この映画に出てくるフェチには共感できなくても、この手の人からは共感されない『欲』というか、好きなモノ・キライな(苦手な)モノが私にもある。


まず小さい子どもが苦手で、どう接したらいいかわからない。例えば動画や画像で、しかもものすごく顔がかわいい子限定であれば、観賞用には見ていられる。

だけど普通の造形の子どもや赤ちゃんに関して、「かわいい」とは思えない。


子どもが欲しいと思わなかったり、かわいいと思えない女性は少数派であり、LGBTQ並みにいやそれ以上に理解は得られない。

子どもがいないと言えば、「これから?」や「欲しいでしょ?寂しいでしょ?」なんて言われても返す言葉に困ってしまう。


好きなモノというか、好きなタイプの人は、昔から年の離れた男性だ。中学、高校の頃は、同級生や先輩の男子学生より、おじさん先生と話すことが好きだった。


大人になってからも実際に、29歳離れた男性、25歳離れた男性と付き合った経験がある。

これは、実の父親との関係がうまくいってなかったから、彼らに『理想の父』を求めていたのかもしれない。

それでも、恋愛の対象として親子ほどの年の差でも、私には違和感がなかった。


この映画を観て、そんな自分を肯定されたような気持ちになった。

でも別に認めてもらいたい訳ではない。


ただ同じような人もいる、共感はできなくても理解はできる、そう思った私のような人はきっといっぱいいるのではないかと、そう感じた。

そう感じさせただけでも、この作品が世に出た意味はものすごくある。