5分間の恋 40 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

櫻井さんって思ったより可愛い人なんだ

俺の隣で鍋の水が沸騰するのをじっと見つめてる

それまでにお肉の用意した方が時間に無駄がないのに


でも隣にいるだけで気持ちが温かくなる


沸騰したら、慌てて冷蔵庫からお肉だして

鍋に投入したんだけど ・・・ そのまま、じっと見てる ・・・


薄切り肉の切り落としだから、解さないとくっ付いちゃう


「櫻井さん ・・・ お箸でお肉を解してください」

って言っても、キョトンとした顔するから


「オイラが代わります

 その代り冷凍うどんをチンしてきてください

 その方が早く出来ますから」


そうお願いすると、ニッコリ笑って頷いて

冷凍庫からうどんを出してレンジでチンしてくれる


でもやっぱり、レンジの中をじっと眺めてる



思わず笑ってしまったら、怪訝な顔して振り返って


「どうしたんですか?」

って聞くから


「何でもないです」

って笑って答えると、同じように笑ってくれた


夢見てるのかな ・・・ ホントは熱にうなされて見てる夢 … なのかなって


だって、ほんの1週間前は遠くから見てるだけだったんだ

それなのに今は、家の狭い台所で肩が触れる位置に立ってる

櫻井さんが笑って話してくれるだけで胸が躍るんだ


今だけは幸せな気分になってもいいよね ・・・ 

ご飯食べたら、帰って貰わないといけないから




全部用意できて、ローテーブルに運んで

ちょっとだけ離れた場所に座る 


だって、横に並ぶと顔が見えない

こんなに間近に見るチャンス、もうないだろうし ・・・


不味かったらどうしよう ・・・ ちょっと不安 ・・・

櫻井さんが食べてくれるまで、ずっと見てた


良かった ・・・ 美味しいって言ってくれた


拙い声に出ちゃった ・・・ 

櫻井さんと一緒に食べてるから ・・・ 美味しいって

聞こえなかったよね ・・・ オイラの声 ・・・



櫻井さんには聞こえてなかったみたい 

ホッとした半面 ・・・ 聞こえてくれればって ・・・ オイラ ・・・ ちょっと変 ・・・


同じ物を一緒に食べるって嬉しいから

冷ましながら食べてたら、オイラの顔をじっと見つめてる


オイラの口元? ・・・ 見てる ・・・ 冷ましてるから?

まさか ・・・ kissした事 ・・・ 気が付いてる? ・・・

違うよね ・・・ バレたら ・・・ 嫌われちゃう ・・・ どうしよう



顔が赤いから熱出てきたのかもって訊ねられて ・・・ ホッとした

あれはオイラだけの秘密なんだ ・・・ 



こんなに優しくしてもらったから、何かお礼しなきゃ 

その事伝えたら、気にしないで良いって言ってくれた



大切なって ・・・ 言ってくれるけど



友達だから ・・・



分かってるのに

オイラ何回も確認しちゃって変に思われたかな ・・・ 

友達だから?って訊ねる度に本当は違うって言って欲しくて

 ・・・ オイラなに期待してんだろう



好きだって言いたいけど ・・・ 嫌われたくない

櫻井さんは、ドキドキも切なさもいっぱい連れて来てくれた

食べてる横顔見てたら、嬉しいんだけど ・・・ ちょっと淋しい ・・・



お礼 ・・・ 何が良いのかな

友達でも甘えすぎたらいけない、負担や迷惑は掛けたら駄目だから



今度オイラの休みの日に、で? ・・・・

で ・・・ って何? で ・・・ 出かける?



オイラの事誘ってくれた ・・・ すごく嬉しいけど

ホントにオイラといて楽しいのかな



思わず聞いちゃった ・・・ 楽しいって言ってくれたから

嘘でも信じちゃう、だって櫻井さん笑ってるから ・・・ それだけでいい



今日一日、いっぱい幸せにして貰ったから贅沢言っちゃいけない



恋は一人では出来ないから ・・・ オイラ片想いのままでいい

だって友達だから ・・・

その笑顔見られるだけで ・・・ 




だけど、櫻井さんが帰った後 ・・・ オイラ笑ってられるかな ・・・

夢が覚めて現実に戻ったら ・・・ 泣いちゃうかもしれない ・・・








<続きます>