1mm happiness



■Basic data■


名前:中村千波(なかむらちなみ)
生年月日・1992年8月4日 20歳
所属:京都府立大学公共政策学部2年



■Questions■



1、現在の活動について



○テニス部の部長


3回生がいないため、2年間の任期で部長を務めています。
今はオフ期間ですが、シーズンには週3回、春休みは週に5回練習をしてます。


テニスは高校から始めました。
大学では続けないいつもりだったのに、新歓の時期にドッジボール大会があって、そのときに部員が男女・年齢かかわらずに結束してる姿を見て、憧れ、入部してしまいました(笑)。


去年の春休みに、練習メニューを一人で組むことがありました。それがなかなか大変だったんですが、「キャプテン=トップダウン型で自分が全て完璧にこなして引っ張っていくもの」だと思ってたし、威厳が無くなるんじゃないかという勝手な固定観念にとらわれて弱音が吐けませんでした。そして溜めこんだ結果、精神が崩壊し、練習が始まる前には、何にしんどいのかもわからないまま毎日号泣していました。


しかしそこでやっと部員に気持ちを話せたことで、周りに支えてもらって上げてもらえるのが部長だし、できる人に頼る姿勢を私が見せたら、メンバーがダブルスで捕れない球を相手に任せられるようになるなどプレー面でもいい連鎖になるんじゃないかなって気付けて、今は弱いところも見せられるキャプテンでもいいなって思ってます。


○軽音部でボーカル

同じ学部で仲良くなった男子に誘われて入ることになり、希望していたキーボードの枠が埋まってたのでボーカルをすることになりました。
今は、コミュニケーションツールとして歌を使いたいなと思っています。音楽は共通の話題になりやすいので。次のライブではドリカムとYUIをします。
うまく歌えるようになるために大事なことは、コピバンの場合はやはり聴き込むことだと思います。原曲をよく聞いて、力を抜く部分や息を多めに出す部分を真似たり、声質を似せたりします。歌うことはすごく楽しいです。


LifePoint(s) インターン生


共同代表の歩さん に出逢ったとき、人として本当に尊敬し、「何をするかより誰とするか」を重視してるゆえ、この人の下で色んなことを吸収したいなと思って入りました。
また、自分が生涯通して成し遂げたいと思っている目標が「人に影響を与えたい」「人と人をつなげて、そこから何かを起こしたい」なのですが、色んな人のことを理解せずに大きな夢は語れないと思ったので、人を知りたいという視点からもここを選びました。


去年一年間、MTでは考えの深堀りをしていってました。たとえば、ただ「きれいだ」って思うだけじゃなく、「なんできれいだと思うのか」を突き詰めて考えていったり。専門的な知識を学ぶというよりは、何をしていく上でも有効な考え方や思考法を学んで土台の部分を作ることに重点を置いていました。


一度、京都外国語大学で、歩さんのプレゼンの中で20分間時間をいただいて、Lifeのインターン生で講演をしました。それぞれの体験談などを交えて、たとえば「FTM(“Female to Male”の略。身体的には女性であるが性自認が男性である人を指す。)ってなんなのか」を知ってもらったりしました。私は進行役を主に務めたのですが、最後に当事者でない私の見解を発表することで、聞いていた学生に、より身近なこととして捉えてもらえるようにと思っていました。


扱う分野であるセクシャルマイノリティについては、未知の分野なので、今でもどうしたらいいのかわからなくなることがあります。
なにより気持ちの部分がわからないのがもどかしい。
学校の勉強より難しいです。


ただ、Lifeが目指している「ヒューマンフリー(※「ヒューマンフリー」とは、性自認・性指向・年齢・民族・言語・役職・階級・障害等を超えて、「人」という単位で、皆が同じ地球に住む人間だという意識で互いの多様性や価値観を認め合えること。"人が人として生きて行く"上での究極のバリアフリー。)」という考え方にはすごく共感しているので、自分の役割を見つけていければ、と思ってます。


○サムライカフェ&バー 士心 インターン生


京都の烏丸御池にあるサムライカフェ&バー・士心 でインターン生をしています。
ここから発信したいのは「世界平和」。じゃあなんでカフェなのかというと、過去に起こった戦争を突き詰めていったら貧困や飢餓から争いが勃発していたり、添加物がたくさん含まれた不健康な食事が流行した結果、心にもあまり良くない影響を及ぼしているなど、世界の問題の原因には食が主にかかわってるんです。そういう問題を無くすために、マクロビオティックの原点ともいわれている江戸以前の日本料理を基として「サムライ食」の確立を目指しているお店です。


