年下の部下を持ち、身も心もボロボロになるまで仕事に打ち込む立花千暁。

 

「常に冷静で、何事に対してもスマートで、失態なんて絶対に犯さない」

「けれど本当は、焦りや不安を必死に隠し、失敗を恐れるが故に周囲の顔色を全力で窺い、求められる言動を提供しているに過ぎない」

 

そんな千暁を、最高の料理と、それを引き立てるお酒で癒すのが酒呑童子の鬼塚錦。

「孤独な戦いは、いつか必ず身を滅ぼします。自分を大切にしたいと思うんなら、どうか人を信頼してみてください」 。錦の言葉を受けた千暁は、部下に対し「じゃあ、後は俺が……じゃなくて、今から一緒に解決策を考えましょか」と、部下とともに悩み、時にはアシストに回ることを心がけるように。そんな千暁の姿を見ていた錦にも変化が。

 

錦のつくる料理を千暁が食べる描写が素晴らしく、本当に美味しそう。
また、営業部長としての千暁が「独り相撲」ではなく「チームで戦う」ことの大切さに気づいていく様子には、お仕事小説としての魅力もあり、楽しめました。
ただ、「あやかしの世界観」については、何だろう?あまりスッと受け入れられなかったです。