ゴッホは自らサン=レミの療養院へ入院しました。
サン=レミでの療養期間は、1889年5月から1890年5月の1年間。
サン=レミ時代の作品。
Vincent van Gogh
≪サン=レミの療養院の庭
/The garden of the asylum at Saint-Rémy≫
91,5 cm x 72 cm May 1889
Oil on canvas
(C)Kröller-Müller Museum,Otterlo
実物は様々な色の絵具の重なりが見えて、艶があり鮮やかで力強い絵です。
今回の展示の中で一番のお気に入りです。
これも『没後120年ゴッホ展』で展示されていました。
あの時は≪アルルの寝室≫や≪アイリス≫に気をとられて覚えていませんが…。
サン=レミは「渦の時代」と言われています。
アルルで表れてきた肉厚タッチに加えて円を描くように躍動感が生まれてきます。
今回の目玉。
Vincent van Gogh
≪糸杉/Cypresses≫
93.4 cm x 74 cm June 1889
Oil on canvas
(C)The Metropolitan Museum of Art
糸杉に関してゴッホが綴ったテオへの手紙が紹介されていました。
とても興味深いのだが、
思い通りに表現するのが大変難しい。
そして糸杉は青を背景に、
というよりは青の中にあるべきた。
ゴッホは糸杉をモチーフにした素晴らしい作品を沢山残しています。
この手紙の一節とそれらの作品がリンクします。
(ゴッホの糸杉が描かれた作品、いつか紹介したいです。)
Vincent van Gogh
≪蔦の絡まる幹
/Tree Trunks with Ivy≫
49 cm x 64.7 cm July 1889
Oil on canvas
(C)Kröller-Müller Museum,Otterlo
Vincent van Gogh
≪曇り空の下の積み藁
/Wheat stack under a cloudy sky≫
63.3 cm x 53 cm October 1889
Oil on canvas
(C)Kröller-Müller Museum,Otterlo
Vincent van Gogh
≪夕暮れの松の木
/Pine trees at sunset≫
91.5 cm x 72 cm December 1889
Oil on canvas
(C)Kröller-Müller Museum,Otterlo
Vincent van Gogh
≪オリーヴを摘む人々
/Olive grove with two olive pickers≫
73,3 cm x 92.2 cm December 1889
Oil on canvas
(C)Kröller-Müller Museum,Otterlo
サン=レミ療養院を退院する直前の作品。
Vincent van Gogh
≪薔薇/Roses≫
71 cm x 90 cm May 1890
oil on canvas
(C) National Gallery of Art,Washington D.C.
Gift of Pamela Harriman
in memory of W. Averell Harriman
作品が色褪せてしまったという説明がありましたが、
肉厚さは陰を潜め、平坦な印象の作品でした。
他の作品に見られる躍動感というよりは、静けさを感じます。
退院を控え、落ち着いていたのかもしれません。
これで、ゴッホ展@上野の森美術館の作品紹介はお終いです。
今回の展来会は、作風の変遷を知るには良いですが、
ゴッホらしさというか、大きな感動や衝撃を受ける作品は少なかったですね。
初めてゴッホに触れる人には、「ゴッホはもっと凄いんだ!」と言いたくなります。
最後に、
いつかサン=レミ療養院を訪れるために。
パリからアルルまで電車を乗り継いて4時間。
途中にリヨンとアヴィニョンがある。
公共交通機関でのルートは簡単に出てきません。
バス?タクシー? 調べないと。