新学習指導要領が告示され、いま学校現場は「主体的・対話的で深い学び」をいかにつくるか苦心している。今回はその「対話」を生むちょっとした手立てについて述べてみたい。

 

 あくまで「対話」は教科のねらいに到達するための「手段」であり
「目的」ではないことが大前提です。(いくら対話が活性化していても、そこに学びがなければ意味はないということです。)

 

①子ども同士の対話を生む手立て
・ペア対話
 ここ!という大切なところでさせる。

 「今○○さんが言ったことについて、これはこういうことだよね、と 

 2人で話してみよう。」

 

・サクランボ挙手
 伝え合って隣と同じ考えだったら手をつないで挙手。

 2人で相互に補完しながら説明させる。

 

・「○○さんの気持ち、わかった人?」
    考え→気持ち ○○さんの言いたいこと の意

 

・リピート(再現活動)
  子ども同士でまわしていく。

  発表をつないでくれる「2番手」を育てる。

 

・子どもが発言している途中でストップをかけ、続きを予想させたり、他の子に言わせたりする。

 

・「○○のやりたいことが分かる人?」
  身振り、手振り、操作も言語表現の一つ

 

・自分で再現する
  教師が「ここまでいい?」と確かめる。

 子どもの発表の途中で「ここまでいいですか?」と言わせる。
  「ここまでをノートにまとめましょう!」と言って整理(自分で再現)させる。

 

・分からない友達に伝えに行く
  全員起立させ、発表を聞いて分かった子から座らせる。

 立っている人には誰かが伝えに行く。

 

・分からなければ自ら聴きに行く
   「難しい人は立ちましょう。

  座っている人に聴きに行ってごらん。」

 

・「できる人起立。(発表者と)同じだったら座りましょう。」

 

・価値づけてやりたい言葉(対話につながっていく言葉)
 「○○さんと同じで~(似ていて~)(つけたして)」(比べている姿)
 「~でしょ。」(語りかけている。相手意識がある証拠)
 「だったら・・」(他でも使えるかどうかを調べようとしている)
 「もし・・」(仮定して考えている)
 「たとえば・・」(例を出して説明しようとしている)
 「だって・・」「だから・・」(理由を説明しようとしている)
 「でも・・」「え~」(とにかく関わろうとしているからこそ出てくる)
 「・・・にしつもんします」
 「まず」「次に」(順序立てている)
 「まとめると」
 「前のは・・だったけど、これは~」(既習事項と比較している)

 

② 教師と子どもの対話を生む手立て
・課題を少しずつ見せる。

  図や場面絵を隠して少しずつ見せていくなど

 

・図などを一瞬だけ見せてすぐに隠す

 

・教師がわざと間違える

  教師が分からない子の役割をする。

  子どもが「あんなこと聞いてもいいんだ」と安心する。
 

以上の3つをすると子どもが「え~っ」と言う。

そういう状況(語りたくなる状況)を意図的に作る。
         

 

・「今、当てられたら困る人?」

  子どもの理解度を見る。

 

・子どもの身振り手振りをよく見る。

 「手でそうやっていたんだけど、どういうこと?」

 「あなたの手の動きが気になったんだけど前でやってみて」

 

・子どものつぶやきを拾い上げる。
   

まとめ

 何より大事にしたいことは、発言が生まれる雰囲気づくりである。子どもをお客さんにしない、子どもを主役にするということである。    

 教師は、子どもが精一杯考えて発言することに(それがどんなに稚拙であろうとも)とことん寄り添おうとする姿勢を持ちたい。
 子どもの学びは、教師との対話、友達との対話、自分との対話を通して、実を結んでいく。
 よい授業には、活発な子どもの表現活動があり、活発な友達との意見交換があり、活発な教師とのコミュニケーションがある。

 いかに子どもを主役に据えるか、いかに教師が授業の中で子どもと対話しようとするかに骨を折っていくことが大切である。