入った理由は雰囲気がすごく好きで、面白い人にたくさん出会える場所だったから。
また、オーナーさんはイギリスの大学で平和学を学んだ経験があるため、英語をしゃべれるし、外国人のお客さんも来店されるので、英語を勉強せざるを得ない環境に自分を置こうと思ったことと、LifePoint(s)で今年学問として学ぶ経営を、少しずつ実践に移していける場所だと思ったからです。


○ブクブク交換会in京都の主催者


もともと本が好きだったのですが、元バイト先で一緒だった方にこの会のことを教えてもらって初めて参加してみたらすごく面白くて、私も主催側としてかかわることになりました。
毎回各自が本を持ち寄ってプレゼンをして、ドラフト制で読みたい本を選んで交換をします。もらう・貸すなどは当事者間で決めてもらいます。
シェアハウスのスペースを貸して開催させてもらってるので、フリー図書館のような空間にすることによって、人とも本とも出逢えるという仕組みづくりをしています。


○ヒトマナビカフェ 学生応援企画


四条烏丸にあるカフェです。
カフェで勉強をしてたら「勉強お断り」「長居お断り」とか言われて追い出されたりすることがありますよね。それで困っている人が利用できるように、「志を持った人の学びのスペースをつくりたい」っていう思いから生まれた場所です。

実はスタッフに応募したときに面接で落ちたんですが、ありがたいことに「縁を切るのはもったいないので、いろんな活動をしてるならここでイベントを開いてもらえませんか?」とオファーをいただき、関わらせていただいてます。


今度、このスペースを使ってクーリエ朝食会を開こうと思っています。
梅田や東京ですでに開かれている、雑誌「クーリエジャポン」を読んで意見交換をする会です。世界の色んなことが載っていて、トピックも幅広いこの雑誌が大好きなので、これを知っていもらいたいという思いがあります。
また、このカフェの利用者さんは社会人の方が多いので、普段なかなか会えない年代の方とも話すことができるのが楽しみです。


○学生団体STAD


友達に誘われて入りました。
学生団体のマネジメント面のプロデュースや「何かしたいけどどうしたらいいかわからない」学生のための活動をしていこうという思いを持っています。
ただ、今は分野が国際協力寄りになってるので、自分がどうやってこの団体に貢献していくかを模索中です。



2、モットーや好きな言葉


○モットーや行動の軸


・向上心・好奇心・行動力
・わくわく
・「どれだけの人と繋がれるか」「どれだけ成長できるか」


○好きな言葉


・「走りながら考える」

為末大さんの言葉です。
「走る」っていうのは行動がすでにできているってこと。考えてる間に走れなくなるくらいなら、先に行動を起こすことが大事だなって思ってます。
「走りながら考える、そして挑む」そんな姿勢を大切にしたいです。


・「『もし自分がその仕組みを作るのなら』という立場で物事を考えるようになれば、見方が変わる。」
歩さんが言ってはった言葉です。


・「人に優しく」

今までの活動やモットーについて話してても、「誰かのために」が出てきません。自分のことだけに追われてしまって周りが見えなくなっているし、応援してもらってるばっかりな気がしてます。

大きなことを成し遂げてる人は、「他の誰かのため」に動けてる人が多いです。
「みんなのため」っていっても一人ひとりの顔が見えなくてモチベーションupにはならないので、「誰のために」を設定するなら、ありきたりかもしれませんが、まずは「自分の周りの人」や「目の前にいる人」のために動けるようになりたいです。
「何のために」「誰のために」を意識していきたいです。



3、自分の性格


○好きなところ
・新しい環境や違う環境に躊躇せず飛び込んでいけるところ
・「真面目」とよく言われるところ


○課題
・人に流されたり、人と比較してしまったりするところ
・なかなか納得・満足できないところ
・感情の浮き沈みが激しいところ
昔からの課題です。
でも、人生を通して色んな感情を経験したことがあるから、いろんな悩みや難しい感情を理解できる幅はもしかしたら人より広いんじゃないかとも思います。
もし本当にそうであれば、それがひとつの自分の存在意義かな、とも思います。



4、自分を漢字一文字で表すと


・「猪」
「猪突猛進」という言葉がぴったりの「突っ走る」人間であり、たいてい人に褒められる点が「行動力」だからです。
ただ、最近は「止まらないとしんどいし、スケジュール帳は埋まってて充実してるように見えても、時間を消費してしまってるだけになってるな」と感じるので、「立ち止まれて、かつ丁寧に突進できる猪」でありたいなと思っています(笑)。



