ー第13回ー 『十二人の怒れる男』 (感想) | 3110 - 映画研究会

3110 - 映画研究会

映画の紹介、感想、雑談など。ネタバレは控えます。

 会長の3110です。

 13といえば『13日の金曜日』だろうって? 残念。私はホラー映画は見ないのでね。『エイリアン』みたいなSFホラーや『ジョーズ』とかは別だが。

 

 というわけで、買っちゃいましたよ。あの映画。

 

   ε=ε=ε= ヾ(*~▽~)ノ

 

 『十二人の怒れる男』 1957年 監督:シドニー・ルメット

      

 めっちゃ面白かったです。ケースもディスクも新品同然で、500円はお得ですね。買って良かった。近いうちにもっかい見よう。

 

 話はすごくシンプル。暑苦しい部屋で、十二人の陪審員が一人の少年の有罪無罪を決めます。1時間半以上ひたすらその様子が描かれます。

 

 十二人の陪審員はみんなキャラがしっかりしています。

 短気な三番, おとなしそうに見えるが主張を絶対変えようとしない四番, さっさと帰りたくて真面目に参加しようとしない七番, 年の功を発揮する九番, 偏見にまみれた十番などなど、個性的な面々が揃っています。

 

 始めは、八番以外は有罪に投票しました。まとめ役の一番が、無罪に投票した八番に理由をきくと、はっきりした理由はないと言います。

 「私がここで有罪に手を挙げると、たった5分の会議で18歳の少年の死刑が決まる」

 それが理由でした。

 

 有罪判決で問答無用で電気椅子送りとは、今考えるととんでもないことですね。

 自分の判断が一人の少年の生死を分ける。そのことを理解している者, 理解していない者, 興味のない者……それぞれの考え, 性格が、発言から次々と掘り下げられていって、観ていて全然飽きなかったー。

 

 最初はほぼ全員有罪投票だったため、一人ひとりの考え方があまり目立っていませんでしたが、一人またひとりと無罪投票が増えるにつれ、七番や十番の歪んだ考えが浮き彫りになります。非常に巧みな脚本だと思いました。

 

 最初は味方が一人もいなかった八番。無罪を証明する明確な根拠も皆無のため、絶望的な状況でしたが、少しずつ味方が増え、有力な根拠を見つけてくれる。

 たった一人票が覆っただけでも、心強く見えてしまうから不思議。

 

 あんまりネタバレはしたくないけど、ひとつ、メッセージが込められたシーンを紹介します。

 無罪派が徐々に優勢になっていき、それまで有罪派だった七番が無罪に掌を返します。理由は、早く帰りたいから。

 それに対し、十一番が激怒します。

 「人の命を、そんな軽々しく考えているのか!?」

 私はこのシーンが大好きです。

 

   ε=ε=ε= ヾ(*~▽~)ノ

 

 意外なことに、この映画は何回観ても楽しめそうです。

 もう一回観たいけど、相変わらず買いっぱなしのDVDがあるからなぁ。むしろ増えた。

 時間ないけど、寝る前に観ようと思います。

 

 

続く……ラストは泣きそうになったよ。泣かなかったけど