Part.5が苦手、あるいは、リーディングパートで時間が足りなくなる、という相談を

実生活でも受けるのですが、

このブログで何度も書いている通り、

リーディング対策としては、まずは、Part.5に集中的に慣れて、構文理解力などが

高まったタイミングで長文を読む習慣をつけるのが良いと思います。

いきなり長文を読んでも、多分、述語動詞がどれなのか、分詞なのか不定詞なのか、

はたまた、関係代名詞などをちゃんと読み取れるかというと微妙だと思うので、

リーディングが不得意な方は、まずPart.5から取り組まれることをおすすめします。

 

Part.5はある程度長期戦で、暗記も含めて定着まで何度も問題集と文法書を行ったりきたりする、地道な作業も必要になりますが、

力がついてくると英文を読むのが格段に楽になり、スピードも比例して上がります。

というか、Part.5でスコアを稼げる力なくして、Part.6も7も得点はできません。

私は初期にPart.5だけを徹底してやり込みましたが、

受験回を追うごとに右肩上がりでスコアが伸びました。

正直なところ、模試や問題集にPart.7が載っていてもすっ飛ばして着手せずに

ひたすらPart.5を繰り返すという荒業を採用していましたが、

これはこれで、実際に成果が出ているので良かったのかなと思います。

正確に英文を把握できる力はビジネスや英語での情報収集に活きますし、

将来にわたって英語を使っていきたい、と考えるなら、やはりPart.5=文法対策は

欠かせません。

 

で。

肝心のPart.5の論点ですが、愛用の1000本ノックはよく分類されていると思います。

 

 

・第1章 品詞問題

・第2章 動詞問題

・第3章 前置詞 or 接続詞問題

・第4章 代名詞問題

・第5章 前置詞問題

・第6章 関係詞問題

・第7章 ペア表現・語法・数・比較問題

 

ちょっと古いデータかもしれませんが、

Part.5の平均出題数(2016〜17年)は、TEX加藤先生によると、

30問中

 語彙 10問

 品詞 7問

 動詞 3問

 その他 10問(書籍の中には細かく書かれていますが割愛します)

という割合になっていたそうです。

 

個人的には、

まず、品詞問題と動詞問題は真っ先に得意分野になるくらいやり込むのが良いと思い

ます。

ここが得意になると、出題数の割合も多いのでスコアアップが望めます。

また、問題を見て瞬殺で回答できる問題が増えると、時間稼ぎにもなりますので、

Part.5以降が楽になります。(楽になる、というのは大げさかもしれませんが、

時間配分に焦って自滅するということは少なくなるはずです)

 

Part.5対策系の特急シリーズでは、1問15秒での回答が目安で、

1000本ノックでは、1問20秒での回答が目安ですが、

個人的には、本番のTOEICでも、問題を見た瞬間に、何も考えず瞬殺できる問題が、

半分くらいある印象です。

したがって、1問あたり15秒〜20秒の時間配分はあくまで最大値でデッドライン、

〜5秒以内に解く問題が実際には一定数出てくるはずです。

仮に、それらの問題で、1問あたり10秒余ったとして、その時間を、

「慎重に考えなければならない問題」に充てる、というメリハリが必要になります。

 

様々な問題集で「TOEICでは過去これが正答になったことはない」という内容が

色々と書かれていますが、

その真偽は私には確かめようがないものの(2018年から数回しか受けていない)、

TOEICでは、変にひねった意地悪な問題は出ない、という認識はあります。

(入試なんかだと、ときにものすごく変な問題があったりしますが)

 

TOEICはそういう意味ではあくまでオーソドックスであり

極めて生のビジネスの現場で使われていることがそのまま出る印象なので、

きちんと、正攻法で対策をしていれば、必ずスコアが伸びます。

 

さて先程の章立てですが、個人的にはロジックと暗記が必要なものが分けられると

思います。

 

