はやり目って何ですか? | 浜田みやかわ眼科のブログ

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俗に『はやり目』と言われている結膜炎は、正式には『流行性角結膜炎』と言います。

アデノウイルス(8型、19型、37型、54型など)によって起こります。

感染源は空中にウイルスがいるのではなく、はやり目の患者さんが触ったものを介し接触によって流行が拡大します。

感染しても充血など結膜炎の症状が出るまで710日くらい経ってから発症します。

症状としては、結膜の強い充血、目やに、涙目、眼痛などです。アレルギー性結膜炎と違って、かゆみはほとんどなく、ゴロゴロするといった症状を訴えることが多いです。

耳の前や顎の下にあるリンパ節が腫れることもあります。

インフルエンザのように発熱して体調が悪くなるわけではないので軽く見られがちですが、適切な治療をしないと角膜に混濁を残したり、瞼の裏の結膜に炎症性の膜を形成して角膜のただれを起こすなど、重症化することもあるので注意が必要です。

感染力も非常に強く、学校や病院での集団感染が問題になることがあります。

 

通常、発症してから1週間後が症状のピークになり、その後徐々に改善していきますが、アデノウイルスに対する特効薬はないので、ウイルスの活性(勢い)が自然に弱まるのを待つしかありません。

その間は、細菌感染の合併予防に抗菌点眼と、充血を抑える副腎皮質ステロイド点眼を対症的に使っていただきます。

学生の場合、実際にどれくらいの期間休まないといけないかは学校保健法で定められており、はやり目の場合は医師が感染の恐れがないと認めるまで』となっています。

目安は充血がなくなるころまでとなります。

 

私たち眼科医は診察して、はやり目の診断をつけないといけません。典型的症状がそろっている患者さんは一瞬で診断可能ですが、発症して間もない場合は症状がそろっていないこともあり診断に迷うことが実はあります。

そのようなときは、迅速診断キットを使用します。

皆さんもインフルエンザが疑われたときは鼻から綿棒を入れて検査したアレです。

キットで陽性になれば100%はやり目確定です。

ただ、キットも万能ではなく発症間もない時はウイルス量も少ないため陰性になってしまうことがあるのです。

つまり、陰性だからと言ってはやり目を否定できないのです。

キットで陰性の場合は、診察所見から疑わしきははやり目として診断します。そうでないと、感染を拡大させてしまうからです。

私の経験上、充血や目やにが軽度で、はやり目ではないなと思った患者さんが迅速キットで陽性に出たり、逆に明らかにはやり目が濃厚と思われても陰性になったりすることがしばしばあり、診察所見だけで、はやり目を100%見分けられる眼科医はいない???のではと考えます。

したがって迅速キットを診断の補助に活用するのですが、その精度の向上が望まれていました。

当院では2018年7月から高感度の迅速診断キットを導入しました。

機械でウイルスDNAを増幅させることで発症間もないはやり目でも陽性率が向上し、より正確な診断を下せることになりました。

また、新型のアデノウイルス54型にも対応しているので、より検査の精度が向上しました。

従来の迅速キットは比較的安価でしたが、結膜をゴリゴリこするため、かなり痛い検査でした。

新しいキットはコストがよりかかりますが、ろ紙で涙を吸うだけで痛くないので小さいお子さんにも検査でき、非常に有用なものと思われます。

 

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http://www.miyakawa-eye.com/

 

 

 

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