飼い主は、ご近所の女子会で、久しぶりにちょっとお高いランチに出掛けた。
御殿場に昨年秋オープンした、フレンチレストランSUMI。
飼い主が幹事だったが、ここは行きつけの美容院のチーフから情報を得た。
なんでも、麻布十番から移転してきたという、なかなかの前評判の店だ。
ランチ6000円(税込)も、こういう機会でもないと行けないからと、皆さん楽しみにしていた。
SUMIの外観は、フランスの片田舎というより、スイスのチロル地方を思い出させるたたずまい。
ランチは12時から。
少し早く着いたので、広々とした庭を見学しながら待つ。
信州あたりの林の中、といった感じだが、実はこのあたりの普通の住宅地にある。
ざっくりとした、さりげない印象の植物が、自然な雰囲気を存分にだしている。
花壇も楽しい。
さて、今日のメニュー。
ネット予約をした際、苦手な食材を申告するのだが、飼い主は、「ジビエは全員避けてほしいです。一人だけ、牛肉と生物が食べられません。加熱した豚肉か鶏肉なら大丈夫です」と入力した。
「一人だけ」というのは、飼い主のことだ。
そのせいかどうかはわからないが、メニューを見ると豚肉を使ったものが多い。
飼い主は、ちょっと申し訳なく思った。
最初の一品、【天城黒豚のリエットとグージェール アカイカのタルトレット】。
これは3人分。
一口サイズで、木の切り株の上に盛られている。
お皿に取り分けて。
スタッフさんが、「こちらが加熱してあるものです」と、飼い主の分を示してくれた。
わざわざ一人分だけ、こんな小さなものなのに火を通してくれた。
【三島産 菊芋のポタージュ】。
熱々で、これぞ絶品❗
【天城黒豚のパテ・ド・カンパーニュ】。
一切れ食べてしまったところだ。
飼い主は、パテはあまり好まないが、上品な味で食べやすく、食べきった。
【下田産金目鯛のヴァプール フランス産アスパラガス】。
お魚は、柔らかくて○○系のソースが合う。
※○○を聞き逃したのは、ヴァプールが「蒸した」という意味だと説明されて、その一つしか覚えられなかったらだ。
ホワイトアスパラガスは、週2回、空輸されてくるものだそうだ。
少し苦味がありますと言われ、皆さんはそうだねと味わっていたが、飼い主はそうは感じなかった。
飼い主には嬉しい一皿だった。
【天城黒豚の肩ロースのロティ 粒マスタードソース】。
お肉は、柔らかくて脂身まで美味しかったが、飼い主は、いくらオーブンで焼いてあっても、中が少しでも赤いものは、どうしてもダメだ。
申し訳ないが、お肉は半分だけ。
付け合わせのワラビやセリなどの山菜、マッシュポテトをいただく。
【追熟させた紅はるかのモンブラン キャラメルアイス】。
てっぺんにのっているのは、さつまいもの皮をカリカリにしたもの。
お芋の味が濃厚で驚いた。
中身は、アイスクリームの他にメレンゲも入り、楽しい食感のデザートだった。
フランボワーズのマカロン、これは一瞬で消えた。
本日のハーブティーは、全員コーヒーに変えてもらう。
エスプレッソのように濃いものだった。
2時半近く、ゆったりとしたランチ終了。
飼い主は、いわゆるグルメではない。
変わった食材や牛肉など、食べられないものがあるから、特にフレンチのフルコースは敬遠する。
ソースによっては胃もたれしたり、調理法によってはお腹をこわす。
だから、かなりの料金を払ってまで、食べたくはないと思っている。
けれど今日の食事は、思ったより軽く食べやすく、飼い主はとても安心してナイフとフォークを動かせた。
本格的なレストランでなければ食べられない手の込んだ食事に、皆さんも満足して、また美味しいお店に行きましょう、と決まった。
「たまには、いいかも。
何よりも、おしゃべりが途切れずに楽しく過ごせたことが、一番の消化剤なんだ。」
よかったですね。
で、ボクの【奮コース】は、またドッグフードだけですか?