昨日、仕事の都合で雨の降る街を傘をさして歩いていると、見慣れた母の面影に限りなく近い風貌の中高年女性を見かけました。

その方は黒のニット帽を深めに被り、黒っぽいスラックスに薄手のデザインシャツ、色はベージュ系を着こなしていました。

4車線の車道の横断歩道を渡る姿形や歩き方、細身の体にニット帽…

勿論その人は私の母では決して無いのですが、横断歩道を反対車線に向かって歩いて遠ざかっていく後姿を二度見三度見四度見しながら、ありし日の健気な母を懐かしんでいました。

こういう状況は母を亡くしてから何回か経験していますが、最後に母に酷似の女性を見かけたのはかなり前だったので、内心非常に懐かしさが込み上げてきました。

小雨の街の中でのひとときでした。
お母さん。
元気な頃にはいつでも会えると思っていたのに、今となっては顔の見えないあなたに酷似の姿形の女性を目で追ってはたまらなく懐かしくなります。

こんなに早く永遠のお別れが来ることが分かっていれば…

あなたの来世の幸せを今世の私はお祈りしております。
ひろちゃんお母さん…