東京都江戸川区での引き篭もり調査が、悪い意味で話題になってます。


と言うのも、この調査がもたらす引き篭もりってのが、あまりにご都合主義で理不尽。

見え隠れする本質を隠すあまりに、本末転倒な話になってるからです。


引き篭もり…


その名が示すイメージってどんなのですかね?

50代の私の世代が、最初に引きこもり云々と言われた世代なのでは?って思ったりします。

インターネットの広がりと2ちゃんねる(現・5ちゃんねる)のブームに伴い、自室や実家から出ず、親の金を当てにして、社会コミュニティに参加出来ない…

ある種の社会不適合。


そんなイメージだったのですが、コロナ禍で在宅勤務を余儀なくされたのに、企業が在宅ワークをやめて出勤しろ!って成りだしたのに、それに応じず在宅ワークを続けたい!ってする人にも、引き篭もり・準引き篭もりって定義にしたから、何だそりゃあ?って話になってます。


そもそも論で言えば、在宅ワークでも会社組織を維持できたのに、何で今更?って話になります。

働き方改革・多様化!って、声を大にした政府は何だったのですかね?

本当に出勤して貰わないと仕事が回らないなら、その会社はもう潰れて存在してないわけですよ。

2年余りのコロナ禍、中小なら二月も仕事が停滞したら潰れます。

そこに自己資金の有無や補助はあまり関係無いです。

潰れる理由で一番大きいのは、得意先をなくす事だからです。

一月くらいなら得意先も待ってくれるかも知れません、ですが二月は得意先も仕事が回らなくなる、当然別の取引先を探します。

そうなると停滞後に再活動と言っても、得意先が無いのだから事実上の倒産です。

だから今迄在宅ワークで持ち堪えた会社は、これからもスタンスを変えなくても、基本維持は出来るのです。

じゃあ何故、今更出勤強要?って話になります。

業態によっても千差万別なので、皆が皆とは言いませんが…

付き合いのある会社の中で、その会社や付き合いのある他社の話で、「あぁ…そう言う話になりかねないよなぁ…」って思う話をいくつか聞きました。



「名ばかりの管理職に仕事が無いんだよ…

   その人達に、今更別の業務覚えてって言っても、ちょっと無理なんだよ…」



ですよねぇ…感が凄かった。

目の前の人を見て、姑の如く小言を言うのが管理職。

そう勘違いをして、管理の実態が出来ない管理職の人には、目の前に物理的に人が居るってのが一番大事で、在宅ワークだとその仕事が出来ない…

嫌な言い方すると、その組織にいらない人が露呈したのだが、その人達は上の立場だからどうにもならんって話です。

だから、その人達に仕事の様な物をさせるために出勤しろって話です。


はっきり言ってアホですね。



で…出勤強要に乗っかってる行政の、小賢しい言い分が今回の調査に隠れています。

これは役所の知人に聞いた話ですが、日本全体として生活動線のダメージが回復出来ないんだそうです。

出勤をする、自宅から定期的に同じルートで行動する。

これって都市開発には凄く大事な話です。

公共交通機関の売上は勿論、その交通機関と自宅の間に通らざるを得ない動線上に在る商圏。

分かりやすく言えば、駅前のショッピングモールや、バス停から自宅までの間の商店街とか…

ほぼ毎日目にするから、ちょっと寄っていこうってなる販売店や飲食店…

それらが人流が減ったので、売り上げが戻らない。

だから在宅率が高い事を悪のイメージに置き換えて、人流を戻し経済活性化させたい。

その為に引き篭もりってワードが凄く便利なんです。


ですがねぇ…

実際コロナ禍で出来た新規店でも、売上を伸ばす店舗は沢山あります。

それらは今までに無い特色を売りにして、その店に行くって目的をユーザーにもたらしています。

売上回復につながらないのは、補助金に甘んじて、時間を貰えたのにそのうち元に戻ると期待して、なにも進展しなかった店舗の責任じゃないんですかね?って思うわけですよ。

本当に導線の問題なら、新規店も同じ様にダメージ喰ってるはずですから…


それを無理やり人の流れを戻して回復させようって期待しても、そこまでに必要無いって切られた店舗に、ユーザーは戻らないって思うんですけどね。


在宅ワークの人だって無策では無い、効率を求める為に快適化としてパソコンデスクやイスを新調した人。

自宅のネット環境改善させた人。

そんな人達を沢山知ってます。

在宅ワークだって、そこを職場とする為に個々に改善だってしてる訳ですよ。

それを改善しなかった人を助ける為に元に戻す…

本当にバカですか?って思ってしまう。


国民はバカでは無いです。

行政も変な形に乗っかり、本質をバレない様に姑息な真似をしても見透かされてますよ!



彼らの定義の中では、私も準引き篭もりになるそうです(笑)

でもね…私はそんな言葉遊びをしてる輩に付き合う程、暇では無いんですよね。