●阪神は終盤に救援陣が打ち込まれ、逆転負けした。 4回に大山悠輔内野手(29)のソロ本塁打で先制。梅野が2本の適時打を放つなど 8回までに5点を加え、4点差をつけた。先発の西勇輝投手(33)は 6回1失点と試合を作り、迎えた 8回の守備が誤算だった。3番手・桐敷拓馬投手(25)が二死 1、 2塁から村上宗隆内野手(24)に中前適時打を許して1点を失うと、代わった4番手・漆原大晟投手(27)が満塁で長岡秀樹内野手(22)に走者一掃の適時 2塁打を浴びて同点に追いつかれた。なお 1、 3塁となって岡田彰布監督(66)はマウンドに岩崎優投手(33)を送ったが、代打・山田哲人内野手(31)に勝ち越しの適時打を許して逆転された。攻守がかみ合わずに連敗を喫し、34勝34敗5分けで再び勝率5割に逆戻りとなった。必勝の継投で逃げ切りに入っていた8回。3番手の桐敷拓馬投手が一死後に四球と安打でピンチを作り、二死としながら村上宗隆内野手に中前打を打たれて、 5- 2の 3点差。ここでピンチに強い漆原大晟投手が投入された。先発西勇輝の好投と、打線の奮起で楽勝ムードが漂っていたが、最も信頼できるブルペン陣が打たれるというショッキングな展開に。ベンチの岡田彰布監督も、ぶぜんとするしかなかった。ゲームセットも「まさか」だった。阪神ベンチは誰1人動けず、本塁手前で突っ伏す植田海内野手(28)を眺めるしかなかった。8回に4点差を逆転され、逆に 1点を追うことになった9回。二死 1塁から佐藤輝明内野手(25)が左翼越えに 2塁打。代走の切り札、植田は本塁をめがけて快足を飛ばしたが、相手の中継プレーが完璧だった。植田は本塁のかなり手前でタッチアウト、試合終了となった。
●阪神の自慢のブルペン陣がそろって崩れた。岡田彰布監督は投手コーチのプランニングに疑問を呈した。6回 1失点の西勇輝のあとを受け、7回から継投に。2番手石井大智投手(26)は7回を無難に抑えたが、4点リードで迎えた8回が大誤算だった。セットアッパー桐敷拓馬投手が一死から四球を出し、2安打されまず 1点を返された。安定感のある左腕の乱調に、ブルペンも対応に追われた。ピンチでの途中登板に強い漆原大晟投手がマウンドに向かったが、四球で満塁とし、長岡秀樹内野手に3点2塁打を浴びて同点にされた。実は岡田監督は桐敷のあとは漆原ではなく、ハビー・ゲラ投手(28)を想定していた。開幕から岩崎優投手とダブル守護神を組んで活躍したが、調子を落とし、2軍調整をへて、26日に復帰登板を果たしていた。セーブシチュエーションになれば岩崎の登板も当然考えていた。結局、ほとんど準備できていない守護神・岩崎優投手が漆原のあとにマウンドへ。頼みの左腕は、代打の山田哲人内野手に決勝左前打を打たれた。岡田監督は打たれた3投手を責めることはしなかった。ベンチに入っている安藤優也投手コーチ(46)と、ブルペン担当の久保田智之投手コーチ(43)に対して嘆き節が止まらなかった。
●西勇輝投手がホセ・オスナ内野手(31)に今季初の本塁打を浴びた。 2点を先制した直後の4回。先頭のオスナが変化球を打ち上げた打球は、風にも乗って左翼ポール際に吸い込まれた。西勇は今季は10試合で被本塁打ゼロ。昨年 9月 5日の中日戦(バンテリン)で細川成也外野手(25)に浴びて以来1本も打たれていなかったが、約 9カ月ぶりに浴びる一発で1点差で詰め寄られた。しかしこの後は村上、ドミンゴ・サンタナ外野手(31)、長岡を 3人で抑え、追加点は与えなかった。当初は28日の今カード初戦に先発予定だったが、雨天中止を受けて 2日スライド。中 8日で臨んだ今季初のデーゲーム登板だったが、安定感抜群の投球を神宮のマウンドでも披露した。
●一度相手に傾いた流れは、岩崎優投手にも食い止めることはできなかった。ブルペンでは同点に追いつかれた直後にあわただしく投球練習を開始する姿もあったが言い訳はなかった。
●「5番・左翼」で出場した前川右京外野手(21)がマルチ安打で好調をアピールした。 2回先頭で右前打を放つと、 4回には大山の先制アーチの直後に左前へ。梅野隆太郎捕手(33)の 2塁打で2点目のホームを踏んだ。 9回二死からは四球を選んで佐藤輝につなげた。最近 5試合で3度も2安打を放っており奮闘を続けるが、まさかの逆転負けに笑顔はなかった。
