翔「松本さんの仰る事は分かります。

俺は…智君を裏切り泣かせた。
泣かせて…
一人で海斗を…。
海斗の出産を
そばにいて手を握る事すらしてやれず…
不安を拭ってやる事も出来ず…

あんなに柔らかい儚い雰囲気とは逆に
誰よりも強く
誰よりも正しく気高い

そんな智君が俺を海斗の父親だと簡単に認めてくれない事は、理解できます。
その理由の一つに俺の仕事があるなら…
俺は今の仕事を退く準備があります」


潤「今の華やかな仕事を辞めて何を?海斗はこれからどんどんお金がかかる…子育てとはそう言うものです。言っておきますが…智は生活費には困っていませんよ?智の生活を面倒見る…そんな考えは必要ありません」

翔「そんな事を思ってはいません…智君が経済的に自立している事もちゃんと知っています。もちろん、それでも俺の手が必要なら幾らでも差し出すつもりです。
お金だけじゃないんです…一緒に、一生を共に生きていきたいんです」

今の仕事を辞めても株と不動産での収入で生活には困らない。
二人を露頭に迷わす心配はない。




翔「智君が目を覚ましたら…もう一度きちんと話し合います」

潤「もし…智が海斗を貴方との子と認めたら…貴方はそれを公表しますか?当然、海斗は隠し子とされ智の事も晒される…」

翔「松本さんや相葉さんの心配はちゃんとわかっているつもりです。
だから…だから俺は芸能人を辞めます。
直ぐには無理かもしれない…でも、ちゃんと迎えに来ます。二人を絶対に悲しませない環境を作りあげて」


松本さんは何かを考え込んだあと


潤「もう一人…松岡先生に会ってもらえませんか?」

そう言って、スマホを手に取った。