久しぶりに会った友達に聞かれた。
「どうだった?」と。
「楽しかった」と答えると、さらに聞かれた。
「何が楽しかったの?」と。
そこで、初めて考えた。
何が楽しかったんやろう…
1年のベトナム生活は本当に楽しかった。
もちろん大変やことや不便なこともあったけど、
でもやっぱり楽しかった。
でも何がって言われると、特に何か特別なことがあったわけじゃない。
別に普通に友達とご飯食べに行ったり、カフェに仕事しに行ったり、ふらっと散歩がてら買い物に行ったり…そういうのがなんかもうとにかく楽しかった。
どうしてだろうと考えてみたんだけど、
きっとそれは自分の好みや価値観からくるものだ。
私は、新しい場所へ行ったり、見たことないものを見たり、違う考え方に触れたり、初めてのことをしたり、そういうのがとにかく大好き。なんかもう、わくわくして仕方がない。
そこは、どうして?って聞かれても答えられない。
分からないけど、わくわくする。
「ベトナム楽しかった」の一番の理由はこれだと思う。
だから正直、「ベトナム」が楽しかったのかはもうよくわからない。
日本にいる「普通」と違うことがたくさんあるその環境が楽しかったんだと思う。
そんな話をなんとなくするけど、相手がそこにわくわくしない人だとぴんと来ないようで、「へぇ〜」という温度低めの反応が返ってくる。
もちろん共感してくれたら嬉しいし、この面白さをわかってほしい気持ちがないわけじゃないけど、わからなくてもそれは仕方ない。
そんな時改めて、好みや価値観ってそれぞれだなと感じる。
私にとってはとても楽しかったベトナム生活も、だれかにとってはそうではないだろう。
私は「海外に住む」という経験がしたくてたまらなくてやっと叶った夢だったけど、なんで海外住みたいの?って言う人ももちろんいる。
別にどっちがいいとか、悪いとかではもちろんなくて。
違うからこそ、自分がいいと思った感覚を大切に、居心地のいい方を選んでいくことって大切なんだろう、と。
帰国して、これからのことはまだ未定で、31歳で転職活動中。側から見たら、おいおいおいって状況だけど、それでもベトナムへ行ったことに後悔はこれっぽっちもないのは、自分の感覚に従って動いたからだと思う。
これが正しいのかは分からないけど、1年後、5年後、10年後に正しかったと言い切れるように進んでいかないといけないと思う。