●大山悠輔内野手が 4回、22日の横浜DeNA戦(甲子園)以来5試合ぶりの一発となる先制の5号ソロ本塁打を放った。打った本人も驚いた表情で、スタンドに飛び込むボールを見つめた。カウント 2- 2からサイスニード投手(31)が投じた 6球目、外角低めの直球を捉えると、一度は捕球できるかと構えた右翼手がずるずる下がり、強い風にあおられた打球がそのまま右翼スタンドへ。 3塁ベース付近まで全力で走っていた大山が、不思議そうにホームを踏んだ。自身22打席ぶりの一発で好投の先発・西勇を援護した。続く前川が左前打で出塁し、二死から梅野が左中間へ 2塁打。前川が 1塁から一気に生還し、 2点目を加えた。勝利に向けて、打棒でチームをけん引している。
●阪神が梅野隆太郎捕手の2打席連続適時打で追加点を奪った。 2- 1の 6回。二死から佐藤輝が直球を弾き返し、右中間フェンス直撃の2塁打でチャンスを作る。続く梅野は 2球で追い込まれながらも、変化球を 1球見逃して 4球目。鋭い打球で 3遊間を破り、佐藤輝が生還した。これで 3- 1とし、好投を続ける西勇に女房役が再び2点のリードをプレゼント。勝てば打のヒーローの一人だった。梅野隆太郎捕手は今季初のマルチ打点で存在感を示したが、4点差をひっくり返されての逆転負けに笑顔はなかった。今季もリードはもちろん、ブロッキング、肩では魅せてきたが、打撃は打率1割台に低迷してきた。 5月下旬から 6月上旬にかけては23打席連続無安打とドン底だった。捕手陣の打撃が振るわないことも、チームの得点力が上がらない一因に違いなかった。チャンスで打てず「本当はバットで、もっともっと投手陣を援護したい」と漏らしたこともあった。 6月最後の一戦で快音を響かせ、あとは勝利のハイタッチのときを迎えるだけだったが、まさかの暗転。リリーフ陣を導けずに自分を責めたが、前を向くしかない。 2日からの広島 3連戦(マツダ)こそは、攻守で体を張って白星へたどり着く。
●森下翔太外野手(23)は22日横浜DeNA戦(甲子園)以来、 5試合ぶりにベンチスタートで途中出場から 2出塁で気を吐いた。 7回二死 1塁から代打で四球をもぎ取り4点目につなげると、そのまま守備に入って 9回先頭では大西広樹投手(26)から左前打。3打席凡退で途中交代となった29日の結果を引きずらず、汚名返上の働きを見せた。
●不振の近本光司外野手(29)は3試合ぶりに「1番・中堅」でスタメン復帰するも5打数無安打。チームもまさかの逆転負けとなり声を振り絞った。打率も0.247となった。
●佐藤輝明内野手がファインプレーで失点を防いだ。 1回の守備、先発の西勇は安打と四球で二死 1、 2塁のピンチを迎える。打席には29日の試合で2打点のサンタナ。 2球目を打ち返し、鋭い打球が 3遊間を襲った。しかし 3塁の佐藤輝がこれに素早く反応。スライディングしながら見事にさばき、回転して素早く 1塁に転送。立ち上がりのピンチに飛び出した好守でチームを救った。チームメートが、ファンが、誰もが希望を抱く打球が左翼手を越えてフェンスにはね返る。佐藤輝明内野手は 2塁に到達し、頭から本塁に突っ込む植田を見守った。アウトが宣告され、無念さに口をゆがめる。3本の2塁打で特大の存在感を示すも勝ちには届かず。ヘルメットを脱ぎ、 2塁ベース付近で雨に打たれながら悔しさをかみしめた。今季初の猛打賞となる一打で同点の夢を一瞬見せたが、生還を試みた植田は本塁でアウトとなり、白星はつかめなかった。持ち味を存分に発揮した。 6回二死からサイスニードの 151キロ直球を捉えて右中間のフェンス直撃の 2塁打。 8回も先頭で木澤尚文投手(26)から右翼線へ 2塁打を放ち、今季初の〝マルチ長打〟を放った。投打がかみ合わずに敗れ、岡田監督も嘆いた。だが、佐藤輝は今季最長の6試合連続安打で、直近 5試合は打率0.474(19打数9安打)、4打点だ。自己ワーストの 118打席ノーアーチこそ更新中だが夏本番を前に調子を上げてきた。梅雨の神宮上空を覆った分厚い雲のように、チームを覆う空気もジメッと重たい。それでも、佐藤輝のバットだけは乾いた快音を連発している。その視線はすでに、 2日からの首位広島との3連戦(マツダ)に向いていた。

