ごんぎつね。 | 日々是適当

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2014年生まれの1児の母です。
人生最初で最後の子育ての記録を適度に
適当に綴っております。

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子供が小学校の国語で「ごんぎつね」を学習中です。

 

 

「ごんぎつね」

言わずと知れた、新美南吉さんの名作。

 

近年は「ごんぎつねが読めない小学生」として、子供の国語力低下の例に挙げられる事もありますよね。

 

 

そんな「ごんぎつね」

私が小学生の時も4年生の国語の教科書に掲載されておりました。

 

 

 

今でも「ごんぎつね」を読むと思い出す出来事があります。

それは、クラスメイトだったA君とB君の思い出。

 

 

A君は朗読がとても上手な子でした。

「お手本の朗読」として、先生から指名される程。

 

B君はスポーツが得意でやんちゃな子。

勉強はあまり好きではないけれど、体育の時は「お手本」として実技をやる子でした。

 

 

A君が「ごんぎつね」を朗読していた時、その事件が起きました。

 

 

物語のクライマックス。

火縄銃でごんを撃ってしまった兵十の台詞。

 

 

「ごん、おまえだったのか」

 

 

兵十が乗り移ったかの様なA君の朗読に、教室中が涙を浮かべたその瞬間。

 

 

「そうだよ」

 

 

誰かが、裏声でそう答えたのです。


 

 

「誰ですか!

今、『そうだよ』と言ったのは!」

 

 

教室中の涙が引っ込んだのと同時に、先生の怒気を含んだ声が教室に響き渡りました。

 

 

「俺です」

 

 

正直に答えたB君は偉かった。

偉かったけれど、簡単に許して貰えるワケもなく。

 

そこからは「ごんぎつね」の哀しいお話を読み解く時間ではなく、B君への説教タイムになりました。

 

 

私は今でも「ごんぎつね」を読むと、哀しい結末よりも先に、あの日のB君の「そうだよ」と言

う裏声と先生のお怒りMAXな説教を思い出すのです。

 

 

 

余談。

 

子供に、あの時のB君の様に「そうだよ」と言ってしまう子が居なかったか聞きました。

 

 

「そんなバカな事する子、居るワケないじゃん。

先生に怒られるって判ってるのに、そんな事誰もしないよ」

 

 

瞬殺でした(笑)