Ray of hope 46 (翔太郎編) | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

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大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

俺を引き止めた君の顔が忘れられない

泪を溜めた瞳から、頬を伝って零れ落ちた泪




迷っていたのは君じゃなくて俺

結ばれたくて狂おしいほど求めていたのも俺




太陽のような笑顔が大好きだった   ・・・ その笑顔を曇らせたのは俺

君の夢を叶えるまで傍に居たかった ・・・ その邪魔をしているのも俺





 ・・・・・  全て俺が悪い





どうか君の未来が輝いて、素晴らしいものであることを祈ってる





こんな俺を愛してくれてありがとう ・・・・ そして ・・・・ ごめん




君があんなに苦しんでいる事をどうする事も出来なかった




愛しすぎて君を傷つけてしまった




君の泪は見たくない ・・・ 笑顔のまま ・・・ 君を元に戻すよ

それまで俺がつく嘘を ・・・・ どうか許してほしい




長い時を俺と歩いてくれた君 ・・・ 俺の心は永遠に君の物




ずっと愛しているよ ・・・・・ だから、もう忘れていい





そっと風に乗せて歌うよ ・・・ 君の夢が叶う様に、君が幸せに生きてくれることを





翔太郎 ・・・ 本当にありがとう ・・・






◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



あれから、何度も松岡邸に通ってる

アナタに逢いたい ・・・ アナタが消えてしまいそうで



あの地下室の扉の前まで行った ・・・ 何度呼んでも、誰も出てこなかった




アナタがいない ・・・ 置いて行かれる恐怖 




森に帰ってるって聞いた ・・・ 戻って来て、心からの叫び




何に拘っていたんだろう、俺は自分の前世と自分を比べていた

俺は彼らより愛されてるのかって




おかしな話だ ・・・ 相手は自分なのに




アナタは1度も話したことはなかった、前世の俺の事

それがアナタの優しさ




「俺は翔太郎に恋をしてるんだ 

 初めて出会った君の全てが愛おしい

 最初から始めるんだ一歩ずつ」

って言ってくれてたのに




何を見ていたんだろう

愛されてることに甘えてた ・・・




ありのままの俺 ・・・ 

泣き虫で、弱虫で、子どもだった俺を

かけがえのない人だと言ってくれた




夢を語れば全力で支え、いつも寄り添ってくれたアナタ

優し過ぎて怖かった ・・・ 失うことを恐れていたのは俺




今の想いをケースに込めて、アナタに伝える




「ありのままの姿でサトシと共に歩きたい

 俺の心はサトシと共に、たとえ別れが訪れても

 俺は貴方の待つ未来へ帰る

 その時は『ただいま』って言うから、必ず言うから

 俺の大好きな笑顔で『おかえり』って迎えて欲しい

 たとえどんなに離れていても逢いに行く

 アナタに出会った時の姿のまま

 何度でも恋をしよう ・・・ サトシ 心から愛してる」





アナタが帰って来た時、見つけてくれることを信じて










屋敷を出ると外はすっかり暗くて、冷え切った空気が肌を刺す

夜空を見上げれば満天の空、星の瞬きが聞こえてきそうなほど静かな夜





「こんな寒い夜に出かけるなんて」

ってアナタの小言が聞こえてきそうだ ・・・








目を伏せれば、瞼の裏に見えるアナタの笑顔

逢いたい ・・・ 逢いたいよ ・・ サトシ










「翔太郎 ・・・ こんな寒い夜に ・・・」


一番聞きたかった声が聞こえてきて振り向くと ・・・ アナタはいない

空耳だよね ・・・ いるはずない ・・・








足を踏み出して歩き出す

 









「翔太郎 こんな夜遅く何してるの?」



・・・  幻聴 ・・・



振り向くのが怖い ・・・ きっと居ないから







立ち止まることを躊躇って歩き出す





突然背中から抱きしめられて、幻聴じゃない事に気付く





「こんなに冷えて ・・・ どこまで馬鹿なんだ」

って言って、きつく抱きしめられる





「逢いたかったから、 ずっと ・・・ 逢いた ・・・ さみしく・・・・」


アナタに触れられて、涙が込み上げて来て言葉にならない

背中から廻された腕をぎゅっと握り返した





「だからって風邪でも引いたら ・・・ 」

その声が、少し震えていた






「星が見たい、あの星空が見たい」


泣き顔を見せたくないから ・・・ 明るく話す 




アナタは着ているコートを俺の肩にかけて

冷えた手を握り締め、温かい息を吹きかける






「翔太郎が見たいなら ・・・・・ 今から行こう」


その声が、泣いているように聞こえて





「サトシ ・・・ ないてるの?」


って聞くと






「うれし涙だよ、翔太郎が待っていたから」


そう言って、俺の手を繋いで歩きだした








<続きます>









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こんばんは



後2話です

よろしくお付き合いください



拙いお話にお付き合いくださり

ありがとうございました