直木賞候補にもなった荻原浩の小説「愛しの座敷わらし」を映画化した家族の再生物語。
東京から岩手の古民家へ引っ越すことになった一家が、その家に宿る座敷わらしに導かれ、家族のきずなを取り戻していくさまを描く。
劇場版2作も大ヒットした『相棒』シリーズの和泉聖治監督がメガホンを取り、同シリーズで絶大な人気を誇る水谷豊が『逃がれの街』以来の単独主演を務める。
共演には安田成美、NHK大河ドラマ「龍馬伝」の濱田龍臣、『告白』の橋本愛、草笛光子らがそろう。




あらすじ

HOME 愛しの座敷わらし
絶賛公開中!
大切なものは、どこにあるんだろう・・・。
東京から引っ越した一家が、“座敷わらし”との出会いを機に家族の絆を取り戻してゆく、やさしい希望と再生の物語。
原作 「愛しの座敷わらし」荻原浩(朝日新聞出版刊)
監督 和泉聖治
脚本 金子成人
出演 水谷豊

父・晃一の転勤で岩手県の片田舎にある古民家へ引っ越すことになった高橋一家。
家でも会社でも居場所がない晃一、夫の能天気さに不満な妻・史子、ひそかに友人関係に悩む中2の梓美、好奇心旺盛なのに過保護に扱われる小4の智也、認知症の疑いがある晃一の母・澄子、家族は一緒に暮らしているのに、心はバラバラ。
そんな一家が築200年の新居に移ってようやく田舎暮らしにもなれてきた頃、智也は着物を着た不思議な子供に出会い、梓美も鏡に映った人の顔を目にし、史子は気づかぬ間に物が消えるという現象に遭遇、澄代もなにやら感じている様子。
やがて、古民家には座敷わらしが居ついていることがわかり、家族の関係に微妙な変化が……。
本作は東京からやってきた一家が、そんな“座敷わらし”と出会うことでそれぞれの生きていく意味や自信を取り戻し都会での生活で気づかぬうちに失ってしまった家族の絆も新たに作り直していく、やさしい希望と再生の物語です。
バラバラな家族がつながりを取り戻す――やはり、座敷わらしは幸運を呼び込むのでしょうか!?


キャスト・スタッフ
原作 : 「愛しの座敷わらし」荻原浩(朝日新聞出版刊)
監督 : 和泉聖治 「相棒」シリーズ
脚本 : 金子成人 「義経(NHK大河ドラマ)」「敵は本能寺にあり(EX)」
出演 : 水谷 豊 「相棒」シリーズ
制作プロダクション : 東映東京撮影所/東映テレビ・プロダクション
c2012 「HOME 愛しの座敷わらし」製作委員会

「HOME 愛しの座敷わらし」主演・水谷豊 ホームドラマに出たかった
産経新聞 4月29日(日)17時52分配信

水谷豊さんが語る

「常に新しい自分と出会いたい」と話す水谷豊

人生とは旅をしているようなもの。そう言う水谷豊の旅は今年、節目の60年を迎える。「人生60歳から。今までは準備期間です。これから、良い旅をたくさんしたい。帰る場所があるから、旅は楽しいんですね」

帰る場所=家。
そんな家族の絆をテーマにした主演映画「HOME 愛しの座敷わらし」(和泉聖治監督)が28日、全国公開された。作家、荻原浩氏の小説が原作だ。

《晃一(水谷豊)の転勤で、高橋一家は東京から岩手の田舎町へ引っ越すことに。新居は築200年の古民家。慣れない田舎暮らしに家族はすれ違うが、ある不思議な現象をきっかけに絆を取り戻し始める》

「ずっとホームドラマに出たかったんです」。日米のテレビドラマに夢中だった少年時代。ドラマの中の平凡な家庭の日常で起こる劇的な事柄が魅力だった。

特にこの10年で、ホームドラマへ出演したいという思いが強まった。「世の中が家族を考える時期に来ていたし、僕は毎週、(『相棒』シリーズで)犯人を逮捕していたんで…」
 演じるときは常に、自分ならどう思うかを考える。今回は、平凡な会社員の父親役。ポイントは「正直さ」だった。終盤、会社の上司に対し、あるセリフを言う。
「僕が、彼を信頼できると思ったシーンです。普段、空回りしている彼を、あんなキレイな奥さんが好きになった理由はそこだろうなと」

役柄と重なるものがあった。妻で女優の伊藤蘭との間に、女優となった一人娘の趣里がいる。映画同様、思春期の娘の対応は難しかった。映画の中で、不思議な現象に驚いた娘が父に抱きつく場面がある。「子供はこわがっているのに、父はスキンシップができて少しうれしい。あの気持ちはすごくわかる」と笑った。

映画に出てくる座敷わらしを含め、目に見えないものの存在を信じている。「縁や人間の心もそうでしょ」。あるエピソードを教えてくれた。夜、良いことが起こる気配を感じるというのだ。「思わず飛び起き、うれしくて笑ってしまう。で、蘭さんに報告に行くんです」。そんな夫に妻は「うらやましいわ」と言ってくれるとか。

テレビの世界にあこがれ、近所の人に勧められ、児童劇団に入団。高校時代、一時、芸能界から離れるが、大学受験に失敗。アルバイトを探していたとき、知り合いのプロデューサーから声をかけられた。「人の縁によって、いまここにいます」

歌手でもある。
「俳優はバイト。歌手はパート。本業は“生きていること”です」と言う。結婚23年、妻とけんかをしたことがない。「この出会いは一言で表せない。彼女は言葉を超えた存在です」。はにかみながらも、力強く語った。

「人って分からないから面白い。自分を分かった気にならず、常に新しい自分と出会いたい」

旅はまだまだ続く。(橋本奈実)






本当に何処にでもあり得る普通の家族の日常。
とてものどかで穏やかな気持ちになる映画でした。
ばらばらだった高橋一家が、座敷童の存在を感じながら楽しく家族を修復していく、という映画です。
田舎の景色、とても良いですよ。
高橋さん(水谷豊)の一生懸命に家族を守ろうとする気持ちが、生き方、十分伝わりました。

水谷さんがついてきてくれてありがとう、成美さんが一緒にいきましょう と言うシーン、があるのですが。
いいですね、あったかい夫婦愛。

座敷童が成美さんの背中でおんぶしてるシーンはなんとも暖かく微笑ましくふんわりした気分になりました。
とにかく座敷童がめちゃくちゃ可愛かったです。

普通に安心して観られる映画でした。

とにもかくにも、最後まで暖かな気持ちになれたいい映画でしたね。