周忌が終わったタイミングで家は取り壊されることになった。

さすがに一周忌で兄妹があつまった時、3人とも思わず涙した🥲。子供の頃から育った家がなくなる。万感の思いがあった。

それでも、こうして時代は進んでいくのだし、刷新していくことは必要なことだ。

決して歴史的建造物というわけでもない民家を全て維持保存していくわけにはいかない。

時代に見合った新しい様式へ変えていくのだ。


そんな事があったので、この絵本はとても心に沁みました🥲。

今日のブログは今はなき、懐かしい我が家に捧げます。家族、みんなの感謝を込めて。