お船は遡行をとおってゆく誰かの体の中のどこかの小さな扉の前に舞い降りた生き物になりたい。心の皮膚にしみわたる液体のように、誰かの生きる一瞬一瞬になれればいいのに満たされない温度とともにそのこえに耳がおいつくまでずっとながく、忘れないものに