そしてなくしたものをおいもとめるもの
ごらんよ 光っている羽の色を
あのむしはひとりでないている
あのむしはかなしみ
かぎもほうせきもあったけど
こたえはありませんでした
だまされるのと
だますのと どっちがすき?
だまされたくないっていうなら
だますしかない
だまそうとしているひとをね
だましたくないなら
ほんとうのことをいうしかないね
だまされそうなひとのために
だましてることもきずかずに
だまされてることにもきずかずに
ひとって しんじゃうよね
べつのようにみえて
おなじものが
こんなにもあるのに
砂にもじをかくように
なにもかもすてたくなったとき
かなしみはびんがわれるように
あるのではなく
ひっそりとはながさくように
そこにあります
まぼろしのように光っている羽
だれにもしられないように
だれにもみえないように
そうだからあのむしは
きっとあなたの
かなしみです
ねむるような
だれもみたことないもりで
たったひとりでないてるだけ