昔話で有名な浦島太郎の未来記というものが存在するそうだが、浦島太郎は亀を助けたことで竜宮城に行っている。しかし、浦島太郎が亀をいじめるのに加わっていたら浦島太郎は竜宮城に行けたであろうか?。
未来は一つの行為でも変化するものだ。
イソップ物語で「ウサギとカメ」のお話があるが、戦前の日本の小学生の教科書は、ウサギ視点で「油断大敵」を教訓として子供たちに教えた。弱肉強食、優勝劣敗、生存競争の社会ダーウィニズムを前提に学校制度を作り上げたのだから当然の帰結といえる。カメは「弱き者は去れ!」「ついてこれない者は死ね!」と罵りを受ける対象なのだ。浦島太郎の物語でもカメが子供たちにいじめられていたが、このような言葉を受けていじめられていたのかもしれない。
しかし、アメリカでは「ウサギとカメ」のお話はカメ視点で、「ベストを尽くし、あきらめなければ、遅い早いは問題ではない」と子供たちに教えていた。
一つの行為でも未来は変化するが、一つの教育でも未来は変化することを国民は知っておくべきだと思う。