知ったところで意味をもたない情報さえとりたがるのはなぜなのか??
今日とても感じたことは自分にとってプラス、マイナス関係なく情報自体を好むということだ。
確かに私たちは情報を生きがいにしている。ニュースやゴシップや噂が大好きだし、何より自分の未来についての情報を知りたがる。そして、経済学者や心理学者による多くの研究が誰もが経験的に知っていることを裏付けている。すなわち、私たちは情報を後ではなく今すぐ知りたいということだ。
これは進化心理学の中では私たちの先祖は狭い集落で住んでおり、隣の集落の人から殺されることもよくあった。情報を知っているかどうかで生き残ることができるかどうかが左右されたのだ。だからこそ生き残っている人間は代々情報が好きなDNAが受け継がれているそうだ。
未来がどうなるかを知りたいという欲求はサルにもあるだろうか。あるとしたらその情報はやはり食べ物や水といった本能的に快感を呼び覚ます刺激が活性化するのと同じVTAのドーパミンニューロンを活性化するのだろうか。別の言い方をするなら未来についての情報はそれ自体が快感を生み出すのだろうか。
これら互いに関連しあう疑問に取り組んだのはメリーランド州ベセスダにある国立眼科研究所のイーサンブロムバーグマーティンと彦坂興秀だ。彼らは二頭のサルを使い一連の実験を行った。まず二頭を喉の乾いた状態で単純な判断課題をこなすよう訓練しておく。画面の左右にマークが現れた時どちらかに目をやると数秒後に報酬として水が出てくる。水は多いときと少ないときがる。サルがどちらのマークを選ぶかには関係しない、また水が多いか少ないかもランダムで全体としては同程度の頻度になるように設定された。
しかしここに一つのひねりがあった。片方のマークを選ぶと水が出てくるまでの間にある手がかり情報(出てくる水が多いか少ないかを示す印)は表示され反対側のマークを選ぶと予測に役立たない無意味な印がランダムに表示されるのだ。
つまり、この実験の設計では、サルが事前情報の側を選ぼうと、無意味な印の側を選ぼうと関係なく多い方の水がもらえる確率は同じで、出てくるまでの時間も変わらない。しかし、このような選択肢が与えられるとサルも人間と同様に未来についての情報を受け取る方を選ぶ。10回ほど繰り返すと二頭ともほぼ毎回情報側のマークを選ぶようになった。サルのVTAと黒質のドーパミンニューロン1本1本の活動を記録してみると発火レベルは多い水を予告する印を見た時に一瞬高まり水が少ないことを告げる印を見た時には一瞬低下する。ここで肝心なのは訓練を受けたサルは予告を見た時に反応するのと同じニューロンが予告を導く側のマークを見るだけで興奮し、逆に情報に繋がらないランダムな印を導く側のマークを見るときには抑制されるということだ。のどの渇きを癒す快感を期待する信号を出すのと同じドーパミンニューロンが情報を期待する信号をだすということになる。たとえその情報が自分ではどうにもならないことがらについての情報であってもである。サルは(おそらく人間も)情報そのものから快感を得ているのである。
非常に面白いと思った。確かに知ったところで自分には到底活かすことができない情報でもなぜか知りたいと思ってしまう。
ちなみに人間は情報が好きなのになぜ勉強を嫌いな人が多いのだろうか??これは哲学者のディーイさんの話が好きだがまた今度。
