こんにちはにっこり今回は「日本人の生き方」シリーズとして「教育勅語」と明治天皇についてお話します花

1.「教育勅語」とは

「教育勅語」は、近代日本の建設にあたり

明治二十三年十月三に明治天皇によって

正しい教育の普及と道徳実践のために国民に向けて公布されたものです


※「勅語」とは天皇が国民におおせられる公式のお言葉

明治天皇は「人格形成」の基盤である「教育」に非常に関心を寄せており、天皇に命じられた各担当者達が協議しながら何度も草案を重ね、

それを明治天皇は一語一句確認して不備を指摘するという作業を何度も繰り返し、

ようやく天皇の署名の元公布されたものが私達が今日目にする「教育勅語」です電球

「教育勅語」は小学校などの「学生」にのみ
当てられたお言葉ではなく

日本国民全員に向けられたものです!!

「日本人としての生き方」のみならず
世界でも通用する今も昔も変わらない
普遍的な真理(教え)が述べられています電球

2.物語で読む「教育勅語と明治天皇」

時は1852年(嘉永5年)9月22日
(新暦では11月3日)に

のちに明治天皇となる睦仁様が
京都でお生まれになられました

それからおよそ一年後の1853年(嘉永6年)に
代将マシュー・ペリーが率いる大きな黒船
(アメリカ合衆国海軍東インド艦隊)が
日本に来航し

これを皮切りに日本は
これまでにない程
大きく国が変わってゆくのでした

黒船来航により
日本の扉は海外に開かれ

その後海外から沢山の人や文物が
日本にはいってきました

大きな時代の変化に
日本国内は混乱し
国の中で大きな戦もありました

そうして、今までおおよそ
700年続いた武家政権が終わりを迎え

実に530年ぶりに
政権が天皇に返されました

明治天皇は即位してすぐ
かつてない国の大変革を行うにあたり、

日本国内の学びだけではなく
外国の知識を積極的に取り入れ

天皇を中心とするうるわしい国柄や
伝統を大切にしながら

大いに国を発展させるために
心を合わせて努力していきましょうと
国の「理念」を掲げられました

ところが、
大きな時代の変化で混乱する日本は

西洋諸国に追いつけ!負けるな!と
外国のものや「西洋式」のやり方を
どんどん取り入れていくと

西洋の大波にのまれるがことく
国の方針を決める政治体制がまでもが
「西洋化」してしまいました

学校ではこども達が
外国の歌や劇を歌い踊り、

教科書はいつしか日本のお話から
外国のお話に変わり、

「人としての生き方」よりも
「社会に出て役立つ知識や方法」
ばかりに趣が置かれるようになり、

外国方式の教育が入ってきたことで
日本の人々は祖先が大事にしてきた
道徳や生き方を忘れ

だんだんと日本人が日本のことに
無知になっていったのです

すると人々の心や生活態度が乱れはじめ

「他人がどうなろうと自分さえよければいい」

「後のことがどうなろうと今さえ楽しければいい」

「この世の中は強いもの勝ちだ」

「人に迷惑をかけたっておかまいなし」

このような困った人達が沢山の出てきました

この状況に明治天皇は
一緒に国を治めていく大事な国民が
このままではいけないと、

正しい教育の普及と道徳の実践のために
様々なお考えを示されることになりました

そうして明治二十三年に
「教育勅語」が下賜されたのです

では、「教育勅語」はどのような
お言葉なのでしょうか?

そこには
日本人の生き方や
なにが大切なことなのか

私達が常によく守り
正しく実行しなければならない
十二の徳目が挙げられています

1、子は親に孝行しましょう
2、兄弟・姉妹は仲良くしましょう
3、夫婦はいつも仲睦まじくしましょう
4、友達は互いに信じ合ってつきあいましょう
5、自分の言動をつつしみましょう
6、広く全ての人に愛の手を差し伸べましょう
7、勉学に励み職業を身につけましょう
8、知徳を養い才能をのばしましょう
9、人格の向上につとめましょう
10、広く世の人々や社会のためになる仕事に励みましょう
11、法律や規則を守り社会の秩序に従いましょう
12、緊急事態が発生した時は正しい勇気を持ってお国の為に真心をつくしましょう