・第1章 品詞問題 ⇒ロジック

・第2章 動詞問題 ⇒ロジック

・第3章 前置詞 or 接続詞問題 ⇒ロジックと暗記

・第4章 代名詞問題 ⇒ロジック

・第5章 前置詞問題 ⇒暗記

・第6章 関係詞問題 ⇒ロジック

・第7章 ペア表現・語法・数・比較問題 ⇒暗記

 

※第3章と第5章に前置詞、という文字がありますが、

 第3章は、前置詞と接続詞どちらを入れるか問題で、たとえば、because ofと

 becauseどちらを入れるか?が問われるのに対し、

 第5章は純粋な前置詞の選択(onとatどちら?など)、という違いがあります。

 

個人的にはロジックで覚えられるところは一度覚えてしまえばそんなに忘れることは

ないので、そういう意味で楽です。

私の場合はやはり暗記に苦しめられました。

 

語法については、それほど出題数が多いわけではありませんが、

高スコアを目指すなら(特に難聴などでリスニングにハンデがあり、リスニングを

リーディングで補わなければならない場合などを含む)、

落とせない問題です。

語法は、正直なところ対策をするなら1000本ノックでは足りないので、

350〜400点くらいになって、もう一度初心に返るつもりで、より緻密に・キッチリ

勉強する場合、

私が持っている手持ちの本の中ではこちらの本をおすすめします。

Part.5大好き人間で、ある程度自信がある私でも、うんざりするほど語法問題の解説

が細かく書かれています。(褒め言葉です)

ここまでまとまっている本は他にはないのでは、と思います。

本番よりはやや難易度高めの問題が多い気がします。

 

 

最終的に、語彙、語法の暗記も増やしていかなければならないのですが、

順序から言ってこれを先にやってもスコアはおそらくそんなに伸びない(なぜなら

出題数がそもそも少ないからです)ので

心が折れる可能性があり、そういう意味でも、まずは広く品詞問題、動詞問題で

大きくスコアを取れるように学習をすすめるのがおすすめです。

 

あと、特に品詞問題の場合、

空欄の前後だけ見れば回答がわかる、と言われたり、

実際に空欄の前後だけ見れば回答がわかる(=求められている品詞を見極められる)ケースも少なくないのですが、

中上級になってくると、結局のところ全文を流し読みすることになります。

これを怠ると、ごくたまに足元を掬われる引っ掛け問題があるためです。

初学者〜初級のうちはとりあえず空欄前後を読んであたりをつける、でも良いと思い

ます。

殆どの場合はそれで正しかったりするので。

 

品詞問題の場合は、

空欄に欲しいのが形容詞なのか副詞なのか名詞なのか、などを見極めますが、

文をちゃんと読めていればそんなに難しくはないと思います。

 

動詞問題の場合は、ちょっと大変で、

時制、態(能動態か受動態か)一人称、二人称、三人称(三単現)、分詞構文、

不定詞、動名詞、助動詞、分詞、など、もとは動詞で、色々なものに化けているのを、見極めていく作業が必要になります。

受動態になるのは、述語動詞だけではないですし、

文法の鉄則を覚えて徐々に細かいルールを押さえて行くイメージですね。

やっかいなのは、変化した形が、複数に受け取れるケースですね。(同形)

これも、慣れが大きいと思います。

不定詞と動名詞の選択などについては暗記しなければならないことも多いです。

ある程度学習を続けていると感覚で解いて正解しがちですが、

上にあげた極めろ!リーディング解答力の本や、こちらの本↓に着手すると、

 

 

「なんとなく感覚で解答してるでしょ? それじゃ甘い甘い」

と思いっきり鼻っ柱を折られます。(経験者は語る)

 

結局のところ、スコアが上がり、レベルが上がっても、今度はより細かく精緻に

何度もおさえ直す、繰り返す、というのがPart.5対策の真理なのではないか、

と思います。

 

Part.5は重要なので、また思い出したら書き足します。