前節、そして前々節の鹿児島を見ると、
・ハイプレス
・ボールサイドに密集を作る
・奪えばとにかく前に蹴る
このカタチを基本路線として、キーパーソンにボールを預けて攻撃の起点を創り、そこから一気に攻勢を強めていくスタイルのように見えた。
その攻撃の起点となるキーパーソンとは左SBの杉井颯であり、VOの一角・渡邉英祐であった。
しかし今節はこの2人からうまく攻撃の起点となるパスが出てこない。
前川大河が川西翔太のように中盤に下りて江口直生、右WBに入った牧山晃政らと共に杉井&渡邉から自由を奪っていた。
パスの受け手はポストプレーのアンジェロッティと裏抜けを得意とする河村慶人。ところがパスの出し手が抑え込まれているためいいパスが出てこない。
讃岐の最終ラインも附木雄也、内田瑞己、左合修土が連携してラインブレイクを許さなかった。
そう言えばツケちゃんは以前、内田や左合について、
「本職のCBではない分、コーチングで動いてくれるので自分としてはやりやすい」
みたいなことを言っていたっけ…
アンジェロッティはあからさまに苛立ちを表情に見せていたし、河村慶人は荒っぽいプレーに反映されていった。
ハーフタイム明け、讃岐はまずまずの入り。
内田瑞己の思い切ったミドルシュートで幕を開けた。
しかし、このまま終わる鹿児島ではない!
55分、田中稔也が江口直生に奪われたボールを奪回し、持ち前のテクニックを活かしてボールキープ。
内側にいた渡邉英祐にパスを出す。
渡邉はすぐさまスルーパスを放つ!
マズい!鹿児島の狙っていたカタチ!!
左サイドのスペースへ送られたボールをアンジェロッティが猛然と追いかけるっ!!
懸命に内田瑞己が追走するが追いつかない!
アンジェロッティはグラウンダークロスだ!
このクロスに飛び込んできたのは…
河村慶人だぁ!!
やられ………ん!?
なんと!
河村のシュートよりほんの一瞬早くスライディングでボールに触ったのは左合修土!
飯田雅浩がこぼれたボールを落ち着いて押さえた。
さごぉぉぉーーーナンバーサーティファイっ!!
「飯田采配」ズバリ的中!!
これに対して讃岐は57分、後藤優介が山口卓己にボールを奪われ、CBの千布一輝、中盤に下りてきていたアンジェロッティとパスを通される。
しかしアンジェロッティに前川大河が倒れ込みながらもボールを奪う。そしてサッと立ち上がるや、左足で、しかも難しい体勢からスルーパスを放つ。
前川大河得意のスルーパス!
このパスに抜け出したのは大野耀平!!
今度こそ決めてくれ………
よーーー へーーーっ!!
しかし必死になって戻ってきた岡崎慎のスライディングが間に合い、大野のシュートはブロックされ、大野自身に当たってゴールキックとなった。
思わず天を仰ぐ大野。
この日2度目の決定機を決め切れず…
この決定機を決め損なった讃岐はジワリジワリと鹿児島の攻撃力に苦しみ始める。
河村慶人のスルーパスに抜け出したアンジェロッティを上野輝人のスライディングが阻止。
CKからのこぼれ球に反応した杉井颯のミドルシュートは大きく枠の外。
2度続いたCK、枠を捉えていた山口のキックを飯田雅浩が間一髪のパンチングで防ぐ。
讃岐もクリアボールを岩本和希がヘッドで落として前川大河に繋ぐと強烈なミドルシュート!
しかしここも山内康太が弾き出した。
讃岐は攻撃が単発で終わってしまい、なかなかペースを握れずにいた。
この戦況を見て相馬監督は勝負に出る。
2トップを総入れ替え。恐らくはプランを前倒しにしてきたのではないだろうか…?
【鹿児島①】
18 河村慶人 → 10 武星弥
9 アンジェロッティ → 92ンドカチャールス
攻勢を強める鹿児島。
前川大河からボールを奪った吉尾虹樹がドリブルから一気にミドルシュートを放つが枠の外。
ンドカチャールスが内田瑞己に当てて得たCK。
飯田雅浩がパンチングしたボールに再び吉尾虹樹がシュートを放ったが、今度はブロックからクリアされてしまう。
攻勢を強める最中、鹿児島にアクシデント。
CBの岡崎慎が足を攣ってプレーの続行が難しくなっていた。
ここで鹿児島は2枚替え。
【鹿児島②】
29 岡崎慎 → 8 藤村慶太
73 田中稔也 → 36 米澤令衣
本職VOながらチーム事情からCB起用の増えている藤村慶太、そしてチームのアイコン的存在でカットインからのシュートに自信を持つ米澤令衣が送り込まれた。
この直後、鹿児島のCKでオフサイドがありプレーが途切れたタイミングで讃岐も2枚替え。
【讃岐②】
22 大野耀平 → 30 丹羽詩温
7 江口直生 → 96 吉田陣平
恐らくまだ故障明けの影響でプレー時間に制限があるであろう丹羽詩温をここで投入。
そして疲労が見え始めた江口直生に代わって吉田陣平が起用された。ボールキープ能力のあるじんぺーちゃんを使ってボールを保持する時間を増やしたい意図もあったかもしれない。
そして試合はラスト15分とアディショナルタイム(AT)へと進んでいく。
鹿児島は66得点中22得点をこの時間帯に挙げ、讃岐はこの時間帯で最も多く失点している。
思わずあたしは長女の買ってきた「勝あげ」キーホルダーをグッと握り締めた。
<つづく>
※読みやすさを考慮して、選手名は敬称略としました。ご了承ください。
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