記事をまとめてみました。

 

 

 <東京ヤクルト6ー5阪神>◇11回戦◇阪神 6勝 5敗 0分◇30日◇明治神宮野球場
 阪神は終盤に救援陣が打ち込まれ、逆転負けした。 4回に大山悠輔内野手のソロ本塁打で先制。梅野が2本の適時打を放つなど 8回までに5点を加え、4点差をつけた。先発の西勇輝投手は 6回1失点と試合を作り、迎えた 8回の守備が誤算だった。3番手・桐敷が二死 1、 2塁から村上に中前適時打を許して1点を失うと、代わった4番手・漆原が満塁で長岡に走者一掃の適時 2塁打を浴びて同点に追いつかれた。なお 1、 3塁となって岡田監督はマウンドに岩崎を送ったが、代打・山田に勝ち越しの適時打を許して逆転された。攻守がかみ合わずに連敗を喫し、34勝34敗5分けで再び勝率5割に逆戻りとなった。


  8回裏東京ヤクルト二死満塁、長岡秀樹内野手に3点適時2塁打を許した漆原大晟投手=明治神宮野球場
 阪神にとっては「魔の8回」になった。自慢の救援陣が軒並み崩れて4点差をひっくり返された。
 必勝の継投で逃げ切りに入っていた8回。3番手の桐敷拓馬投手が一死後に四球と安打でピンチを作り、二死としながら村上宗隆内野手に中前打を打たれて、 5- 2の 3点差。
 ここでピンチに強い漆原大晟投手が投入された。だが四球で二死満塁とされ、続く長岡秀樹内野手に走者一掃に 2塁打を浴びて、またたく間に同点にされた。


  8回、マウンドを降りる漆原大晟投手=明治神宮野球場
 さらに松本直樹捕手に左前打を打たれ、二死 1、 3塁となったところで、守護神の岩崎優投手まで投入。しかし、最後の砦(とりで)となるはずの左腕も代打山田哲人内野手に勝ち越し打を打たれた。
 先発西勇輝の好投と、打線の奮起で楽勝ムードが漂っていたが、最も信頼できるブルペン陣が打たれるというショッキングな展開に。ベンチの岡田彰布監督も、ぶぜんとするしかなかった。


