毎月映画を見ているのに感想は残していなかったので、自分のための備忘録としてほんの一言、超個人的な気持ちを残しておくことに。


いつも他人のレビューを読んで、自分の気持ちに近いものがあったときに「代わりに言語化してくれた!」とスッキリして終わりだった。

でも、執筆活動している身として、これでいいのだろうか?と。


たとえ誰にも響かなくても、最初の読者の自分にさえ響く内容であればそれで十分!……としよう。


さてこの『オジサン、劇団始めました』は、何となく内容の見当がつくものの、だからこそ見たい!と思ったのだ。

そして、その予想を裏切ることのない内容だったので、笑わされて泣かされた。

どうなるかわからないから見たい!ものもあればその逆も然り。


いつか忘れてしまうような内容ではあるけど、良かったところはたった一つ。

私は、主人公がずっと練習していた「愛してる」が、練習中下手過ぎて本番大丈夫か!?と心配していた。

しかし本番の舞台では、相手の役者を自分の奥さんに見立てて、感情を込めて「愛してる」を言った。

それがあまりにも、気持ちが込もっていて、そこに感動して自然と涙が流れた。


練習していた下手過ぎる「愛してる」を見ていたからこそ、『偽物』と『本物』の違いがくっきりわかった。


渡辺いっけいさん、下手な芝居もリアルに見せる芝居も上手くてスゴイ❗

この本物の(と思えるほどリアルな)「愛してる」という言葉を聞く、というか本物の「愛してる」を感じるためにわざわざ見に行ったようなものだった。