こんにちは、無憂です。
少し前の記録になるのですが、クライアント様からフレーズクラウドや数値データ公開の許可を頂いたセッションについて、セッション記録を共有したいと思います。
452番の記事でも軽く触れましたが、このときはセッション内容の具体的なところにまでは踏み込んでおりません。
このセッションは私にとってもとても興味深いものでした。
なぜならば、この方がプロのカウンセラーとして、カウンセリングの業界で既に地位を確立された方だったからです。その意味でもおそらく初めてのケースでしたし、さらに興味深いのは、この方が、フレーズクラウド・セラピーや、ブレイン・アップデートの源流のひとつである、ディマティーニ・メソッドを熱心に学ばれた方だったからです。
ディマティーニ・メソッドというのは、アメリカのカイロプラクター医のジョン・ディマティーニが確立した自己啓発あるいはセラピーの方法であり、陰陽のバランスを取るという考え方の源流がここにあります。
いわば、本家直伝の技の継承者にしてカウンセラーとしても遥かに経験が上回る方が、なぜか傍流の亜流の私のところの門を叩きに来た、というわけです。
どうしてわざわざ？とやはり聞いてみたのですが、このクライアントの方いわく、ディマティーニ本人からディマティーニ・メソッドを学んでいるので、もちろんディマティーニ・メソッドを自分で何度も試みたが、それでも自分ではどうにもならない積年のテーマがあり、ブログの記事を読んで、ピンときたのでぜひセッションを受けてみたい、ということでした。
その積年のテーマとは
ちゃんとやらねばならない
という意識でした。幼い頃に、お父さんからの影響でこのような意識が染み付いてしまった、自分でもそれが分かっていて、これをなんとかしなければいけないことも分かっているのだが、自力では解決できない、ということでした。
なぜこれがそんなに問題となるか、他人からは分かりにくいですが、経営者として、税金の管理について、過剰に失敗を恐れてしまう、恐怖を覚える、というのが現実的な問題となっていたそうです。
そういうわけで、クライアントさんの頭の中の観念（思い込み）を捕まえて、それをもとに作った陰のフレーズクラウド（言葉の雲）はこのようなものでした。
不義理をしてはいけない、とか税金の失敗への恐怖などが並んでいます。
これを他人である、読者の皆さんや、カウンセラーである私が見たところで、何の感情も生じないのですが、不思議なことに御本人だけは強烈な負の感情エネルギーを体験します。
無憂
他人の方のフレーズクラウドをお見せしたときとはだいぶ印象が違うんじゃないかと思うんですが、どうでしょう？
クライアント
（笑）だいぶ印象が違います。
この、胸に刺さるような、迫ってくるような。責められているような印象です。
強い、責めるようなエネルギー。めちゃくちゃ重い、すごい硬いエネルギー。
無憂
こんな雰囲気の人が道の向こう側から歩いてきたら？
クライアント
逃げたいですね。距離を起きたい。向き合いたくない。怖いです。近づきたくない。彼が思ったような人間になれないし、彼のエネルギーに順応できないから逃げたい。
もしこのエネルギーを書き換えることができたら、心が風になるというか
このときのクライアントさんの言葉をプロンプトにしてAIに描かせた絵がこちら。こんな化け物が歩いてきたらそりゃあ誰でも逃げますw
不安で過呼吸気味になるというお話で、陰のフレーズクラウドのエネルギーは胸に刺さり、それを変えれば心が風になる。すべて呼吸器系の反応になっているのが興味深いと思いました。
なぜならば、五行のメタファーで考えますと、呼吸器系を司る肺経というのは五行の金すなわち罪悪感と自己防御の象徴とされており、税金で失敗したらとんでもない悪人になってしまう、という恐怖・不安、こちらは五行の水。五行相生の関係では金から水が生じると言われ、つまり金のほうが原因（上流）となって、水（下流）に影響している、という図式が考えられるからです。
クライアントさんによると、私のこの指摘で思い出したのは、喘息にずっと悩まされていたのが、あるとき乳製品をやめたら治ってしまってそれ以来体は健康になった。しかし、思い出してみれば、ちょうどその頃から、この「ちゃんとやらねば」というストレスが非常に強くなった、と言います。もしかして、喘息の症状がそれまでは何かバランスを取っていたのかも、とおっしゃいました。喘息が治って心の方に症状が出るというのは興味深い逸話だな、と私も思いました。
この陰のフレーズクラウド（言葉の雲）は、クライアントさんの頭の中から引っ張り出してきた言葉を集めて表示しているだけです。この言葉はおそらく幼稚園の頃からクライアントさんの頭の中にずっと居座っていたもの。もちろんクライアントさんの頭の中にはこれだけではなくもっと広大でいろいろなものがあるわけですが、その中にこういう言葉・観念が混じっていた。
このフレーズクラウドからクライアントさん本人が感じる感情エネルギーというのは、クライアントさんの周囲の人が折に触れてクライアントさんから感じていたエネルギーそのものではないか、と考えられます。
無憂
じゃあ、この陰のフレーズクラウドから出てくるこのエネルギーをずっとこのまま持ち続けたいですか？
クライアント
いや、もう、手放したいです。
こうやって意思確認を取って、いよいよ陰陽のバランスを取りに行きます。
長くなりそうなので今回はここまで！
読者の皆様、今年もたいへんお世話になりました。
フレーズクラウドセラピーをご利用になられたクライアントの皆様、皆様のひとつひとつのセッションがセラピストとしての私を成長させてくれました。中には期待通りの結果にならなかったケースもありますが、それも含めて貴重な勉強をさせて頂いております。この経験を今後のセラピーに役立てたいと思いますので今後ともよろしくお願いいたします。
それではどうぞ皆様、よいお年をお迎えくださいませ。
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