  9回表阪神二死 1塁、佐藤輝明内野手の左 2塁打で本塁を狙った代走植田海内野手はアウトとなる=明治神宮野球場
 ゲームセットも「まさか」だった。阪神ベンチは誰1人動けず、本塁手前で突っ伏す植田海内野手を眺めるしかなかった。
 8回に4点差を逆転され、逆に 1点を追うことになった9回。二死 1塁から佐藤輝明内野手が左翼越えに 2塁打。代走の切り札、植田は本塁をめがけて快足を飛ばしたが、相手の中継プレーが完璧だった。


  9回表阪神二死 1塁、植田海内野手は佐藤輝明内野手の左越え 2塁打で生還を狙うもアウトになる=明治神宮野球場

 左翼から遊撃を経由して、本塁にどんぴしゃりのストライク返球。植田は本塁のかなり手前でタッチアウト、試合終了となった。
 手を回した 3塁コーチャーの藤本敦士コーチは「自分の中では勝負したいというのがあった。植田も出ているから。(フェンスからの)クッションも完璧に返ってきたのもあった。あとはもう送球がそれてくれるのも、ちょっと願っていた。どっちが正しいかと言ったらちょっと分からない」と振り返った。


  8回、同点打を浴びた漆原大晟投手を迎える西勇輝投手=明治神宮野球場
 今季初のデーゲームに先発した西勇輝投手は 6回1失点で試合を作った。失点は 2― 0の4回、オスナに浴びたソロ本塁打のみ。昨年 9月 5日の中日戦(バンテリン)で細川に許した本塁打以来の被弾で、連続無失点イニングが「21」で途切れたが、追加点は与えなかった。救援陣が逆転されて4勝目とはならなかったが、「いつも抑えてくれているから責める必要はない。若い子が負けるより一番上の僕が負けたほうがいい経験ができていると思う。失敗をプラスに変えていってほしい」と前向きに語った。

 


 戦況を見つめる岡田彰布監督=明治神宮野球場
 阪神の自慢のブルペン陣がそろって崩れた。岡田彰布監督は投手コーチのプランニングに疑問を呈した。
 6回 1失点の西勇輝のあとを受け、7回から継投に。2番手石井大智は7回を無難に抑えたが、4点リードで迎えた8回が大誤算だった。セットアッパー桐敷拓馬が一死から四球を出し、2安打されまず 1点を返された。
 安定感のある左腕の乱調に、ブルペンも対応に追われた。ピンチでの途中登板に強い漆原大晟投手がマウンドに向かったが、四球で満塁とし、長岡秀樹内野手に3点2塁打を浴びて同点にされた。


 東京ヤクルトに逆転負けした岡田彰布監督は渋い表情で神宮球場を引き揚げる=明治神宮野球場
 実は岡田監督は桐敷のあとは漆原ではなく、ハビー・ゲラを想定していた。開幕から岩崎優とダブル守護神を組んで活躍したが、調子を落とし、2軍調整をへて、26日に復帰登板を果たしていた。セーブシチュエーションになれば岩崎の登板も当然考えていた。
 「漆原なんか投げさすつもりなかったよ。ゲラと岩崎が(準備を)やってないんやから、投げさせられへんやんか。なんで準備せえへんのやろうなあ。見たら、今度(準備しているのが)島本やった。昨日2イニング投げてんのに。そんなうまいこといかん場合もあるわけやんか。それが準備やんか。ブルペンなんか」


 東京ヤクルトに逆転負けした岡田彰布監督はハイタッチする髙津臣吾監督の映像を見ながら神宮球場を引き揚げる=明治神宮野球場
 結局、ほとんど準備できていない守護神・岩崎優が漆原のあとにマウンドへ。頼みの左腕は、代打の山田哲人内野手に決勝左前打を打たれた。
 岡田監督は「できんよ、そら」と打たれた3投手を責めることはしなかった。ベンチに入っている安藤優也投手コーチと、ブルペン担当の久保田智之投手コーチに対して「教育やなあ、しかし。そこまで全部やらなあかんねんな。しかし」と嘆き節が止まらなかった。

 


