ジュゼッペ・トルナトーレ 「ニュー・シネマ・パラダイス (国際版)」 (1988) | It’s not about the ski 遅れて来た天才スキーヤー???、時々駄洒落(笑)、毎日ビール!(爆)

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スキー大好き、ゴルフ、読書、映画、演劇、音楽、絵画、旅行と他の遊びも大好き、元々仕事程々だったが、もっとスキーが真剣にやりたくて、会社辞めちまった爺の大冒険?




【「完全版」予告編日本語字幕付:3分12秒】



【イントロダクション:「映画ウォッチ」よりの引用(→)】

1970年代後半頃、ローマに住むサルヴァトーレ(ジャック・ペラン)の元に一本の電話が入る。それは30年帰っていない故郷シチリア島の小さな村に残る、母親マリア(プペラ・マッジオ)からだった。知らされたのはサルヴァトーレの幼い頃からの友であり恩師でもあるアルフレード(フィリップ・ノワレ)の死。彼は若い頃の記憶を思い出していた。まだトト(サルヴァトーレ・カシオ)と呼ばれていた小さな頃、彼は運命的な出会いをする。第二次世界大戦が終って間もない頃に小さな村の映画館で出会ったサルヴァトーレと映写技師アルフレードの長年に渡る友情を描く。


【詳細ストーリー(結末までの記述あり):「映画ウォッチ」(→)】



【感想】

この映画も、映画館とは言わずとも、TV/ヴィデオ/DVDでご覧になった方が多いのではないだろうか。

ひとつ前に観た、クエンティン・タランティーノ監督の「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」(2018)も、こぼれんばかりに映画への愛に溢れた作品だったが、本作はそのタランティーノ監督がデビューする5年前に公開された、元祖映画愛横溢映画である(笑) また、受賞欄(↓)をご覧戴ければ判るとおり、名作中の名作の誉れ高い。

映画愛については、何しろ、トトことサルヴァトーレ(サルヴァトーレ・カシオ/マルコ・レオナルディ)がシチリア島の村を出ていくまでは、舞台の殆どが、(ヌオーヴォ・)チーネマ・パラディーゾ、即ち英語では(ニュー・)シネマ・パラダイスと言う映画館なのだから、判り易い(笑)

ここで色々な映画の上映シーンがあるのだが、次から次に出て来るので、とても覚え切れない。Wikipediaに依れば、44本もの作品が登場しているそうだ:「街の灯」「駅馬車」「風と共に去りぬ」「カサブランカ」「揺れる大地」「ローマの休日」等々。

そんな中で、トト(マルコ・レオナルディ)は、エレナ(アニェーゼ・ナーノ)に恋して恋人同士になるが、2人の恋は成就しない。実は、今回私が観たのは、1989年に初めて日本で公開された「国際版」と呼ばれる124分のヴァージョンで、これ以外にその後監督が再編集した170分のディレクターズカット版が存在する。

後者では、エレナとの恋のその後(中年期のエレナを演じるのは、あの「禁じられた遊び」のブリジッド・フォッセー)が詳しく描かれており、国際版が、ほぼトトとアルフレードの物語なのに対して、ディレクターズカット版はエレナとの恋愛の比重がより大きくなっているそうだ。今度はそのディレクターズカット版も、是非観てみたいものである。

しかし、女性運はあまり良くなく、生涯の伴侶はまだ得られていないのだが、先輩映写技師のアルフレード(フィリップ・ノワレ)の助言を守り、シチリア島を飛び出してから村に帰ること無く、努力して立派な映画監督にまで昇りつめたトト(ジャック・ペラン)。

そう、この映画は、どうも監督のジュゼッペ・トルナトーレの自伝的要素がかなり入っている様なのだ。もしそうだとしたら、自分の半生をこんな素晴らしい映画にして、世界的に大ヒット、映画自体の評価も高い。何と素晴らしい人生ではないか!



【スタッフ・キャスト等】

監督/脚本:ジュゼッペ・トルナトーレ
撮影:ブラスコ・ジュラート
美術:アンドレア・クリザンティ
音楽:エンニオ・モリコーネ
受賞:第42回(1989年)カンヌ国際映画祭審査員グランプリ、第47回(1990年)ゴールデン グローブ賞外国語映画賞、第62回(1990年)アカデミー賞外国語映画賞
キャスト:
トトことサルヴァトーレ・ディ・ヴィータ「少年期」(サルヴァトーレ・カシオ)
同「青年期」(マルコ・レオナルディ)
同「中年期」(ジャック・ペラン)
アルフレード「映写技師、トトの恩師・親友」(フィリップ・ノワレ)
エレナ「青年期のトトの恋人」(アニェーゼ・ナーノ)
マリア「トトの母、中年期」(アントネラ・アッティーリ)
マリア「トトの母、壮年期」(プペラ・マッジオ)
神父(レオポルド・トリエステ)

上映時間:2時間04分
イタリア公開:1988年11月7日
日本公開:1989年12月16日
鑑賞日:2019年9月2日
場所:TOHOシネマズ新宿


【午前十時の映画祭事務局オフタイム:13分38秒】