Carry on 15 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

これは夢かもしれないって、何度も手を抓った

どうやら夢じゃない(笑)

恋い焦がれた君が隣に座ってる

君の笑顔を見ていられるだけで

それだけで満足で ・・・ もう何もいらないって思った

 

「ショー 、君は地上の世界を、導いていける力がある

 この場所で、世界の理を学べばいい」

 

そう伝えると、戸惑った顔をして

 

「世界の理ですか?

 学べるものは学びたいけど ・・・

 僕に人を導く力はない ・・・ です

って、遠慮がちに答える

 

聡明な瞳は、全ての理を学び吸収するだろう

 

「どうして、そう思う?

 止めさせたかったんだろ?

 悪しき慣習を」

 

「ええ ・・・ 力もないのに ・・・ 無謀でした」

って、恥ずかしそうに呟く

 

「その想いが一番なんだ

 間違ってる事を正す勇気、君はそれを持ってる

 足らないのは知識 ・・・ だから学ぶんだよ

 君が導師になれば、理不尽で不条理な事は少なくなる

 君が感じた絶望を、誰にも味合わせたくないだろ」

 

「はい ・・・ でも ・・・」

 

「でも、なに?」

 

「何でもありません」

 

小さく頭を振って

何故か淋しそうな顔をする ・・・

こんな所に連れて来て、心細く思わない訳ないよな

ましてや俺の事、怖がってるのかも知れない

 

「勝手に連れてきたことは済まないと思ってる

 この方法しか思い浮かばなかった 

 もう少しだけ待ってくれるか?

 必ず、君を地上に戻すから」

 

「そんな事 ・・・ 怒ってなんかない ・・・  

 僕がサトシと行くことを選んだ

 それに、淋しくなんてないから

 地上には誰も待っている人はいない」

そう言って、淋しそうな顔で俯いてしまった

 

遠慮してるんだよな ・・・ ここは俺しかいない ・・・

話す相手も、することも無い ・・・

 

「地上に必要な書物を用意しよう

 この家と庭の中しか動き回れないから

 窮屈な思いをさせて申し訳ない」

 

「え? ・・・ 別に窮屈じゃない

 サトシが出て良いと言った庭はかなりの広さだよ

 僕が住んでいた街の半分はありそうだ(笑)

 それに、サトシが一緒なら、どんな場所でも怖くないから」

 

ショーは照れくさそうに笑った

 

「そう言ってくれるだけで嬉しいよ

 ここは俺とショーしかいない

 自由に動き回って大丈夫だ

 君がどこに居ても俺には分かるから

 扉さえ、開けなければいい

 それから、この庭の果実も木の実も食べないで欲しい

 君の為の食べ物はすぐに用意する」

 

地上以外の作物を食べたら戻れなくなる

 

「庭の物は食べてはいけないの?

 それはどうして?」

って、怪訝な顔で訊ねる

 

「どちらにも属さない空間でしか、生きられなくなる

 ここは、君の生きる場所ではないんだ

 戻るべき場所に帰してあげたいから

 きっと、彼も心配している

 君が生きて戻らないと、ずっと嘆き続けるだろう

 そうだ、地上が見える鏡を用意する

 少しは淋しさを紛らわせることが出来る」

 

「サトシはどちらの世界に属しているの?」

 

「俺は ・・・ 悲しいかな ・・・ 天上だよ ・・・ 

 ここは俺が作り出した空間

 誰も入り込めない場所」

 

 

歪めてしまった二人の人生

君には君の、彼には彼の人生がある

マサキは彼を守り抜くだろう

2人の糸は切れてはいなかった 

 

 

 

君は ・・・ 君の糸は ・・・

誰に向かってるのかな? ・・・

 

 

 

 

君が歩く人生 ・・・ そこに俺はいない

 

 
 
 
 
 
 

 

 

 

 

<続きます>