  1回、オスナ内野手を凡打に抑えた西勇輝投手=明治神宮野球場

 西勇輝投手が東京ヤクルト・オスナに今季初の本塁打を浴びた。
  2点を先制した直後の4回。先頭のオスナが変化球を打ち上げた打球は、風にも乗って左翼ポール際に吸い込まれた。西勇は今季は10試合で被本塁打ゼロ。昨年 9月 5日の中日戦(バンテリン)で細川に浴びて以来1本も打たれていなかったが、約 9カ月ぶりに浴びる一発で1点差で詰め寄られた。しかしこの後は村上、サンタナ、長岡を 3人で抑え、追加点は与えなかった。


 ホセ・オスナ内野手に今季初の本塁打を浴びた西勇輝投手=明治神宮野球場
 西勇輝投手が先発し、 6回3安打1失点と好投した。
 燕打線との今季初対決は多彩な球種を駆使して立ち向かった。 1回は安打と四球などで二死 1、 2塁のピンチを迎えたが、 3遊間へ放たれたサンタナの鋭いゴロを華麗にさばいて処理した 3塁・佐藤輝の好守にも助けられ、無失点発進。 2、 3回は四球で走者を出塁させるも、ここもゼロを刻んだ。2点の援護点をもらった 4回はオスナに左翼ポール際へソロアーチを架けられて 1点差に迫られたが追加点は許さず、先頭の松本に 3塁線を破る 2塁打で出塁された 5回も後続を断ち、 6回はこの試合初めて走者を出さずに3者凡退で抑え、95球を投げて最少失点にしのいだ。
 当初は28日の今カード初戦に先発予定だったが、雨天中止を受けて 2日スライド。中 8日で臨んだ今季初のデーゲーム登板だったが、安定感抜群の投球を神宮のマウンドでも披露した。

 


 敗戦後、引き揚げる岩崎優投手=明治神宮野球場
 一度相手に傾いた流れは、岩崎優投手にも食い止めることはできなかった。桐敷、漆原が打ち込まれて 5ー 5の同点となった 8回二死 1、 3塁で登板したが、代打・山田に決勝の左前打を浴びた。ブルペンでは同点に追いつかれた直後にあわただしく投球練習を開始する姿もあったが「勝負に負けたということですね」と言い訳はなかった。

 


  2回、右前打を放った前川右京外野手=明治神宮野球場
 「5番・左翼」で出場した前川右京外野手がマルチ安打で好調をアピールした。 2回先頭で右前打を放つと、 4回には大山の先制アーチの直後に左前へ。梅野の 2塁打で2点目のホームを踏んだ。 9回二死からは四球を選んで佐藤輝につなげ「ちゃんと(球を捉えられたので良かったなと思います」と振り返った。最近 5試合で3度も2安打を放っており奮闘を続けるが、まさかの逆転負けに笑顔はなかった。

 


  4回、右越えに本塁打を放った大山悠輔内野手=明治神宮野球場
 大山悠輔内野手が 4回、先制の5号ソロ本塁打を放った。打った本人も驚いた表情で、スタンドに飛び込むボールを見つめた。カウント 2- 2からサイスニードが投じた 6球目、外角低めの直球を捉えると、一度は捕球できるかと構えた右翼手がずるずる下がり、強い風にあおられた打球がそのまま右翼スタンドへ。 3塁ベース付近まで全力で走っていた大山が、不思議そうにホームを踏んだ。自身22打席ぶりの一発で好投の先発・西勇を援護した。続く前川が左前打で出塁し、二死から梅野が左中間へ 2塁打。前川が 1塁から一気に生還し、 2点目を加えた。大山は「打ったのはストレート。とにかく先に点が欲しかったので、いい結果になってくれてよかったです。これ以降の打席もまた次の 1点が取れるようにチームに貢献できればと思います」とコメントした。


