「ペインテッド・イン・ブラッド」。。。 | 怒りくまのブログ(仮)

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気が向いた時、だらだら書いてます
一部、ネタバレもあるのでご注意を

さっそくですが今回鑑賞した作品はコチラ

 

【ペインテッド・イン・ブラッド】

 

画家としての成功を夢見ているマリクだが

鳴かず飛ばずで筆ものらずバイトもクビに

そんなピンチに下宿先の大家カーソンから

曰く付きの絵が展示予定の小さな美術館で

警備員を募集しているとの話を聞いて応募

マリクが画家と知った女性館長のご厚意で

即採用!で夜間警備の仕事に就く事が決定

 

(なんか頼りないなw)

 

で、美術館で夜警として働き始めたマリク

ただでさえ薄気味の悪い深夜の美術館の中

「マリク」と自分を呼ぶ名を聞いて。。。

まだ梱包された状態の曰く付きの絵と対面

好奇心か?絵の呪い?やめときゃいいのに

マリクは厳重な絵の梱包を開封してしまい

その前に座ると魅了されたように見つめて

 

(身動きもせず一心不乱)

 

(気がつけば朝。。。)

 

そこに女性館長が出勤して慌てたマリクは

慌てて絵を梱包し直すと勤務を終えて帰宅

眠ろうとするも絵の事が頭から離れない?

作者不明のその絵は"レ・モール"と呼ばれ

世に出た際に購入し最初に所有した人物が

「死者は再び語る」と血文字を残して自殺

そんな絵に魅了されて夢にまで見るマリク

 

(得体の知れない黒い染み)

 

(それを見つめ涙するマリク)

 

目覚めたマリクは夜警のため美術館へ出勤

すると開封されたあの絵が既に展示されて

マリクは夜勤の時間を有効的に使おうと?

その絵を写メして模写。。。してたけれど

展示室に飲み物を置き忘れたのに気がつき

取りに行くと絵から黒い染みが消えていて

驚きながら部屋に戻り模写した絵を見ると

 

(誰が書いた?)

 

美術館内に自分以外の"誰か"がいるのか?

何が起きてるのか理解できないマリクだが

すぐに絵は元に戻り"剽窃者"の文字も消え

それも勤務を終え下宿に戻るとアトリエに

黒い染みを描いた無数の紙が壁に貼られて

それも消えて混乱するマリクだったけれど

かえって彼の創作意欲を刺激したようで?

 

(一枚の絵画を完成させる)

 

翌日、その絵を見た女性館長は大絶賛して

ドタキャンされた絵の代わりでよければと

うちの美術館で展示してみないか?と提案

マリクは絵をあえて"剽窃者"と名付け展示

代理とはいえ美術館に自分の絵が展示され

夜勤の間も嬉しさを露わにするマリクだが

気づくと自分の絵が消え壁には"血文字"で

 

(マリクの絵に対する評価?)

 

やはり美術館内に誰かが侵入してるのか?

黒い染みが消えていることに気づかぬまま

警戒しながらマリクが館内を巡回してると

ビリビリに破られた自分の絵を見つける!

「なんてことを」慌てて近づいたマリクは

無残な状態となった自分の絵をかき集めて

と、その時!背後に"何か"の気配を感じる

 

(侵入者。。。ではない?)

 

"昨夜もお前と話をした"と話すその存在は

怯えるマリクに自らを"導く者"だと名乗る

「お前の可能性を引き出したい」

そう告げ気配が消えると破れた絵は元通り

消えていたはずのあの黒い染みも絵の中へ

これまでの怪異は黒い染みの仕業なのか?

だとしたら何者?恐怖するマリクの夢には

 

(これが導く者?)

 

翌日にまた夜勤のため出勤したマリクだが

導く者の声がこれまでよりハッキリ聞こえ

"成功したければ従え"と言う言葉に抗えず

絵の具に自分の"血"を混ぜ絵を描くマリク

完成した絵の出来栄えに恐怖と感動を感じ

と、そこにマリクを訪ねてきたカールソン

"噂の絵"を見たいと強引に入り絵を見ると

 

(ん?どゆこと?)

 

"駄作"だとか絵を見て鼻で笑うカールソン

自分の作品も猿真似とバカにされたマリク

展示した絵を血で描いた絵に勝手に変えて

翌日、出勤してきた女性館長は絵を目にし

「相談もなく」と注意はしたが絵を絶賛!

絵を買いたい客もいると聞き喜ぶマリクは

「犠牲も厭わない」と導く者に教えを乞い

 

(これは悲劇の始まり?)

 

マリクが覚悟を決める中で事件が起きる!

夜勤中のマリクが何者かに襲われて気絶し

相手は美術館の絵を盗みに来たカールソン

壁に掛かるレ・モールの絵を額縁から外し

が、目覚めたマリクが背後から殴りかかり

倒れたカールソンに絵から這い出してきた

導く者が襲い掛かって馬乗りになり。。。

 

(さぁ?何かは知らない)

 

導く者はカールソンをナイフでめった刺し

で、しばらくしてマリクは911に通報する

一命をとりとめたカールソンだったけれど

盗みに侵入した事や前科もあり刑務所行き

もちろん導く者の話なんてするはずはなく

マリクは正当防衛で無罪放免となり。。。

そして再び夜勤に戻る事になったマリクは

 

(導く者に教えを乞う)

 

血と痛みが名作を生むのは完全に理解した

金のためではなく。。。とにかく描きたい

「私を失望させるな」そんな導く者の命で

女性館長に頼んで休みをもらったマリクは

美術館の地下室の鍵を盗み勝手に開けると

そこで導く者と共に創作活動を行う事に!

