Carry on 20 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

貴方の甘い香が僕を包み込んでいく

額と額を合わせて ・・・ 泣きながら笑った

想いが繫がるって、こんな幸せな気持ちになれるんだ

「僕の心は、ずっとサトシのだから」

「俺の心も、ずっとショーのだよ」

貴方の柔らかい唇が僕のに触れた
初めての接吻、熱い想いが流れ込んで来て
僕らの想いはひとつになった

この場所での最後の夜を
一緒に過ごしたいって願ったけど
貴方は首を縦に振ってくれなかった

ここに来た時と同じように
僕を抱きしめたまま、地上に運んでくれた

貴方が空に帰っていくのを
笑顔で見送った後、思いっきり泣いた

 

どれだけ待てばいい?

繋いでた手は、まだ熱を帯びてる

恋しくて恋しくて切ないんだ

 

 


「ショー … ショーでしょ?」

遠くから僕を呼ぶ声
涙を拭いながら振り向くと
カズが幻を見るような
驚いた顔で立ち竦んでいた

「カズ ・・・」
って、笑顔で答えると

泣きながら駆け寄って来て

 

「本物のショー? ・・・

 良かった ・・・ 生きてた ・・・

 神様にお願いしたんだ」

 

カズの言う通りだよ
僕は神様に守られてた

 

「そう ・・・ 神様がカズの願いを聞いてくれた

 だから ・・・ 僕は地上に帰れたんだ」

 

「何をしてたの?どこに居たの?」

 

貴方と暮らした事も

学んだ事も覚えてるのに

それ以外の事の記憶が消えた 

何も思い出せない

僕はどこに居たんだろう?

 

「憶えてないんだ ・・・ どこに居たんだろう ・・・ 

 この世界のどこかに、飛ばされたのかも知れない」

 

カズは、僕の手を握り締めたまま泣きじゃくって

 

「僕のせいなんだ ・・・ 僕の身代わりになってくれた ・・・

 ごめんなさい ・・・ ショーが消えてしまって ・・・

 どうしていいか分かんなかった ・・・

 でも、絶対帰ってくるって信じてた ・・・

 マーが神様にお願いすれば帰ってくるって」

 

「違うよ、カズの責任じゃない

 それにちゃんと戻って来たんだ

 カズ、マーって誰?」

 

「マーはマサキって言うんだ

 ショーが消えてから、彼が現れて僕の傍にいてくれた

 だから、姿を変えたショーなのかって思ってた

 でも、違ったんだね ・・・ ショーの方がカッコイイ(笑)

 マーはずっと、僕に寄り添って励ましてくれた

 だから、生きてこられたんだ」

 

「カズの大切な人って事だね」

 

カズが笑顔で大きく頷いた ・・・

 

「カズ ・・・ カズ!

 どこに居るの?」

 

遠くからカズを呼ぶ声

 

「マーここにいるよ

 マーの言った通りだった

 ショーが戻って来たんだ」

 

マーと呼ばれる男性がカズの傍に駆け寄ってきた

 

どこかで見たことが有る ・・・ 誰だっけ?

カズの大切な人だって事は分かる

 

「マー、彼がショーだよ、僕のお兄ちゃんなんだ

 ショー、マサキだよ ・・・ 

 今は二人で施設の子の面倒を見ながら、教会を作ってる

 この街は、作物が実らないって言われてたんだけど

 違うんだ、昔と変わらないよ

 ただ、教会の場所だけはまだ実らないけどね ・・・」

 

サトシが言ってた ・・・

地上の大地は自ら浄化して、肥沃な土地を作るって

 

「いつか、あの庭にも作物が実るだろう

 カズ、僕も仲間に入れてくれる?」

 

「当然でしょ

 ショーの家は昔のままだよ

 導師達はね、ショーが消えて直ぐにこの街を逃げ出した

 関わってはいけない土地なんだって

 バカげてるでしょ?」

そう言って、呆れ顔で可笑しそうに笑う

 

「カズ、僕にも紹介させてくれる?」

隣に立ってたマサキが

興奮気味のカズを宥めるように、背中に手を置いた

 

「あ ・・・ ごめん ・・・」

 

見つめ合う二人 ・・・ 交わす視線

カズ、やっと特別が出来たんだね

 

「ショー と言います

 カズの兄貴みたいなものかな

 これからよろしくお願いします」

 

「僕はマサキと言います

 こちらこそ、よろしくお願いします

 カズから貴方の事は聞いていました

 ホントに良かったです、戻って来て下さって

 カズの祈りが通じたんだね」

 

「うん、マーがいつも言ってた

 優しい神様が願いを聞いてくれるって

 神様なんていないって思ったけど

 マーの言う神様はいるって思える」

 

僕の最愛の神様が見ててくれるなら

僕もこの世界で頑張るよ

 

「3人で街を立て直そう」

その為の勉強はさせて貰った

 

サトシ、僕は神様を否定しないよ

それはサトシを否定する事になるから

 

地上の人々はとても、繊細で弱い存在だよ

自分ではどうしようもない時

何かに縋りたいって思う、その何かが神様なんだ

 

確かに直接手を貸してはくれない

でも、神様が見守っててくれるなら

立ち上がって、頑張ってみようって思うんだ 

 

まさにサトシがそうだったから

 

間違った事を正す力、まだまだ力はないけど

僕もサトシのようになりたいと思う

 

サトシが地上に来た時、胸を張れるように

 

 

 

<続きます>