A Sweet Moment 79 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

『カンテラ』でバイトを始めた俺を見て
雅紀が可笑しそうに笑う
 
「ねえ、何で今からバイトなの?
 就職も決まってるのに
 もしかして、ダブりそうなの?」
って、心配そうな顔をする
 
「いや、単位は足りてるし、卒論も提出した
 後は口頭試問が残ってるだけ ・・・ 
 ちゃんと卒業はできる
 それに、バイトって言っても短時間だし」
 
「ふ~ん、そうなんだ
 まあ、翔ちゃんは優秀だから卒業は出来るよね
 いいな、後は卒業を待つだけか」
 
心配そうに聞く割に深くは聞かない
つまりは、あまり俺には興味がないって事
こっちとしては、その方が都合がいいんだけど
何故ならコイツにバレると
すぐに貴方に伝わりそうだから
 
正直、ここまで天然な奴も出会った事はない
嘘がつけないんだ、そこが長所でもあるんだけど
 
雅紀の横でコーヒー飲んでた二宮が
呆れ顔で雅紀の顔を見て
 
「櫻井さんの心配より自分の心配してください
 単位足りてるんですか?
 就職活動も始めなきゃいけないんですから」
って、お小言を言い始める
 
雅紀が首をすくめて小さくなって
 
「ちゃんと ・・・ やってるし ・・・ 足りてるから」
って、しどろもどろに答えてる
 
「良いんですよ、俺と一緒の卒業になっても」
 
「いや、そこは死守する
 ただでさえ ・・・」
 
「ただでさえ? ・・・ なんです?」
二宮君が横目でジロリト睨みつけた
 
雅紀、それ以上言ったら勝ち目はないぞ
黙して語らずが良いと思うけど
 
「こらこら、痴話喧嘩は二人の時にしなさい
 デートなんだろ、いつまでもここに居ないの
 さっさと出掛ける」
って、マスターが苦笑いしながら追い立てる
 
「そうだよ、映画に遅れちゃう
 マスター会計お願い」
 
雅紀がそう言って
席を立ってレジに向かう
 
「邪魔してすみません
 大野さんへのチョコ作るんでしょ?
 あの人、そう言うところ疎いから
 さっさと連れて帰ります」
って、ひそひそ声で呟いて
ニッコリ笑って、雅紀の後を追いかける
 
店を出る時、雅紀が振り向いて
 
「翔ちゃん、また来るね」
そう言って、手を振る
反対側の手は、二宮の手を握ってる
そんな雅紀が妙に大人に見えた
 
「あの二人も君たちと同じ
 出逢うべくして、出逢った二人だな
 繊細で強がりで、臆病な二宮君を
 太陽のような温もりで包み込んでる相葉君
 お互いの欠けた部分を補いあって
 素敵な恋人同士だよ」
 
二宮がずっと雅紀を慕ってたのは知ってたけど
それが恋に繋がるとは思ってなかった
 
「雅紀は素直に愛情表現できるから
 二宮のツンを優しく受け止められるんです
 雅紀が意外にも大人なんですね」
 
「ふふ、一見二宮君が主導権を握ってそうだけど
 相葉君に頼ってる部分も多い
 バランスがとれているんだな
 さて、お客さんも居なくなったことだし
 始めようか、今日はパイ生地を作る練習だから」
 
「はい、よろしくお願いします」
 
「今日こそは、ちゃんとした生地を作れるようにね」
 
マスターの笑顔が ・・・ ちょっとだけ怖い ・・・
ずっと失敗続きだからな ・・・
 
マスター、パイ生地の本格派、フランス式 『 Feuiletage (フィユタージュ)』
なんて、正直無謀だと思うんだけど ・・・
もう少し簡単にできる生地にしてくんないかな ・・・
 
 
 
 
 
<続きます>
 
 
 
 
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やっとこの季節が来ましたてへぺろうさぎ
 
1年近く止まっていたお話です
何とかバレンタインに間に合わせたいと思ってます
よろしくお付き合いくださいつながるうさぎ
 
 
誕生日企画として始めた『Miles~』ですが
カテゴリーを単独カテゴリーに移行させて頂きます
誕生日企画で終わる話ではなかったです💦
更新通知が沢山行くと思います
ご迷惑をお掛けしますがご了承くださいm(__)m
ごめんなさい