スマホゲーム、SNS上から直置きへ | 中国でソーシャルゲームを配信してる日本人のブログ

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中国スマートフォン向けソーシャルゲーム市場情報は日本最大級蓄積しています。記事はネットにある既存の記事の要点をほぼ抜粋しております。たまに自分の見解も書いています。中国スマホゲーム市場についての質問を受け付けております。

スマホ普及でゲーム業界はハードウェアのプラットフォーム自体が変わってしまったので、またゼロから収益を上げるためのノウハウを蓄積しなければならなくなっています。さらにソーシャルメディアの普及もからみ合って、従来のマーケティングも通用しなくなってきています。今は新しい市場に積極的に攻めていち早く勝ちパターンを掴んだ人間が市場を取ることができる戦国時代さながらの状態です。

そんな中でソーシャルゲーム業界も同様にスマホの普及でルールの変更を迫られている市場のひとつです。海外のソーシャルゲームはFacebookのプラットフォームを中心に成長してきました。日本はガラケーのモバイル版SNSプラットフォームでソーシャルゲームを出す企業が中心でした。しかし、いずれもスマートフォンの普及でFacebookも日本のガラケーベースのソーシャルゲームも大きな戦略の転換を迫られている状況にあります。

生き残りはまさに「スマホ展開」と「グローバル展開」で成功できるかの2点に掛かっているのは間違いないでしょう。ソーシャルゲーム市場とスマートフォンの領域に絞って全体のトレンドと勝ちパターンをざっくり書いてみたいと思います。

(スマホ普及でソーシャルゲーム市場におこっている変化)

●直置きソーシャルゲームの増加

直置き(じかおき)ソーシャルゲームとは、SNSプラットフォームと連携せずに自社でデータベースを持って出す形のソーシャルゲームです。 通常ソーシャルゲームは膨大なユーザの母数を持つSNS上で展開されるブラウザベースのゲームを指すものでした。

海外ではfacebookなどの「PC中心」、日本ではmixi、GREE、mobageに代表される「モバイルSNS」が中心です。そこで提供される膨大なユーザの口コミがバイラルを拡散させユーザ間の交流で信じられないトラフィックと課金を生み出してきました。

ただスマートフォンの普及でゲームを探す場所が、SNSからスマートフォンOSが提供するアプリストアに移行し初めています。Appleが提供するAppStoreやGoogle(android)が提供するGooglePlayの集客力がここ最近になり急激に高まってきています。

2010年にスマートフォンアプリを出してもお小遣い程度の売上にしかなりませんでしたが、2011年にはAppStoreで本格的なソーシャルゲームを出して月商で数千万円程度稼ぎ出す開発会社が現れ、2012年前半には遅れてGooglePlayでも月数千万円単位の売上を出す企業が増えました。 その後ガンホーさんのパズル&ドラゴンやスクエニさんのミリオンアーサーなど月商で数億円、iOSとAndroidの両方のOSを合わせると月商が2桁億円に届きそうな大型タイトルが登場し、一気にマーケットが盛り上がりました。ここに来て「アプリ=儲からない」の流れが変わりブルーオーシャンを狙って競争が 激化します。実際に私も開発者サイドの人間としてソーシャルゲームのプロジェクトに加わりましたが、ほとんどの案件では月商数千万円のラインまでは比較的難しくなく持っていくことができました。

これらの直置きソーシャルゲームは自前でデータベースを構築し、独自にマーケティングを実施しています。日本のAppStoreとGooglePlayでの売上ランキングトップ25位までを見てみると、いずれもほとんどが直置きソーシャルゲームに分類されます。

直置きソーシャルゲームのトレンドが強まっている点としては2点あるかと分析しています。(1)コミュニケーションの変化、(2)グローバル展開、などがあげれるかと思います。

(1)コミュニケーションの変化

2006年ぐらいからSNSがネットユーザにとってのコミュニケーションの中心になっていました。その前は通信キャリアのポータルがネットへのアクセスの入り口を握っていましたが、2007年あたりからSNSへと入り口が変化していきました。SNSが抱える玄関としての膨大なアクセスから、ユーザの「流し込み」をソーシャルゲームに行う集客力がプラットフォームの競争力に繋がっていました。

