[歌詞深読みシリーズ]「いつかのメリークリスマス/B'z」はおしどり老夫婦ラブソング説 | 「その女、善良につき」

「その女、善良につき」

三線愛好家 & 三条市ボランティア連絡協議会会長 きよ里が書いております。どうぞよしなに。

12/23(木)はXmasライブに出演するのですが、クリスマスソングをあまり知りません…。今まであまりクリスマス自体に縁がなかったので。

それに、この時期、音楽ファンの方はそこらじゅうでクリスマスソング聴くでしょ。食傷気味なんじゃないかと思いまして。

 

でも、人生をエンジョイガチ勢としては、お祭りごとには乗ったほうがいいって知ってるので、1曲くらいは。他の人とあんまりかぶらないのができたらいっかな~、と思って、大昔弾き語りに挑戦して大失敗した苦い思い出の曲を引っ張り出してみました。

 

いつかのメリークリスマス(Cover)/B'z

※↑歌ってるのは私じゃないよ

 

歌詞: 

 

この曲を我々なりの解釈で、過足薫さんのピアノ、啓三はんのベース、本間克範パイセンのドラムに乗せて、おこがましくも私きよ里ヴォーカルで演奏することになっています。

先日リハーサルしてみたけど、意外といい。

昔大失敗したわりに、何度も歌ってきた曲のようにしっくりします。びっくりした~。

 

しかし不思議な歌詞の曲です。

クリスマスプレゼントに椅子を買ってテッパで持って帰る…?電車で?
離れることはないのに泣いてる…?
昔は仲良しだったのに今は別れてしまった恋人たちの曲だとばっかり思っていましたが、噂によると、今も二人は幸せなんだという解釈も成り立つんだそうです。そうか…?いやまあ別れたとは言ってないもんな、確かに。

 

しばらく、線路沿いを日課のランニングなどしながら、この曲の解釈について考えておったのですが、ハッと一つの解にたどりつきました。

 

「これは老夫婦の曲なのでは?」

てっきり若いカップルを想像していましたが、この歌詞の主役は70代くらいの老夫妻なのだと思うと、とたんに点と点がつながる感覚がありました。

■椅子をテッパで持ち帰る謎

 

なぜこの男性は、椅子なんてある程度の大きさのあるものを、手で持って電車に乗って帰っているのでしょう。車はどうした。

たぶん最近免許を返納したんです。

だから電車で、荷物を抱えて帰ってくるんですよ。

 

■椅子を欲しがる君(女性?)の謎

 

最近私も思うのですが、人生後半戦、マジでみるみる体力が落ちる。

立ちっぱなしがきついんです。

家事や移動の途中、ちょっと腰かけられるところがあったらなって思うことはあります。たぶんそれです。同じ気持ちです。

この奥さんも高齢のため、ヒザがよくないんです。長時間キッチンに立っていると、痛むようになってきたに違いありません。

旦那さんが手で持って帰ってこれるくらいの椅子ですから、ソファーとかマッサージチェアではありえませんね。折りたたみの簡易な椅子と推測できます。
https://www.amazon.co.jp/dp/B07STKMQ1R/ref=cm_sw_r_tw_dp_dl_QDEPHW82QMEJHFFVRXZ2 

こういうタイプでしょう。おそらくメーカーはパール金属か、もしかするとスノーピークです。シンクの前に置いて、家事の合間に小休憩を取るのだと思われます。

 

■色褪せたいつかの謎

 

写真などが退色するにはかなりの年月がかかります。家庭用プリンターで印刷したヤツはすぐ退色しますけど、1992年の曲ですから。まだご家庭でプリンター出力する文化は一般的でなかったはず。写真店で現像した銀塩写真は、数十年はもちます。

おそらく、部屋に飾ってある、お2人の結婚当初の写真を指しているのでしょう。そして、その当時こそが、「喜びも悲しみも全部分かち合う日が来ることを思って微笑み合って」いたときなのです。
それから数十年経った今、まさに、喜びも悲しみも分かち合いながら共に生きてきた夫婦が、はじめて分かち合えない悲しみに直面しようとしている…、それがこの曲の主題なのではないでしょうか。
 
■君がいなくなる謎
 
共白髪を達成したお2人でも、死が2人を分かつことだけは避けられません。いくら愛し合っても、一緒に死ねるとは限らない。そのことをお2人はそれぞれにかみしめているのではないでしょうか。
このお2人は既にご高齢です。
自分の死期を予想しても何ら不思議はありません。
おそらく、奥さまのほうが、先に亡くなることを覚悟されているのではないでしょうか。家事の途中で椅子が欲しいと訴えるのは、ヒザの痛みだけではなかったかもしれない。ご病気で、体調が思わしくないのかもしれませんね。

 

これまで数十年も添い遂げてきた伴侶の死を思うのは、そりゃ怖いでしょう。「いつかそういう日が来るかもね」と思っているのと、「あと数年中には必ず訪れるだろう」と思うのとでは、全然違います。70代の老紳士が、妻が「いなくなることを初めて(リアルに)怖いと思っ」てもなんら不自然はありません。

 

■部屋を染めるろうそくの謎

 

ハッ!
なんで私はこれをクリスマスキャンドルだと思っていたんでしょう…?
もしかして…もしかして奥さまは既に…。

入院先の病院で、旦那さまに手を取られながら、静かな最期を迎えられた可能性があります。

毎日、お仏壇に向かい、愛妻の位牌へお灯明をあげておられるのでしょう。自分もいずれ同じ墓へ入り、そちらへ行く、そうしたらもう今度は本当に離れることはない…。その安らぎと、いつになるのかわからない不安、今は共にいない寂しさがないまぜとなって、「何故だかわからず泣いた」のではないでしょうか…。
孫がそんなじいじの姿を物陰から見つめ、「ばあば…今もこんなに思われて…幸せ者ね…」ともらい泣きしているかもしれません。

 

 

このようなストーリーを思い浮かべつつ、お聴きいただきたいなと思っています。

過足薫さんのキラキラしたピアノで、クリスマス色をトッピングし、ロマンチックにお送りいたします。

 

本番は2021/12/23(木) 19:30~22:00、三条市新小路のオールドバーモンツアさまにて行われます。

7,500円と私が出演するライブの中ではけっこう高額ですが、お食事もお酒もハイクオリティで、我々もそれに見合う演出をしますので、ぜひお試しください。
自分でいうのも何ですが、私のヴォーカリストとしての魅力は、歌がうまいところではなくて、非日常的な雰囲気の楽しいステージ(でもフレンドリー)をするところです。YouTubeではこの祝祭感は伝わらないんだよな~。

本気のステージをぜひとも生で体感していただきたいと思っています。

 

ご予約は Tel:0256-32-3042 またはお店の公式LINEなどへ。

 

フリーライブだって全力でやってるけど、「ちゃんとした」ステージを最初から最後まで見て初めて伝わることって実はメチャクチャあるんだよ!!これはマジ!!

 


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