二十四節気の十五番 白露

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夜の涼しさが強まり

朝の草花に美しい朝露(白露)が宿る時期。

 

詩経「蒹葭(けんか)」には白露が詩の中に登場します。



兼葭蒼蒼  兼葭蒼蒼たり

白露為霜  白露霜と為る

所謂伊人  所謂伊の人

在水一方  水の一方に在り

溯洄從之  溯洄して之に從はんとすれば

道阻且長  道阻にして且つ長し

溯游從之  溯游して之に從はんとすれば

宛在水中央 宛として水の中央に在り

 

会いたくても会えない伊の人への想いを詠い綴ったものです。
夏の楽しい喜びあふれる季節から、秋はもの悲しく憂いを抱きやすく、
ため息が出やすくなったり、慎重に考えやすくなったりしやすい季節なのです。

秋風に吹かれて大切な人、地、時へと思いを馳せるのは良いですが、想いに囚われ過ぎるのもバランスが良くないですよね。

 

思いを馳せるのなら、次に会う時の喜びや力へと繋がる思いを育てていく。

そのためには心と身体にも、秋は潤いが大切な時期ですね。

白露の時期は秋の乾燥だけでなく、朝晩の涼しさが加わって、肺は乾燥と冷えによるダメージを受けやすいです。

 

そんなこの時期に旬を迎えているのが梨

幸水、豊水、二十世紀、新高、荒尾など皆さんの地元ではどんな梨が旬を迎えているでしょうか?

私が育った福島は「果物王国」と呼ばれ一年を通して果物が実り豊かな地

この時期は幸水、豊水、二十世紀に洋梨のラフランスも実ります。

そんな梨は肺を強く潤し、咳を止め、痰を取り除き、解熱効果、消化促進などの効能があります。

疲労回復効果もあるので、是非綺麗に洗って皮ごと美味しくいただくのもオススメです。

秋の時期に毎日梨を1個食べ続けた年は、主治医から「とても綺麗な喉をしているけど?」と褒めてもらった経験もあります。

 

ただ解熱効果もある梨は、食べ過ぎると身体を冷やし過ぎになりやすし、日持ちもしにくい食材なのが残念なところ。

その梨の果汁を煮詰めて作られたのが

「梨蜜」

我が家では熊本の果樹園さんから毎年わけていただいてます。

瓶詰めされた梨蜜は、みたらし団子のタレの香りと味わいの奥に梨の甘味と潤いを蓄えています。

喉の乾燥や咳が気になる時に、そのまま舐めるだけでなく、紅茶やヨーグルト、トーストに加えて美味しくいただいてます。

果樹園さんからのメッセージでは「水やお湯で薄めてお飲みいただいても美味しいです」ともいただきました。

 

もちろん、梨だけでなく、葡萄、無花果(イチジク)、石榴(ザクロ)、林檎も旬を迎えてきますね。

夏が旬と思われる桃もまだまだ9月は旬なんですよ。

 

葡萄は血を補い、イチジクやザクロ、林檎は肺を潤し、桃は疲労回復を助け、いずれも夏に酸化した身体に優しく抗酸化作用を届けます。

美味しい旬の果物をいただき、想う心と支える身体に潤いを届けてあげて、近づいている秋本番を迎える準備をしていきましょう。

 

余談ですが

詩経は中国最古の詩集。儒教の基本経典四書五経のひとつとなっています。

四書五経:四書「論語」「孟子」「中庸」「大学」五経「詩経」「易経」「書経」「礼記」「春秋」
薬膳は中国伝統医学を食を通して実践し生かしていく学び。その土台となる中国哲学と思想を学びふれていけるのも薬膳を学ぶ楽しみでもあるんですよ。