2010年ぐらいから様々なソーシャルメディアが立ち上がり、ユーザのコミュニケーションの「場所」が属性によって多様化していきます。例えば20代の地方の人であればmixiのユーザが多いですし、東京のビジネスマンはfacebook、海外での活動が多い人はリンクトインなども増えています。10代~20代前 半はチャットアプリの「LINE」が急激にユーザを増やしています。イラストであれば「pixiv」、写真であれば「pinterst」などです。さらに個別のアプリやゲームの中でもコミュニケーションが行われているので数えきれません。

これらの現象を今風に言えば、ソーシャルグラフが分散されてきている、と言えます。それぞれ人が自分にあったコミュニケーションサービスを使うようになり、以前の大手SNSが持っていた支配的なポジショニングが崩れてきています。結果としてユーザの「流し込み」の力も減退して、総じて必然性が薄れて直置きソーシャルゲームが増えたとも言えます。

最近ではチャット系アプリの影響力が強まっており、2~3年前にガラケーでモバイルSNSが取っていたポジションは、長期的にはチャット系アプリが代替していくと個人的には思っています。

(2)グローバル展開

facebookを除く各国ローカルSNSはアプリをグローバル展開する際に逆に障壁になるケースもあります。特にアプリの領域ではAppStoreやGooglePlayなどのOSに標準実装されている公式ストアが世界で統一のアプリ流通網を作ってくれているおかげもあり、開発者向け管理画面からボタンひとつで世界中のユーザにアプリを提供することができます。

ガラケー向けサービスとは異なり、表現力が劇的に向上したスマートフォンではWebベースで中身を作っても開発コストは数倍に跳ね上がります。採算を合わせるためには全世界のユーザ向けに提供しないと、同じ利益率を維持できない計算になります。

各国ローカルSNS上でアプリを提供することは、逆にその国以外のユーザの心理的・実質的(ログインなど)なハードルを上げてしまうことになり、グローバル展開とは真逆の方向に向かう恐れがあります。 海外にトップディベロッパーは1社で億単位のダウンロードと数千万人単位のユニークユーザを抱えているケースがあり、彼らを束ねる統一のプラットフォームを提供できる会社はfacebookぐらいになってしまいます。


●ハイブリット型ソーシャルゲームの増加

Webとネイティブのハイブリット(混合型)のソーシャルゲームが増加した理由は、
(1)ネイティブでゲームの表現力が上昇したという前向きな理由と、
(2)アップルがただのWebビュー型のブラウザソーシャルゲームをAppStoreの審査ではじき始めた
という審査上の理由があります。

2012年の夏ぐらいからポツポツと審査ではじかれはじめて、最近ではかなりの高確率で突っ込みをくらいます。Objective-Cを使ったネイティブ言語の普及をAppleが進めたい明確な意図が見えます。審査基準も厳格化の傾向があり、以前は2週間程度で通っていた審査も、最近では1ヶ月とかもざらにあります。

逆にGooglePlayは審査がなくほぼリアルタイムでアプリが出せるので、ブラウザWebビュー型のソーシャルゲームはGooglePlayで出されるケースが増えてきています。


(直置きメリット・デメリット)

●直置きのメリット

(1)
最大のメリットはマーケティングの自由度と言えます。自社の資産としてユーザを保有できるので、プラットフォームに依存せずに色々な施策が打てます。そのプラットフォームの流行り廃りに左右されることがありません。

(2)
またGooglePlayやAppStoreは各国でほぼ共通したルールで運用されている事が多いので、1カ国で蓄積したマーケティングノウハウをそのままある程度他の国でも流用することができます。言語の壁をクリアできればスピーディーに世界でスケールさせることができます。

●直置きのデメリット

逆にデメリットとしては自由度が高い分、自力でユーザをかき集める必要がある点です。SNS上で展開する場合はどちらかというとプラットフォーマーとの距離によって集客数は決まりますが、GooglePlayやAppStoreの場合はもろマーケティング力が売上にもろ響きます。従来のエンジン開発と運用に加えて、マーケティングも強化しなければならないので企業の総合力を求められます。

結論としてはプラットフォーマーと色々な意味で近い位置にある場合は短期的に見ると直置きは非効率とも言えます。逆に中立なポジションであり、自社でのマーケティングを強化できるリソースがある場合は直置きは向いていると言えます。

【上記はほぼ転記 出典は以下】
ソーシャルゲームをGoogle Playに直置きで出す際に知っておきたいこと
2012/11/15
http://blogs.itmedia.co.jp/android/2012/11/googleplay-ff42.html