暗い記事です。
前から思っていた事なので
書いて見たいと思います。
お嫌な方は、お戻り下さいね。



がんは何度も絶望を味わいます、
いえ、夫の場合はがんになる前から
あまりの衰弱ぶりに絶望的な思いをしました。

糞線虫と言う、南国特有の寄生虫のせいで
栄養を取られ、十二指腸まで狭窄して
殆ど食べることができず
夫も、もう自分はこれで死んでしまうと
覚悟していました。

その時は何とか良い病院にめぐり逢い
手術が出来、ホッとしたのでしたが
それも束の間
十二指腸では無くて
小腸にがんが出来ていたと
医師より告知されました。
2度目の絶望…
転移はなくても、手術後かなりひどい状態の
切り取った小腸を見た訳ですから。

しかし、1年経っても再発はなく
体重は増え、仕事も復帰、
孫とも元気に遊ぶ夫は
このまま元気になると言う希望を
私に与えてくれました。

しかしそれも3年後、再発…
それも殆ど治る可能性のない腹膜播種
それを聞いたとき、頭の中は真っ白になり
腹膜播種という言葉だけが
ぐるぐる回っていました。
3度目の絶望…

その2ヶ月後には抗がん剤も効かず再々発
手術後3ヶ月でまた大きな腫瘍が出来
この頃には余命6カ月と言われ
絶望の底にいました

それでも、抗がん剤を辞め
信念を持って体力をつけ
1年間は腫瘍は成長しませんでした
一時は治ったのかと思う程元気になり
希望を持つことが出来たのに…

そして1年後、とうとう腸閉塞になり
高カロリー点滴をするようになりました。
それでも主治医から2年頑張った人も居ると
聞かされ、再び希望を持ったのです。

でもやはり、もう夫にはその体力は
ありませんでした、
足から腸液が漏れ
高カロリー点滴を辞めるのを決めた夫、
最期の時が近づくのが分かった時
最後の絶望を味わいました。

長かった闘病の間、
何度も絶望の淵に沈んでは
かすかな希望の光を見つけ
必死に生きて来た夫でした。
忘れたくても忘れられない
あの絶望感、特に最後の絶望は
今でも私を苦しめるのです

 
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