日本という国は私達の祖先が国をお開きに
なった時から「徳を以て治むる国」です

道徳心や精神性、つまり心のあり方や
人としての生き方を大事にしてきた国です

その根底には
宇宙を創造された大神様をはじめ
沢山の神々

国を紡いできてくださった歴代の天皇や
ご先祖様などの祖先

そして自然の恵みや日月と土の恩など
それらに対する感謝があります

「教育勅語」にある徳目は
日本国民としてのつとめであり、

また私達の祖先が今日まで
身を以て示し残されてきた
今も昔も変わらない正しい道です

「教育勅語」の最後には明治天皇自ら

「私もまた、国民のみなさまと一緒にこれらの教えを一生大事に守りますので、共に実践していきましょう」

というお言葉が述べられています

天皇というのは天の主宰神である
天照皇大神様の皇太子であり

天と地が共に永久にに栄えるように
神代の時代から万世一系で続いています

天皇の大御心(おおみごころ)はすなわち
神の大御心であますので、

天皇のお言葉は神のお言葉として
受けとめなければなりません

今はグローバル社会とよばれ
世界と密接に繋がっている世の中ですが、

「教育勅語」のお教えは今も昔も変わらず
世界のどこでも通用する
人としての大切な生き方です

まずは、
日本人がこの教えをよくよく守り実践して
世界に手本を示していきましょう


おしまい

※「教育勅語」の原文や詳しい内容・現代語訳については明治神宮のホームページをご覧ください

今回はこちらを参考にさせて頂きました花

3.「教育勅語」が下賜された背景

明治という時代がはじまった背景には、250年つづいた徳川幕府の政治腐敗と西洋諸国の世界進出があり、

明治維新により700年続いた武士が政権を握っていた時代が終わりを告げ政権が天皇に返されました電球

明治天皇は16歳で即位してすぐ
「五箇条の御誓文」を発表してかつてない国の大変革を行うにあたり、

日本国内のみの学問に留まらず外国の知識・最新の知識を積極的に取り入れながらも、

天皇を中心とした伝統を大切にした上で

大いに国を発展させるために心を合わせて努力していきましょうと明治新政の「理念」を掲げられましたが、

西洋諸国が世界進出を進める中で、日本も近代化して対抗していかなければ他のアジア各国のように西洋列強の支配下、植民地になってしまう危機感がありました!

そのため、西洋の文物を急速に輸入し、西洋諸国に認められ、対等になって不平等条約を解消すために、政治体制にしても「西洋式」を取り入れていくことになりました電球

この頃はまだ今のような教育制度が確立しておらず、西洋・米国式の教育制度を導入したことで学校ではかたちばかりの外国語が取り入れられ、「道徳性」よりも「実用の学習」ばかりに趣が置かれるようになっていき、

いつしか日本人としての価値観形成や
道徳(精神性)が欠如していきました!

外国の価値観や思想が蔓延すると競い合う弱肉強食の社会や人の心や風紀が乱ていき、

日本国内の外国化が進むにつれ
大事な「日本人らしさ」が失われていきました

ある時小学校の視察を行っていた明治天皇は、子ども達が英語で西洋の劇を発表し、天皇をお見送する頌歌(しょうか)も英語で唱えたことに驚かれたそうです

「日本人なのに、、、」

国を造るのは国民であり、
その基礎となるのが「教育」です電球

事の重大性を鑑みた明治天皇は「教育」について様々なお考えを示されることになります

このような背景もあって明治二十三年に
「教育勅語」が下賜されました

明治天皇は宇宙の理に沿った日本古来の伝統であり本来の国体である天皇親政を目指されましたが、当時、政治の権力を握る人々も国民も

「明治天皇の御心を察することができなかった(意図を汲むことができなかった)」のです


これがのちに日本が戦争に巻き込まれ、
さらに戦後米国に占領され

象徴天皇として天皇の意思を政治に
反映させないといった事態を招きました!

日本人は今こそ
このことに気づき反省せねばなりません電球

4.最後に「今私達にとって必要なこと」

日本国民にとって今1番に大切なことは
まず「自国について知ること」です!!

日本はどのような国だったのか?
日本人としてどのように生きるべきか?

それを理解することが
これからの「教育」の根本になります!!

神々や祖先や自然に対する感謝や恩を忘れ
人としての正しい生き方を見失った先に
国の未来はあるのでしょうか?

明治天皇が「教育勅語」というかたちを残さしてくださったお陰で、公布から130年以上経った現在でも私達は明治天皇から教えを頂くことができます電球

天皇のお言葉は、神様のお言葉として

そのお教えである「教育勅語」
今一度ふれてみませんか?

今回も長くなってしまいましたが、お読みくださりありがとうございますにっこり