シュリーマンは一つの外国語を習得するのに平均してほんの6週間しかかからなかったそうです。
シュリーマンはこの方法を自分自身も強く信じていてこの方法を生涯駆使していたそうです。
その方法とは誰でも知っている「音読」なんです。一見簡単そうで意外と難しい方法かもしれません。
意味が分からなくても外国語の本をひたすら音読する事で、自然に脳裏にインプットされるという方法です。これは前後の言葉から意味がわからなくても言葉の意味を予測する能力も身につけることができるようです。
実際、日本でも国広正雄さんが、シュリーマンの語学習得法とそっくりな手法を用いて外国語をマスターしたそうです。国広正雄さんと言えば「同時通訳の神様」ともいわれた語学の達人です。この国広さんが提唱されたのが「只管朗読（ただひたすら読む）」。英語習得にご興味があれば国広さんの本を一度手にして読まれる事をオススメします。お近くの図書館でも読めますし、アマゾンでも手に入ります。
言語学者でノーム・チョムスキー（Noam Chomsky）という人がいます。イラク戦争でアメリカを激しく非難した学者です。わたしはそれまでこのノーム・チョムスキーという人は言語学者としての認識はありましたが、イラク戦争の非難声明までは思想家、哲学者として認識してませんでした。本当の意味での「知の巨人」なのでしょう。因みにノーム・チョムスキーは1928年生まれですが、その知性は衰えを見せません。
ノーム・チョムスキーは「生成文法」を提唱しました。この理論によれば、人は幼児期に触れる言葉がどんな言葉であろうとも、驚くほど短期間で言語習得をしてしまうが、これは人が言葉の初期状態である普遍文法を生まれつき備えているからと考えたわけです。言い換えれば、あらゆる国の人が話す言葉は普遍文法に収束できるということになりますね。
まあ、そういうこともあり、人が数ヶ国語習得するのはそれほど奇異なことではないのかもしれません。
少し話が脱線しましたね。とにかく、実際に声に出して、何度も繰り返した方が長期記憶として脳内にインプットされる確率は高まります。
シュリーマンが新しい外国語を数週間でマスターしてしまうのは神業のように思いますが、新しい事を何か暗記する時には、この方法は思ったよりも効果が期待できますよ。
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