極悪女王 | LONELY JACK KNIFE

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何年か前に、ダンプさんの幼少期の手記を読んだことがあり、そのタイミングで、ダイエットに成功したゆりあんに鈴木おさむさんがダンプ松本の自伝映画を作る為のオファーをしている、というネットニュースを読んだことがある。

なんとなく批判されていた記憶もある。


今となっては前後関係はどうあれ、すっかりその事は忘れてしまうくらい月日が経っていて、そこからの「極悪女王」完成、Netflixで配信という知らせだ。


で、早速僕は2日に分け全部観たけれど、とても良い作品となっている。


ゆりあんを筆頭にした各俳優さん達の演技も素晴らしく良かった。

唐田えりかさんが特に良かったと思う。






実戦のシーンも多く、長与千種さんやマーベラスのレスラーが2年くらい彼女たちにレスリングの基礎を教えていたというだけあり、引きの画でのジャーマンくらいで「吹き替え」を使ってる(と思った)以外は体当たりのレスリングファイトを見せていた。


とはいえYouTubeで上がっているので確認も容易なのだが、クラッシュ結成の切っ掛けとなる、1983年(入門から3年程になる)の飛鳥と長与のシングルマッチとはさすがにスピードが違うあたり、ホンモノのレスラーの凄さもあらためて知れたりする。


そして、全女でのダンプの歴史はそのままクラッシュギャルズの歴史にもなるから、当然彼女らとの表現の場面も多いし、ダンプが敬愛するジャッキー佐藤、ビューティーペア等も登場はしている。


ダンプの幼少期、家庭環境、ビューティーペア人気、そして入門からの下積み、クラッシュの人気、極悪結成、テレビ中継、人気の全国区、髪切りマッチ、引退、という流れをちゃんと要点を掴んで再現している点も素晴らしい。



現在53歳の僕の一番古いプロレスの記憶は実は女子プロレスだった。


長い髪の毛を掴み「こーのやろ~う!」といってる場面は印象深く、人気のビューティーペアも当然知っていた。

逆にマッハ文朱はクイズヒントでピントで知るわけだが(笑)


これらは母が好きで良く観ていたからの記憶であり、その後、キン肉マンや猪木馬場等のブームで、力道山以来のプロレスブームとなったと思う。

そこから僕は本格的に観るようになり、ハンセン、ブロディ、ファンクス、ホーガン、タイガーマスク、等々一時期は金曜日8時はテレ朝のワールドプロレスリングを毎週観ていたし、古舘伊知郎の実況等も含め楽しみにしていた。



クラッシュギャルズが人気となった頃中2くらいだったと記憶している。

ゴールデンタイムで全女のテレビ中継もあったので、志生野さんの実況も聴き馴染みあった。(作品の実況も実に再現性が高い)


ダンプ松本がブル中野らとともに極悪同盟として竹刀片手にヒールレスラーで登場したのはクラッシュより少し後に注目された記憶があり、今回の「極悪女王」でも再現されていた初期「夕ニャン」での片岡鶴太郎の「おい!ダンプ!来てみろよ!」みたいな煽りの頃に僕は知ったという記憶があるのだ。


となると1985年になる。


ダンプが引退し、素顔でバラエティー等に出るようになって30年は優に経っているから、同期であったクラッシュギャルズとの下積み話などはある程度知ってはいたが、映像として長与とダンプの仲睦まじい場面は「あの頃、全てを捨てて悪役に徹したの」というダンプの回想と相まり、実に感動的に胸に刺さる。

そして、阿部四郎との繋がりやダンプの下積み時代も今回僕は初めて知ることになった。



唐田えりかさんの演技も素晴らしかったが、ダンプ松本が憑依したかのような演技をしたゆりあんも素晴らしかった。

彼女に白羽の矢を立てた鈴木おさむさんの期待に見事に応えたと思う。


まあ、物凄く細かいツッコミは多分色々なマニアがきっとするだろうが、僕はとても楽しめたし、とても良い作品だと思うから、是非とも色々な人に観てもらいたいですね。



追伸


ミゼットプロレスの方も登場していたが、当時は興行の、所謂前座として試合をしていたのは知っていたし、テレビでも普通にやっていたし、それこそドリフでもお笑い要因的な出演もしていたので、当時の子供たちにもとても人気もあったから、そのあたり、作品内で再現してほしかったかな、と思った。