精霊たちーペン画トリミング | ザーアートマンのブログ

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ペン画の展示。絵のサイズはハガキ大です。定年後書き溜めた絵画をできれば毎日一枚展示していきます。

 

 

言葉の物語 

 <ードク

 

「毒々しい化粧で、毒気に当てられる」なんてことありま

すが、ある辞書によると、過剰な飾りから出た言葉と書

いてあります。

 

「ちょいと、毒味を」なんて、気楽なことは言ってられま

せんね。

大量殺人兵器サリン!

しかも、地獄の苦しみを与える悪魔の毒薬。

原爆のように「使われる前に使っちゃえ」と、

ならないことを祈るばかりです。

 

昔の毒薬は、ターケットを絞って使われました。

「銀の匙」を「幸運のお守り」として誕生の時に贈る習

慣は、この毒に関係しているみたいです。

ヒ素系の毒薬は、銀に反応し、銀が黒ずむと言います。

また、豊かな家に生まれたことを表す「銀の匙」。

毒殺は高貴な人にとっては脅威であります。

貧乏は、自分で毒を食らうくらのもの。

毒キノコ、毒フグ食ったりして。

 

毒味役はどの国にもいました。

日本では、「鬼食い」といわる主君の毒味役がいま

した。そのため、高貴な方は、温かいものを食べたことが

ないなんて。

 

ボルジア家の毒薬』。

権謀術数を駆使したイタリアルネッサンス期チェザーレ

ボルジア

彼の使った毒薬は「カンタレラ=歌を歌わせる」。

「ボルジア家の毒薬は、彼らの望みのままに。

「相手を1日で殺すことも、1カ月で殺すことも、あるいは

1年でころすこともできるのだ。

酒に投入すれば味が良くなって、

つい、舌鼓を打ち、飲み干してしまう。」

             ユゴー著『ルクレチア・ボルジア

澁澤龍彦著『毒薬の手帖』からの孫引きでした。

 

字義は「人の生命や健康を害するもの」とあります。

気の毒」は心の健康を害するもの。この言葉は「

の薬」、つまり心を楽しませる保養に対立する言葉とし

て生まれたと言います。

自分の心を痛めると、死にもつながりかねません。

心の内で増殖して、猛毒となるのであります。

 

ちなみに、「苦味」はを知る味覚、「酸味」は腐敗

知る味覚。

 

第一の辞書

<「」は「くさ」に「人がみだらになる」で、人をみだら

にする草、どくの意味。>

なんですと。これ大麻のことですか?

第二の辞書

<「」は「生=くさの芽生え」に「母=子をうむ」で、

もと薬草のエキスをとって強請剤に用いられたもの。

刺激が強すぎ、常用するとひどい害を及ぼす。>

何かこじつけみたいですが、このような話、ありました

ね。

金瓶梅』、潘金蓮が精力の弱った西門慶に精力剤を

毎日飲ませ事に及び、ついに西門慶は衰弱死します。

精力剤は媚薬でありますが、過ぎると毒に変わるんで

すね。

 

毒牙

邪悪な手段、行為。

 

毒気

人を害する悪い気ですが、人を落とし込めようとする気

持ち。

 

毒暑

酷い暑さ。酷暑

 

毒婦

奸婦とも言いますね。

さてどのような者たちか。

世界悪女大全桐生操著(文春文庫)

『残酷世界史血に飢えた悪女たち』桐生操著(晋遊社)

ご覧になって見られては。面白いですよ。

 

毒薬

毒薬は口に苦けれど、病に利あり

この場合の毒薬は、からくにがい薬、強い薬、よく効く

薬のこと。

毒薬変じて薬になる

抗癌剤はこの代表格ですね。

 

毒竜

毒で人を害する竜のことですが、欲望煩悩のたとえ。

  安禅毒竜を制す(唐・王維)

 

毒を以て毒を制す

  悪は悪を以て

 

毒にも薬にもならない

つまらない。どうでもいいということ。

 

毒を食らわば皿まで

いまさら退きようがない。ならばいっそ。

 
2017.9掲載再考

 

 

今日一日 幸運でありますように!

 

                    誤字脱字ご容赦ください。