2012年、年が変わって、最初の日。
何となく特別なこの日は、夜の寒さに白く息を吐きながら、
気持ちも新たに迎える日です。
大みそか、紅白がフィナーレを迎える頃に家を出て、
近くのお寺の除夜の鐘に並びます。
今年は「48」番目。
その後は、先にある小さな神社で午前零時を皆で祝い、
お参りと新年最初のおみくじを引いて、おしるこをいただく。
昼間には、親戚一同で大社へお参り。
そして夜は、ここ御殿場・「時之栖(ときのすみか)」の
イルミネーションを観に出かけました。
富士山の麓である御殿場は、夜は気温が下がって山の寒さ。
でも、小学生のいとことわいわい。楽しい。
光の道。
駐車場から歩いてイルミネーション会場へ向かうと、
早速光のパレードがお出迎え。
地面に染み出す色がとても美しいです。
小粒の灯り。
小さな小さな豆電球が懸命に発する光。
冷たい空気の中でそれは温かな黄色で、
見ていると心もほっこり温まってくるような。
芝生に目を向けると、動物が。
草を食む。
まっくらな夜空に現れたみたいです。
丸みを帯びた形、しぐさがとてもかわいい。
ここから、イルミネーショントンネルに入ります。
入口の門がまた素敵で。
夢の世界への扉。
トンネルの中は、まばゆいほどの光と色の世界。
ここが夜であることを忘れるほど。
童話の中に入り込んだような、キラキラとした輝きに満ちています。
長いトンネルの先は見えないのですが、代わりにトンネルの天井に
いろいろなものがぶら下がっていて、
見ているだけで目を楽しませてくれます。
こちらは謹賀新年の龍。
昇り調子。
なんか「蛇みたいだな…」と違和感があったのですが、
手足がないからだと気づき納得しました(笑)
もう少し進むと、なぜかケータイ川柳の優秀作品が貼ってあったり、
色々コンセプトが謎なトンネルでしたが、とにかくそういうところも含めて
おもしろくて、新年はじめに明るい感じでいいですね。
電球で埋め尽くされた明かりの下にいるだけで、
心も自然と弾んできます。
トンネルの最後には、今年のテーマだそうで、なぜかベネチアの
ゴンドラが…(笑)
本場から取り寄せたようで、黒光りする大きなゴンドラが
トンネルの真ん中に鎮座していました。
ゴンドリエ(船頭)のお兄さんと一緒に。
光の舟に乗っていく?
陽気ですね~。舟歌でも聴きたいです。
人波が絶えないイルミネーショントンネル。
その頭上には、心を明るくしてくれる光たちが広がり、
漂い、輝いていました。
宇宙が広がる。
星空のようですね。
どこを見上げても眩しくて、
小惑星や小さな星が何万粒もふわふわと浮いている様子は、
まるで自分が宇宙空間の中に彷徨いこんだようで、不思議でした。
トンネルを抜けると、再び夜の闇が訪れます。
外れに小さな教会があって、その前に雪だるまのイルミネーション。
ほっこり笑顔の雪だるまに癒されます。
近くの噴水の中を覗けば、水が織りなす光の道しるべが
ふわりと形を成します。
はぁと。
水泡が白く見えたところに光を当てて色をつけ、
様々な模様を浮かび上がらせます。
また、泡が散って一瞬でハートがなくなったかと思うと、
星マークがいくつも姿を現したり。
色とかたちが変化するさまはずっと見ていても飽きません。
ほかにも、頭上をイルミネーションに彩られたドームや
「星の王子さま」をモチーフにした巨大な光の像など
夜にしか見られない、たくさんの光が目に焼きつきました。
元旦からキラキラ、明るいです。
帰り道を見送ってくれた動物たち。
月の夜に。
純白の月が、見守るように彼らを照らして。
その光はどこまでも白いです。
さて、ようやっと新年。
カメラ「あおい」との旅も2年目に入ります。
2012年もたくさんの景色をレンズを通して綴っていければと思います。