当主の奮闘 40 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

「この絵に惑わされないように」って言われても


この場所に行けば会えるような気がして

実は毎晩通ってた ・・・ 呆れるほど短絡的

メッセージが詰まってる?

単純な物じゃないって事 



ロマン ・・・ ロマンね ・・・


お袋も、カズナリも夜の絵を見てたって事は

この絵にヒントがあるって事だよね



星空 ・・・ 月 ・・・ 月が蒼い? 何で?




ここ数日その繰り返し ・・・ 堂々巡り



「ぼんやりしている所申し訳ありませんが

 さっさとお食事を済ませて

 お仕事に向かって頂けませんか」

って、やや不機嫌そうな顔をしたカズナリが傍に立ってた



「ああ ・・・ 申し訳ない

 考え事をしていたから ・・・ 

 一つ質問していい?」



そう訊ねると、怪訝な顔をして


「何です、改まって」

って答える



「もし、カズナリが月を描くとしたら何色で塗る?」



「そうですね、白っぽい黄色、それに近い色でしょうか」



そうだよな ・・・ 月を蒼く塗る意味 ・・・・



腕を組みながら考え込むと

苦笑した顔のカズナリが


「ふっ ・・・ そこが引っ掛かっているんですか?

 先は長そうですね ・・・ 間に合えばいいんですが・・・」


何だろう ・・・ その上から目線 ・・・

全てはお見通しって事なの ・・・



「お袋がロマンの欠片がないって言ってたんだ

 カズナリもそう思う?」



「確かに ・・・ 堅物な所は有りますが ・・・

 だけど、ロマンティストではありますよね ・・・ ずっと想い続けるところなんか

 

 但し、常識に捉われすぎる傾向があるのでは

 見た目の月の色にとらわれ過ぎてるんですよ

 調べればすぐに解るのに ・・・ しゃべりすぎました

 もう片付けても宜しいですか?」



「冷たいね ・・・ 少しくらい手伝ってくれても ・・・」


って愚痴をこぼすと、厳しい顔をして



「ズルはいけません ・・・ 今ヒントあげたでしょ

 これ以上はダメです

 早く出かけた方がよろしいですよ

 そろそろお父上が起きていらっしゃいます」


さり気無く気を使ってくれる、流石有能な執事



別に顔を合わせたって、喧嘩にはならないけど

気まずい事に変わりはない

親からしたら青天の霹靂 ・・・ 申し訳ないとは思う



今月いっぱい ・・・ あと三日もない ・・・

席を立ちあがって、部屋を出て行こうとした俺に

聞こえるか聞こえないほどの小さい声で



「ブルームーン」

って呟くカズナリ



「えっ ・・・ なに?」

そう言って振り向くと



何ですかって、すっとぼけた顔をして


「車寄せに迎えが付く頃です

 お父上たちの用意がありますので

 お見送りは出来ませんので

 気を付けて行ってらっしゃいませ」


そう言って、慇懃無礼なほど丁寧なお辞儀をする



はあ~ ・・・食えない奴だよ







ブルームーンってなんかで聞いたような ・・・