  7回に中前適時打を放った大山悠輔内野手=明治神宮野球場
 大山悠輔内野手が「4番・1塁」で出場。 3― 1の 7回に中前適時打を放った。
 この回は代打・野口、近本がともに内野ゴロに倒れて二死となったあと、中野と代打・森下が四球で出塁してチャンス到来。ここで打席に立った4番が1ストライクから投じられたスライダーに反応して中前に落とし、 2走・中野を4点目のホームに迎え入れた。大山は 4回にも右翼へ、22日の横浜DeNA戦(甲子園)以来5試合ぶりの一発となる右翼への5号ソロを放っており、これでこちらも5試合ぶりとなる1試合複数打点。勝利に向けて、打棒でチームをけん引している。

 


  4回、適時2塁打を放った梅野隆太郎捕手。先制直後の効果的な一打だった=明治神宮野球場
 阪神が梅野隆太郎捕手の2打席連続適時打で追加点を奪った。 2- 1の 6回。二死から佐藤輝が直球を弾き返し、右中間フェンス直撃の2塁打でチャンスを作る。続く梅野は 2球で追い込まれながらも、変化球を 1球見逃して 4球目。鋭い打球で 3遊間を破り、佐藤輝が生還した。これで 3- 1とし、好投を続ける西勇に女房役が再び2点のリードをプレゼント。梅野は「しっかりといいスイングができました。 1点で終わらずに追加点を取ることができてよかったです」とコメントした。


 梅野隆太郎捕手は 6回にも左前適時打を放った。今季初の2打点以上だったが、逆転負けを悔やんだ=明治神宮野球場
 勝てば打のヒーローの一人だった。梅野隆太郎捕手は今季初のマルチ打点で存在感を示したが、4点差をひっくり返されての逆転負けに笑顔はなかった。
 「(2安打を放った)打席、どうこうというよりも本当に負けたことが悔しい」
 ベンチからクラブハウスへ向かう途中、歓喜にわく燕党を横目にグッと唇をかみしめた。
 まずは大山の先制弾が飛び出した4回二死 1塁でサイスニードの直球を振り抜き、左中間フェンス直撃の適時2塁打。「しっかりといいスイングができた」という納得の一打で、 1走・前川を本塁に迎え入れた。
  2- 1の 6六回には二死から佐藤輝が右中間を破る 2塁打を放つと、続く梅野がスライダーを左前へ。貴重な追加点となる適時打に、 1塁ベース上で喜びを爆発させた。


  6回、左前適時打を放った梅野隆太郎捕手=明治神宮野球場
 今季もリードはもちろん、ブロッキング、肩では魅せてきたが、打撃は打率1割台に低迷してきた。 5月下旬から 6月上旬にかけては23打席連続無安打とドン底だった。捕手陣の打撃が振るわないことも、チームの得点力が上がらない一因に違いなかった。チャンスで打てず「本当はバットで、もっともっと投手陣を援護したい」と漏らしたこともあった。
  6月最後の一戦で快音を響かせ、あとは勝利のハイタッチのときを迎えるだけだったが、まさかの暗転。「(勢いを)止められなかった。それが一番でかいよね」。リリーフ陣を導けずに自分を責めたが、前を向くしかない。 2日からの広島 3連戦(マツダ)こそは、攻守で体を張って白星へたどり着く。

 


 代打で四球を選んだ 7回、大山悠輔内野手の中前適時打で 3進する森下翔太外野手=明治神宮野球場
 森下翔太外野手は22日横浜DeNA戦(甲子園)以来、 5試合ぶりにベンチスタートで途中出場から 2出塁で気を吐いた。「気持ちはスタメンじゃないときと変わったが、後からいくときに打てないと(岡田)監督にもアピールできない。一本出たのは良かった」。 7回二死 1塁から代打で四球をもぎ取り4点目につなげると、そのまま守備に入って 9回先頭では大西から左前打。3打席凡退で途中交代となった29日の結果を引きずらず、汚名返上の働きを見せた。

 


  8回一死 1、 2塁で 2飛に倒れた近本光司外野手=明治神宮野球場
 不振の近本光司外野手は3試合ぶりに「1番・中堅」でスタメン復帰するも5打数無安打。チームもまさかの逆転負けとなり「ヒットを打てなかったので。ヒットを打ちたかったです」と声を振り絞った。これで25日の中日戦(倉敷)の 2打席目で安打を放ったのを最後に13打席連続無安打だ。打率も0.247となった。