5、人生のターニングポイント


○母の再婚


5歳のときに、お父さんが目の前で亡くなりました。
そのときはまだ小さかったので、状況が全然わからないままでした。

お父さんが亡くなった後、お母さんは私たちの生活を支えるために教員免許を取って教師になりました。そして職場で新しい父親と出会い、私が10歳のときに再婚しました。


10年間も一緒に住んでるけど、未だに「お父さん」とも思えへんし、厳しくされると「ほんまの親じゃないのに、、、」って思ってしまいます。面と向かって「お父さん」って呼べる日は来ないんじゃないかな、、、そんな気がします。

お母さんが再婚した頃から、色んなことに疑問を持ち始めるようになり、のほほんと生きることができなくなりました。
裏を返せば、今これだけ活動ができてる原動力でもあるのですが。


ただ、最近は本当に少しずつだけど、変わってきているのかなあととも感じます。
以前「ありがとう展」という展示でお父さんと妹に向けた手紙を展示していると、それに感動してくれた人がいました。それに、お父さんも見に来てくれました。
この前の成人式の日には、父と母に置き手紙を残していきました。
こんなに外で発信してるくせして、家族には面と向かって言えない自分が恥ずかしくもありますが、少しずつでいいから良い方に変わっていけばいいなと思います。



2、高校3年の9月に、1年9か月付き合った彼氏と別れたこと


引きずってる自分が嫌で、「このままじゃあかん!!」って思って、変わりたい欲がMaxになりました。
この経験があるから、自分を変えたくて動けるようになったんだと思います。


3、上野敬峰さんとの出会い


大学に入ってからは、充実してたけど単調な毎日の繰り返しで、「忙しいけど何も変わってないな」ってもやもやしてました。
夏休み明けに、友達が入ってる「ROJE」っていう教育団体の宣伝冊子を見せてもらうことがありました。
そのときに「凄い人やで」って教えてもらったのが、上野敬峰さんでした。気になってTwitterでもフォローしてみると、発言してることが深くて、今まで感じたことのなかった「この人に会いたい!」という気持ちが芽生えて、会いにいきました。


上野さんに出逢えたおかえで、「大学の外に、こんなに楽しいことがあるんや!」って知れたことで選択肢が広がったし、彼のたくさん本読んでるとことか、メモを欠かさないところを見習いたいと思い、そのときからノートに書く癖がつきました。
一番初めに見た人の背中がすごく大きかったから、なかなか満足できないのかもしれません。



6、好きなエンターテイメント


○本
・「独立国家のつくり方」/坂口恭平
ブクブク交換会の存在を教えてくれた方が貸してくれた本で、ゼミの先生もおすすめされてたので読んでみると、衝撃的なくらい突飛な人でした。

坂口さんは、建築家であり、ミュージシャンであり、作家であり、“新政府初代内閣総理大臣”でもある人。
言ってることは一見壮大すぎるように見えるけれど、色んな方に賛同してもらえる意見の正確さや人間的魅力を持っています。
何足ものわらじを履かれている点、考えと行動のバランスが取れてる点で、彼をすごく尊敬します。


・「置かれた場所で咲きなさい」/渡辺和子
大好きなおばあちゃんが貸してくれた本。
色んな活動をしている中で、一方がうまくいかないからと場所を変えてみるのも一つの選択肢であるとは思うけど、今居る場所で這い上がらないと、結局目指す場所には辿りつけないんじゃないかなと思います。


○映画・ドラマ


・「マンマ・ミーア」
・「ヘアスプレー」
・「ハイスクールミュージカル」
観た後元気になるのが好き。

・「Gattaca」
この映画の中で主人公が言う、「俺の出来ることをお前が決めるな」ってセリフがすごく好きです。
・「ゴシップガール」
・「プラダを着た悪魔」

「お洒落頑張ろう!」って気持ちになれます。



7、最近の3Happiness


○落ち込んだ時に友達が連絡をくれたこと
最近体も心も疲れてて、「これは愛が足りひんからちゃうか」って思って、入院してるおじいちゃんの携帯に電話して「声聴きたかった」って言ったら、「そんなちっさなことで電話してこんといて」って言われました。後から聞くとその携帯は「緊急用」にって持たされてるものだったからそう言ったみたいなんですが、悲しくて大号泣しました。
彼氏に電話して聞いてもらおうと思ってたけどもう寝てしまってたので、我慢できずにTwitterで「無理や」ってつぶやいたら、東京に居る友達が一番に連絡をくれて話を聴いてくれました。
遠くても心配してくれる人がいるって幸せなことですね。


○部活の後輩がブクブク交換会に参加してくれたこと
テニス部の後輩が来てくれました。
学生団体のイベントって、内輪だけで盛り上がる空気になることが多いから、それ以外の友達をなかなか呼びづらいんですよね。
でも、本なら身近だし、呼びやすいなと思って誘ってみたんです。
楽しんでくれたみたいですごくうれしかったです。