血と痛み、自らの手を切りその血で。。。

 

(よし。。。やるぞ)

 

ところが"覚悟を決めた"と口では言っても

自分の手をナイフで切るのは勇気が必要?

なかなか切れずに思い悩んで苦しみ悶えて

レ・モールが梱包されていたのと同じ箱に

自分が閉じ込められる悪夢に苛まれ。。。

夢か現か?朦朧とするまま自らの手を切る

滴り落ちる大量の血を使って作品を描いて

 

(完璧な仕上がり)

 

と、ここで想定外?思わぬ問題が発生する

投獄されたカーソンは下宿の家主ではなく

彼も本来の家主からここを借りてたと判明

その家主からマリクは立ち退きを命じられ

更に血で絵を描いたのが女性館長にバレて

解雇を言い渡されさすがに焦ったマリクは

レ・モールの導く者や血と痛みの話を告白

 

(そのための犠牲は必要と。。。)

 

画家でもある女性館長は一定の理解を示し

それでもマリクは間違えていると告げ解雇

諦めきれず客として美術館を訪れたマリク

「分かっているな」との導く者の声を聞き

その夜、展示室を見回っていた女性館長は

レ・モールの黒い染みが消えたのに気づく

で、側のソファーに落ちていた紙切れには

 

(導く者からのメッセージ?)

 

得体の知れない不安を抱いて去る女性館長

そして深夜になり美術館に忍び込むマリク

夜警の男を誘い出し地下室に閉じ込めると

レ・モールを盗もうと。。。したけれども

肝心の絵が無い?いや導く者の姿がない?

キャンバスだけとなった絵に触れたマリク

絵に入れると気づいて中へ入るとそこには

 

(血で描かれた無数の自画像)

 

と、一枚の女性の絵がマリクに語り掛ける

フィオナと名乗る女性は「命を捧げた」と

どうやら自画像は導く者に従った画家たち

レッスンと騙され血と痛みと命を奪われて

時空の狭間である空間に閉じ込められたと

「同じ轍を踏むな」と他の絵にも忠告され

絵から出たマリクの前には導く者が。。。

 

(万事休す。。。)

 

"最後のレッスンを始める"と告げた導く者

死と芸術の関係を数百年間も研究する彼は

作品が作者を超越したその先に不死がある

死に際に描いた作品に作者の魂が宿る事で

作品が残る限り作者は生き続けると。。。

偉大な作品は作者が死んだ後も生き続けて

作者の人生を語ることで作者も生き続ける

 

(禅問答のようで意味不明?)

 

その絵を飾る事で自分自身も永遠になると

導く者は"命を捧げろ"とナイフを手渡すが

永遠の命なんかより今を生きたいマリクは

手にしたナイフで導く者を刺すが効果なく

するとマリクはキャンバスの向こう側へ!

導く者が追ってきた野を確認してまた外へ

そして外からレ・モールの絵を切り裂くと

 

(絵から大量の血が噴き出し)

 

(悶絶した導く者の首がゴロン)

 

導く者が死んだ事で絵の中の魂は解放され

で、飛び散った血を綺麗に掃除したマリク

刻んだ本物と自分が書いた贋作を入れ替え

下宿で荷物をまとめアトリエを引き払うと

他の贋作も含めレ・モールの絵を全て焼き

-ラストシーン-

何者かが侵入したと報告を受ける女性館長

レ・モールの絵がマリクの贋作だと気づき

 

(その笑みの理由は?)

 

と、ここで画面は暗転してエンドロールへ

 

呪われた絵には命を対価に傑作を描かせる

永遠の命に執着する怪異が潜み棲み。。。

金と名誉を求める主人公の画家が魅了され

血と痛みの末に真実に辿り着く!って本作

 

大筋としては思ったよりも単純なお話しで

痛みを感じるシーンなんかもそこそこあり

残酷な人体破壊描写なんかはないけれども

リアルな傷口から出る血の量だけは合格点

導く者のデザインも薄気味悪くていい感じ

B級ホラーとして悪くは無いのですがねぇ

とどのつまりは?誰も死んでないんですよ

ま、過去の犠牲者たちは死んでいましたが

主人公が血で絵を描くって展開だったので

てっきり無関係な人を殺しその血で。。。

みたいな話なのかな?と期待していたのに

まさかの自分の手のひらをチョイ切る程度

それで血とか痛みを捧げるとか言ってたら

パズルボックスとかどうなるのよ?(笑)

もう少し残酷な展開がほしい気もしました

終盤の展開も唐突で導く者の事情も難解?

私みたいなアホにはイマイチ分かりにくく

ラストシーンもなんとなく含みを感じられ

マリクの描いた贋作だと気づいたところで

結局のところどうなの?とか思うんですよ

盗んだ絵をマリクが必ず焼くと限らないし

これからも犠牲者が増える可能性もある?

ま、マリクを信じているって事かもですが

そのマリクが絵を焼いた後も描かれてなく

どこかへ去ってまだ絵を描いているのかも

絵を描くのをやめたのかも分からず終いで

ちょっとだけモヤッとしましたね(^▽^;)

それでもB級ホラーとしては楽しめた本作

気になった方はアマプラのレンタルでぜひ

 

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