そして約束の日 . . .
5分くらい遅れていくと櫻井さんがもうお店の
前で待っていた。
あ、ホントにあのネクタイだ。
「 すみません、お待たせしました 」
「 ったく…
オレを待たせるなんてオマエくらいだ
ほら、入るぞ 」
櫻井さんがドアを開けてくれて腰に手を添え
られて中へ促される。
なにこのスマートなエスコート。
さすが超SSクラス。
てゆうか、オレ男だけどこの人は誰にでもこ
うなんだろうか?
ちょっと高級そうな和食屋さんというか居酒
屋さん。
オシャレで落ち着いた雰囲気の個室に通され
て緊張する。
「 酒は飲めるのか? 」
「 なんでも飲めます 」
「 とりあえずビールでいいか? 」
「 はい 」
ビールとお通しが運ばれてきてグラスを軽く
合わせた。
「 適当に何品か持ってきてもらうように頼ん
である
食べたいものがあったら言えよ 」
「 ありがとうございます
ここはよく来られるんですか? 」
「 うちの社長とはよく来るな 」
「 そうなんですか 」
お気に入りのお店に連れてきてくれたってこ
となのかな?
「 失礼します
旬のはまぐりの天ぷらです 」
テーブルに置かれたコロンとした天ぷらはす
ごくおいしそう。
「 これ美味いぞ 」
「 櫻井さん、好きなんですか? 」
「 あぁ、貝類は好きだな
相葉は何が好きだ? 」
「 やっぱりお肉ですかね 」
「 じゃあ、次は焼肉にするか 」
貝類が好きなこととか、たまに浮かぶ笑顔と
か…
話しているうちになんだか憂鬱な気持ちが消
えていく。
会話をするたびにこの人のことが知りたいっ
て気持ちになってくる。
気づけば櫻井さんとのこの時間を楽しんでい
る自分がいた。
*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*
そして、サラッと次の約束。
Mさん、はまぐりの天ぷらおいしかったね✨