○成人式の日に、大好きな女バスの3人でフレンチを食べにいき、シャンパンを飲んだこと
中学からずっと仲良しな友達です。
こんなに時間が経っても、ずっと会えて盛り上がれるって幸せなことだなあって思いました。
彼女たちとは、生涯付き合っていきたいです。



8、尊敬する人や憧れの人


○尊敬する人


・お母さん
元々はCAという夢や貧困国を支援したいという思いを持ってたのに、やりたいことを我慢してでも私たちの生活を支えるために教師になった人です。
今はフランス語やバレエなど自分のやりたいことにも打ち込んでいて、かっこいいなって思います。

・おばあちゃん
優しくて強くて、いつも落ち着いてる、すごく心の大きな人です。

・上野敬峰さん
私にさまざまな選択肢を見せてくれて、たくさんの人から尊敬されてる方です。
お仕事が忙しい中、あれだけの読書量と行動量を積み重ねられる姿勢に尊敬します。
・歩さん
・ゆきさん
2人とも色んな行動を起こしてるすごい方なのに、姿勢がとても謙虚で自然体。
雰囲気からして、人から好かれることがわかります。


○憧れの人


・村上 萌さん
元“ミス成蹊”で、ライフスタイルプロデューサーとして活躍中の方。
美人でおしゃれで、自分のビジュアルにも気を使いながら、強い思いを持って働かれているところに惹かれます。

・杉岡秀紀先生
ゼミの先生。産・官・民の色んなところで働いてはったから、すごく引き出しが多い方です。
大学で専任講師をしながら地域活性プロジェクトにも携わるなど、何足ものわらじを履いてるところにも魅力を感じます。



9、未来について


○人生でやりたいこと


・ホノルルマラソンに出場する
・モアイに会いに行く
・一生スポーツをする
・家を交流の場にする
・大人になっても朝活や○○会を企画し続ける
・「会いたい」と思われる人になる



○理想の自分像


何か、自分の存在意義を表せられるようなメッセージを残して死にたいです。
そのメッセージが何かはまだわかりません。
それが何かは、走りながら考えようと思います。


時間を消費せずに、丁寧に生きたいです。
目の前の予定をこなすだけでなく、時には立ち止まって、何が得られたのかを考えながら。
忙しくても、「夕陽がきれいだな」とかって、美しいものを美しいと思える心は失いたくないですね。


2足のわらじを履ける大人でありたいし、「AかBか?」って提示されたときに、「AもBも!」って言ってそれを行動でも示していける人でありたいです。


何歳になっても、常に向上心を持ってたいし、何かにワクワクしてたいので、「落ち着けるときってあるんかな?」って思います(笑)。


最後の最後、死ぬ時に「満足したなあ」って思えたらいいな。



1mm happiness


【About you】♯081 中村千波
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■My note■


歩さんとゆきちゃん経由で出会ったちなまいちゃん。
なんとなく、好奇心は旺盛だけどわりとおとなしめの感じの子なんかなあと思ってて、初めて2人でカフェに行ってびっくり!
めっちゃしっかりしてるー!!!笑


ハキハキとしたしゃべり方、通る声、チャーミングな笑顔。
そして、「ただ行動力や勢いがある子」という印象を全く受けない。
理由や思いを、ひとつひとつに対してしっかりと語れるし、自分の悩みや課題もちゃんと把握してる。
2つも年下とは思えなかった。


ちなまいちゃんは、すごくマメ。
最初にカフェに行った時も、事前に私へ質問したいことを考えてノートにまとめてきてくれた。
その質問内容から、ブログやFacebookをよく見てくれたんだなあってことが伝わってきた。
そして今回も、ちなまいちゃんは事前に大方の質問に対する答えをノートにまとめてきてくれたのだ。
おかげで、こっちもすごく聞きやすいし、答えがまとまっているのでとても理解しやすかった。


ちなまいちゃんは「自分のためにしか動けていない」と言っていたので、もしかしたらこの行動も自分が効率よく吸収するためだったり、回答に困らないためにしたものなのかもしれないけど、こうやって小さな準備をすることは、結果的に相手への配慮になり、相手の時間ないし命を尊重することに繋がるとも思うんだ。


追い風が吹いているときは言うまでもなく、
向かい風が吹いているときでも彼女は前に進み続ける。


もがきながら、悩みながら、ときには立ち止りながら、彼女は自分のスタイルを確立していくのだろう。


若干ハタチ・中村千波の可能性は、きっと彼女自身が想像する以上の広がりを遂げてゆく。