裏金発覚でも減らない「政党交付金」は年間315億円 「民主政治の健全な発展」に役立っているのか

 
今朝の東京新聞一面。裏金事件を契機に、政治資金パーティーや企業・団体献金は国会でも議論の対象となるが、政党助成金は多くの党が黙して語らず。
日本共産党は廃止すべきと考えるが、少なくともいまのままでよしとするのか、各党に、特に自民党に、問われるのではないか。
 
 政党交付金は1994年の政治改革で導入された。代わりに企業・団体献金を廃止するはずだったが、政党と政党支部への献金は温存され、二重取りの問題も放置されている。
 「身を切る改革」を言うなら「政党助成金廃止」であり、政治献金が未だ続いているそれは献金を差し出す側は「見返り」を要求し、そして政治がこの様に崩壊しているのである。共産党のように『憲法に謳われている「思想信条の自由」に反するものは受取らない」という毅然とした姿勢が今必要ではないか。何処まで政治が壊れて行くのか恐ろしい思いになる。
 
裏金事件 を起こしても「満額支給」。
納得できない人が多いのではないでしょうか。
政治資金 の見直し議論の中で 政党交付金 の議論は低調です。
 
無所属にも、新党にもない。既成政党優遇のアンフェアな制度。当初、企業団体献金と廃止の代わり、収入の4割まで言われたが、現実は二重取り、収入の多くを占める
 
自民党支持者の方が被害が深刻だと思います。新興宗教の信者みたいになっていますから。
教義は
「自民党でないとこの国を守れない」
「自民党は経済に強い」
「野党はだらしない」
「共産党の言うことはすべてNG 存在自体NG」
疑いもしない。

 


 
 
 
 総務省は19日、政党交付金78億8413万円を9党に交付した。自民党派閥の政治資金パーティー収入裏金事件を受け、与党の政治改革協議が始まったが、政党交付金の議論は置き去りになっている。余ったら国庫へ返すのが原則なのに、基金にため込んで選挙の資金源とし、裏金事件を起こしても支給停止や減額はない。国民1人当たり250円の税金を原資とする年315億円の政党交付金は「民主政治の健全な発展」のためというが、本当に政治の発展に役立っているのか。(小椋由紀子)
 
 政党交付金 所属国会議員数や国政選挙の得票数に応じて配分され、4、7、10、12月の4回に分けて支給される。2024年分の政党交付金の総額は315億3652万円。自民党が5割超の160億5328万円を受け取る。共産党は制度に反対して受け取っていない。みんなでつくる党は、交付に必要な届け出書類を提出していない。

◆不祥事を起こした日大は「3年連続で全額停止」
 問題の一つは、贈収賄や選挙違反などの事件発覚後もおとがめなしで満額を受け取れる仕組みだ。野党からは、日本大が不祥事を起こして私学助成金を3年連続で全額停止されたことを引き合いに、自民への支給を疑問視する声が上がる。
 
 国民民主党の玉木雄一郎代表は「起訴された議員にかかる政党交付金を返還すべきでは」と指摘。不祥事で削減される私学助成金のように、所属議員が起訴されたら交付金を停止する法改正を求める。
 
 
 政党助成法ではその年に余った交付金などについて、総務相が返還を命じることができると規定するが、返還事例は多くない。例外として基金に移せば返還を免れることができるとし、貯蓄して選挙の年につぎ込んでいるのが実態だ。
 
 基金残高(政党本部・支部の合計)は22年末の時点で、自民が216億3900万円と桁違いに多い。次いで日本維新の会が12億7000万円。野党第1党の立憲民主党は6億6600万円で、国民は3億4200万円だった。
 
◆企業献金を廃止するはずだったのに…二重取り
 9党の基金総額は、国政選挙も統一地方選もなかった20年末には323億4400万円だったが、衆院選を経た21年末には281億3300万円に減少。公認推薦料や陣中見舞いなどの選挙関係費が伸びていた。
 
 政党助成法は第1条で「政治活動の健全な発達の促進及び公明と公正の確保を図り、民主政治の健全な発展に寄与する」と目的を掲げるが、逆に金権選挙を助長し、選挙の公平性をゆがめている面は否定できない。実際、19年参院選の広島選挙区の買収事件では、自民党本部から河井案里氏の陣営側に政党交付金1億2000万円を含む1億5000万円が投入されていた。
 
 政党交付金は1994年の政治改革で導入された。代わりに企業・団体献金を廃止するはずだったが、政党と政党支部への献金は温存され、二重取りの問題も放置されている。
 
 日大の岩井奉信(ともあき)名誉教授(政治学)は「日本の政党助成は世界最大規模」と指摘。「総コストを明示させ、無駄や二重取りを洗い出す必要がある」と話す。