【負け惜しみ?】都民目線で「住みたい街ランキング」にケチをつける | トイプーお出かけ日記

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犬との生活、食べたもの、買ったものを主なテーマとしています。
あと、たまに時事問題について書いたりもします。

2月末にSUUMO(リクルート)が「住みたい街ランキング2024首都圏版」を発表しました。

 

最近この手のランキングが乱立していて、何が何だか分からなくなりつつありますが、恐らくリクルートのランキングが一番メジャーなのではないかと思います。

 

今回はトップ2が横浜、大宮となり、ヤフーには「東京勢弱体!?」という変な日本語を使った記事が出ています。

 

 

東京都民である私は、この結果に素直に納得することができないため、自分なりにランキングの中身を検証してみました。

 

 

 

 

1.調査方法

まず調査対象ですが、20歳から49歳の男女となっています。

これは恐らくマンションの主要顧客層をターゲットとしているためだと思われます。

私は50代なので、ランキングに違和感を感じるのは当然かもしれませんな(笑)。

 

調査対象人数は9,335人。

国勢調査の分布に基づいて抽出されています。

 

住みたい街というのは駅のことで、1番住みたい街(駅)を3点、2番目を2点、3番目を1点として集計されます。

 

また、住みたい自治体についても同様の方法でランク付けされています。

 

 

 

2.調査結果

人気の街(駅)と自治体について、それぞれ上位20位までスクショしました)。

 

【住みたい街(駅)トップ20】

 

【住みたい自治体トップ20】

 

 

両者を比べてみると、全然違いますね。

 

自治体ランキングは、トップ10を東京の区部が独占していて、街(駅)ランキング1位の横浜駅がある横浜市西区は、自治体ランキングが15位。しかも隣の中区より順位が低い。

 

街(駅)ランキング2位の大宮駅があるさいたま市大宮区の自治体ランキングは13位、そして街(駅)ランキング3位の吉祥寺駅がある武蔵野市の自治体ランキングは20位…。

 

そして街(駅)も自治体も同じ方法で得点を算出しているのに、横浜も大宮も吉祥寺も街(駅)の点数の方が自治体の点数より高い

 

自治体内には他にも駅があるのに、どうしてこうなるんですかね。

まぁこのあたりは、自治体自体の認知度も影響してるんだと思います。

 

 

逆に自治体ランキング上位の港区、世田谷区、目黒区、渋谷区(私の住む自治体)は、自治体の点数の方が自治体内の最上位の街(駅)より高い点数となっており、違和感を感じることはありません。

 

なお、正確には港区の最上位の街(駅)は表参道ではなく品川(品川駅は港区にあります)、目黒区の最上位の街(駅)は目黒ではなく中目黒(目黒駅は品川区にあります)なんですが、その辺りを意識してアンケートに回答している人は少数と思われるので、下表では港区の最上位を表参道、目黒区の最上位を目黒としています。

 

港区は自治体ランキングでは断トツなんですが、港区内の街(駅)の最上位は表参道の20位です。

 

別にこれはおかしなことではなく、港区内には他にも魅力的な街(駅)が沢山あって人気が分散している、ということなんだと思います。

 

 

3.人気の分散について

この人気の分散は、東京において顕著にみられる傾向です。

 

下のグラフは上位の街(駅)の居住都県別の投票者の内訳です。

 

なお、ここから先、千葉県と茨城県に触れませんが、それはトップ10に両県の街(駅)が入っておらず、投票者内訳の分析ができないからであって、他意はありません。

 

 

このグラフを見ると、街(駅)の人気はその町が属する都県の住人に支えられていることが分かります(横浜は神奈川県民、大宮は埼玉県民、吉祥寺は東京都民の投票に支えられている)。

 

で、このグラフのトップ5の街(駅)への投票者数と都県別の構成比に基づき、都県ごとに投票者の実数と投票者総数に対する割合を出してみました。

 

例えば横浜の場合、764人が横浜に投票していて、そのうち東京都民は19.1%なので、都民の数は146人(764人の19.1%)、都民のサンプル総数は3,586人なので、今回の調査に参加した東京都民のうち4.1%(3,586人のうち146人)が横浜に投票したことになります。

 

同様の考え方で、横浜に投票した神奈川県民の投票率は18.7%、横浜に投票した埼玉県民の投票率は6.5%になります。

 

上表で、ピンクに色塗りしているのは、その街(駅)が属する都県民の投票率ブルーに色塗りしているのは、その街(駅)が属する都県以外の投票率です。

 

これを見て明確に言えるのは、

  • 神奈川県民の中では横浜の人気が突出しており、埼玉県民の中では大宮が突出している(いずれも20%前後の県民の票を獲得している)
  • 東京都民の人気は分散している(吉祥寺と恵比寿、新宿は6%~9%程度の都民の票しか獲得できていない)
  • 各街(駅)に共通しているのは、その街が属する都県の住民の票が大半である(その都県の住民の票数に順位が依存している)こと(他都県の票は概ね1%~3%しか取れておらず、高めの横浜でも4%~6%)

なんじゃないですかね。

 

そして東京都民の人気が分散する理由は、前述のとおり単純に魅力のある街(駅)の数が多いから、ということだと思います(駅の数は東京都が661、神奈川県が358、埼玉県が228あり、前述のとおり東京都は自治体ランク1位の港区だけで33、2位の世田谷区には39の駅がある)。

 

 

因みにですが、自治体内の駅の数はいろいろなカウントの仕方があるようなのですが、私は下記サイトのデータを使用しております。

 

 

4.結論

以上を踏まえた私なりの結論は、

  • 「住みたい街ランキング」は、それぞれの都県別の人気投票として見るべきものであって、それらをごちゃ混ぜにして横並びで比べるとミスリードになるのではないか

です。

 

こんな内容で、東京好きな都民の読者様の留飲を下げることができるかは分からないのですが…。

 

 

因みに、個人的にそれほど違和感を感じない都県別のランキングは以下のとおりです。

 

 

 

 

 

最後は当ブログのメインテーマであるワンコとのお出かけについて。

 

昨日の午後の散歩は明治公園に行って、BLUE SIX COFFEEでアイスラテとメルトサンドをいただいて帰ってきました。

 

 

 

私は「住みたい街ランキング」で200位を下回る人気がない街(駅)に住んでいますが、明治公園や神宮外苑、代々木公園が近く、ワンコを連れて行けるカフェやレストランが沢山あるので、犬と暮らすにはとてもいいところだと思っておりますし、ここでの生活を楽しんでいます。

 

こんな記事を書いていること自体、ランキングを気にしているということなんでしょうけど、他人がつけた点数に基づくランキングなんか気にせず、自分が好きな場所で生活できればそれでいいんだと思います(これって負け惜しみ?)。