 


  1回二死 1、 2塁、ホセ・サンタナ外野手の三ゴロで好守を見せる佐藤輝明内野手=明治神宮野球場
 佐藤輝明内野手がファインプレーで失点を防いだ。 1回の守備、先発の西勇は安打と四球で二死 1、 2塁のピンチを迎える。打席には29日の試合で2打点のサンタナ。 2球目を打ち返し、鋭い打球が 3遊間を襲った。しかし 3塁の佐藤輝がこれに素早く反応。スライディングしながら見事にさばき、回転して素早く 1塁に転送。立ち上がりのピンチに飛び出した好守でチームを救った。


  8回、右越え 2塁打を放った佐藤輝明内野手=明治神宮野球場
 チームメートが、ファンが、誰もが希望を抱く打球が左翼手を越えてフェンスにはね返る。佐藤輝明内野手は 2塁に到達し、頭から本塁に突っ込む植田を見守った。アウトが宣告され、無念さに口をゆがめる。3本の2塁打で特大の存在感を示すも勝ちには届かず。ヘルメットを脱ぎ、 2塁ベース付近で雨に打たれながら悔しさをかみしめた。
 「できることはやったので」
 会心の当たりだった。4点差をひっくり返され 5― 6で迎えた 9回。一死から前川が四球で出塁し、すぐさま代走・植田が登場。佐藤輝は田口のスライダーを捉え、左越えの 2塁打。今季初の猛打賞となる一打で同点の夢を一瞬見せたが、生還を試みた植田は本塁でアウトとなり、白星はつかめなかった。
 持ち味を存分に発揮した。 6回二死からサイスニードの 151キロ直球を捉えて右中間のフェンス直撃の 2塁打。 8回も先頭で木澤から右翼線へ 2塁打を放ち、今季初の〝マルチ長打〟を放った。


  9回、左越え2塁打を放った佐藤輝明内野手。同点打とはならかったが、待望の猛打賞だ=明治神宮野球場
 「球場にも助けられながら、感覚はよかったと思います」
 糸原の当たりが 1塁手の失策となって佐藤輝が5点目のホームを踏み、この時点では4点差。勝負ありかと思われたが…。まさかの逆転を許し、自らのバットでチームを救うことはできなかった。
 投打がかみ合わずに敗れ、岡田監督も「打線は(当たりが)出てきてるよ。やっとちょっと反発力がでてきたのに」と嘆いた。だが、佐藤輝は今季最長の6試合連続安打で、直近 5試合は打率0.474(19打数9安打)、4打点だ。自己ワーストの 118打席ノーアーチこそ更新中だが夏本番を前に調子を上げてきた。梅雨の神宮上空を覆った分厚い雲のように、チームを覆う空気もジメッと重たい。それでも、佐藤輝のバットだけは乾いた快音を連発している。その視線はすでに、 2日からの首位広島との3連戦(マツダ)に向いていた。

 

 2024年シーズンのチームスローガン『A.R.E. GOES ON(えーあーるいー ごーずおん)』

 リーグ優勝と日本一に輝き、王者として迎える2024年。
しかし王者といえど、野球に王道という道はない。ただ確かなことは、歩みを止めてはいけないということ。
 2024年も、阪神タイガースは挑戦をやめない。チャレンジャーとして、アレに向かって挑み続ける。
 そんな挑み続ける阪神タイガースの姿勢をスローガンにしたのが『A.R.E. GOES ON(えーあーるいー ごーずおん)』です。

 

 

2024年 オープン戦順位表

 

2024年 公式戦順位表

 

2024年 交流戦最終順位表

 

2024年 公式戦日程表と結果(05月)

 

2024年 公式戦日程表と結果(06月)

 

2024年 公式戦日程表と結果(07月)

 

 

 

 

 

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