Wish you were here  055 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

外から声が聴こえた ・・・

それも随分愛らしい声 

頭が覚醒するにつれて

その声の主が頭に浮かぶ

一人は健太君、もう一人は貴方 ・・・

え~?さとち君?

まだ寝惚けてるのか?

でも、3人の声が聴こえるのは間違いない

布団の中でもぞもぞと手を動かせて

誰もいないことを確認して飛び起きた

やっぱりこの声は現実

慌てて起きだして窓際まで行く

 

それにしても寒い ・・・

 

カーテンを開けると外は雪景色

チラチラと雪も舞ってる

 

「大きい雪ダルマにするには

 ちょっと雪が足りないかな?」

 

「ううん、くるまのうえのゆき

 それをつかったらおおきくなるよ」

 

「きのうえのゆき

 おとちてもらう」

 

雪だるまに近い恰好の3人が

白い気を吐きながら

せっせと雪だるまを作ってるのが見えた

 

う~~~~~ん どこを見ても3人

さとち君は誰と一緒に来た?

こんな朝早くに ・・・

 

そんな事より

俺も混ぜて貰わないと

急いで着替えて

布団の上の綿入れ半纏を着た

(マダムがお揃いで用意してくれた)

 

部屋から出てマダムに挨拶してからと思いリビングに

 

「おはようございます!」

 

「翔さん、おはよう

 庭の声で起きたのね(笑)」

 

「ええ、子どもの賑やかな声は良いですね

 俺も混ぜてもらいます」

 

「風邪ひかないように暖かくしてね」

 

朝ごはん準備中のマダムは

キッチンからそう言って送り出してくれた

 

あれ?やっぱり大ちゃんも蒼さんの姿がない 

 

 

外に出ると

ほっぺを真っ赤にした3人が

 

雪だるまの顔の方の作り始めていた

 

「健太君,さとし君、お兄ちゃんも混ぜて!」

 

「わ~ ものかきしゃん!」

 

「しょうおにいちゃん、いっしょにつくろ!」

 

健太君が飛んできて俺の手を引く

 

「翔さん、手袋しないと

 しもやけになっちゃいますよ」

 

「大丈夫でしょ」

 

軽く答えたけど

すぐに後悔

 

手が氷みたいに冷たくなったきて

体全体が冷えてくる

 

「軍手 持ってきます」

 

「俺が取ってくる」

 

雪だるま製作要員が一人欠けると

この二人途方に暮れそう ・・・

 

そのまま踵を返して

中に入っていくと

マダムが軍手と帽子を持って立ってった

 

「翔さん、慌てすぎ

 テーブルに置いてあったでしょ」

 

「気が付きませんでした」

 

「雪だるまが出来たら

 朝ごはん食べようねって伝えて

 大ちゃんにも」

 

「大ちゃん来てるんですか?」

 

「智ちゃんの部屋にいるわよ

 この後、さとち君、叱られちゃうんだろうけど」

 

「まさか ・・・」

 

そんなはずないよね

ここまで一人では来れないはず ・・・

 

「そのまさかよ(笑)

 大ちゃんの家の前の公園から

 ひとりで飛んできたみたい

 健ちゃんと雪だるまを作りたかったらしいの」

 

そうか ・・・ ま~君たちはエルフの国か ・・・

一緒に作れる相手は健太君だけ ・・・

 

「叱られるのは仕方ないですね

 ただ ・・・ 楽しい思い出を先に作らせたい

 大ちゃんの親心ですね ・・・」

 

「迷惑であれば連れ帰りますと仰ったの

 でもね、インターホンが鳴って声を聞いて

 顔を見たら ・・・ 叶えてあげたいって思ったのよ」

 

かわいい孫の言うことを聞いてあげたい

マダムの顔が祖母の顔になってた

 

「マダムもあの子のお祖母ちゃんですね」

 

「ええ、私もさとち君のお祖母ちゃんよ」

 

「のんびりしてられない

 ゆっくりしてると風邪ひいちゃいます」

 

叱られるのは仕方ないけど

その後は笑顔で

朝ごはん食べられたらいいな

 

軍手をはめ帽子をかぶって外に出る

 

 

あらら ・・・ 雪だるま完成してた

 

「おにいちゃん おかおつくるの!」

 

「おぼうしもいるよ!」

 

雪だるまの顔パーツ

探してこなきゃ

 

「翔さん、腕になる枯れ枝探してください

 僕は顔のパーツを貰ってきます

 2人とも形を整えてて」

 

「は~い」

 

なんだかすごく楽しい朝

さとし君の部屋の窓を見たら

大ちゃんと目が合った

 

ここはちびちゃん二人に

気付かれないように

小さくお辞儀をして

枯れ枝さがし ・・・

 

 

 

どんな雪だるまが出来るかな?

 

 

 

 

<続きます>