立合川(たちあごう)リベンジ
2012年5月4日-6日、和歌山県の飛地、北山村と奈良県の県境を流れる
立合川を遡行してきました。
昨年は途中敗退、今回、背水の陣で臨みリベンジする。
1日から降り続いた大雨でまたもや遡行中止?なんて言葉が脳裏をよぎる。
GW後半初日の3日は移動日。新幹線で名古屋駅へ。大混雑のワイドビュー南紀で
熊野市駅へ向う。1日に新宮入りしていたm山さんと熊野市駅で落ち合う。
2日立合川橋上から偵察したm山さんの情報によると立合川は大激流らしい。
とりあえずm山さんの車で立合川橋詰まで運んでもらう(感謝です!)。
【遡行条件】
●遡行人数 2名
●2日までの大雨で増水、徒渉と泳ぎに苦労
●天候 4日:曇時々晴れ一時雨
5日:晴れ
6日:晴れ
【ポイント】
●大高巻きと泳ぎの連続
●直登できる滝は殆どなし(下部のCS滝くらいか)
●洞窟滝手前の左岸大高巻きとco570m付近の左岸ガレ沢からの超大高巻きは
ルートファイディングと重いリュックを背負ってボロボロの岩壁を突破する技術、
腕力が必要。安全第一ならロングシュリンゲ、お助け紐を要所で垂らしたほうが良い
●フローティングロープがあると泳ぎの時、非常に便利
●防水、防寒対策必須
●ヒルが出没します
●八丁河原で水は伏流、廃屋そばの支流は150m位歩くと水が採れる
●茶臼山から雨谷山間は地形図必須、木に巻いてあるテープ目印を見逃さないこと
【コース】
3日:熊野市駅16:30-立合川橋東詰下18:00(泊)-就寝20:30
4日:立合川橋東詰から下降入渓5:40-洞窟大滝手前銚子滝9:05-大高巻き木馬道9:50-10:00
洞窟大滝上10:25-co210mヌタノ滝巻き右岸杣道11:50-40m美滝15:35-45-co390mテン場16:30
5日:テン場6:20-大滝右岸大高巻き-死淵7:20-ヒジキ谷-ケヤキ谷-co570m左岸超大高巻き
10:10-11:30-co730mゴルジュ滝12:45-八丁河原co805m支流の天国のテン場14:00-
昼寝14:30-16:30-就寝20:30
6日:天国のテン場6:20-支流枝沢遡行-尾根乗越-co765m支流850m付近下降-茶臼山8:10
西ノ峯分岐9:00-雨谷山10:50-四ノ川右岸林道12:20-おくとろ温泉13:30-バス15:15
熊野市駅16:30
立合川橋東詰(上流は右側)
3日は橋下でビバーク、4日ここから谷底へ下降。反響する流れの音で、入渓前から威圧感全開。
徒渉点は手前の狭いところ。昨年は簡単だったが、今年はひやひや。左岸に渡り、岩上から淵を巻く。
よりきや淵滝。
水深は膝上だった昨年、今年は腰上だ。右岸から小さく巻く。
下流部で唯一の癒し的渓相。
はままつ滝。ゴルジュ帯の始まりだ!
泳いでCS滝下へ。セカンドがトップをショルダーで滝上にあげ突破したいところだが。
狭隘ゴルジュ部(奥が下流)
10m泳ぎ、写真中央左の三角の岩へ、そこから写真右の滝下まで泳ぐ。
中央の白泡水流に負けると戻される。
洞窟滝手前の2段8m銚子滝
奥の淵を右岸から左岸に泳ぐ、いかんせん流れが早い。空身で上流に向って泳ぎ、戻されながら
対岸の壁へ。 もう必死 と言うより泳ぐの疲れました。
激流で洞窟滝に近寄れず。この後、木馬道までの大高巻きを控える。
銚子滝の釜を必死に泳ぐ(昨年)水量は少ない。
洞窟滝に近づくことができず、昨年の写真を貼り付けました。
45分ほどで高巻きを終え木馬道へ。
去年何で苦労したんだろうか。不思議だ。
ヌタノ滝
正面に見えるのは支流20m滝
奥はまたまた突破できない小滝。右岸から大きく巻く。途中、右岸の木馬道にでる。
右岸の木馬道
どこの淵、釜も腰まで浸かる。リュックがどんどん重くなっていく~~。
井戸底ゴルジュ
さてはて、巻き道ルートを検索中。
ゴールジュは続くーよ、どーこまでも・・ポッポ~
振り返るとこんな感じです。
頑張って越えると、ご褒美の渓相になりました。
でも、やっぱり腰までの浸水は どーこまーでも・・・ポッポ
大水量の40m大滝
ここは右岸のカレ沢から巻く ヒルにご注意!
大滝→巨岩のゴーロ帯→河原→co390m付近を今宵のテン場とする
砂地に落葉付、快適であった。
大釜の10m斜瀑。ここは右岸を大きく馬蹄形のように巻く。巻く途中に切り通しの山道跡がある。
7m滝。簡単には進ましてくれない。左岸のクラックからあがる。
co560m付近。この滝を右から越えると通らずに。
谷最大級の超大高巻きが待っている。左岸のザレ沢から上がる。厳しいぞー。
1時間20分で大高巻きが終了。水量も落ち着き、やっと普通の沢らしくなる。
最後のゴルシュ帯に落ちる15m滝。左岸の沢から巻く。co690m付近。
八丁河原にある廃屋。co805mの支流で水流が復活する付近を今宵のテン場とした。
一升瓶のガラスが散乱、ご注意!(一箇所にまとめましたが、それでも相当数残ってます)
新緑の森が美しく、泳ぎ高巻き疲れの身には天国に見えるところだ。(2時間お昼寝)
6日 茶臼山、西ノ峯、雨谷山経由で四ノ川林道へ。
この道も険路であった。
国道169号から見る四ノ川(しのごう)。上流に大ゴルシュを持つ谷とは思えない渓相だ。